Q&A 複数の企業の中で働くってどんなかんじ?

外部者でありながらも組織の一員として働く今のやり方は自分には合っていますし、次世代のデザイナー の働き方のサンプルのひとつになればと思ってます。

複数の企業に所属してデザインのお仕事をされていると伺ったのですが、複数の企業で働くメリット・デメリットを教えてください。
これから1つの組織にとらわれない働き方が広がっていくのではないかと思うのですが、デザイナーとしてどんな気づきがありましたでしょうか?

分人プレー

中から外部視点で働きかける

数年前から組織に片足を突っ込んで、中からデザインの進め方の提案と実践を行うという働き方にしています(外部コンサルみたいなかたちで入ることもあります)。制作をガッツリするということはありませんが、データ解析、企画立案、ライティング、コーディングなど現場の『穴』を見つけては、そこに入って仕事をすることもあります。うちのサイトで取り上げているトピックにバラつきがあるのも、私の仕事を映し出しているからかも。

外部の制作者としてクライアントと関わると、中からでは見つけ難い視点を提案できたり、社内政治から外れた思い切った意見も言えることがあります。ただ、それだと理想論になりがちですし、内部の人も理想の形、やりべきことは分かっていることが多いです。それでも実践できないのは何か理由(課題)があるわけですが、それは外部からの関わりでは見え難い場合があります。

入社という 100% コミットというかたちではありませんが、内部事情を理解しながら外部の視点でできることを実践するという『良いトコ取り』の仕事を選んでいるのが現在です。複数企業と関わることで、NDA に触れない程度の仕事のノウハウをあちこちで試せるという少し変わった改善サイクルがあるかもしれません。

仕事はもらうものではなく、作るもの

私のような仕事のメリットであり、デメリットでもあるのが、100% コミットしていないところ。良く言えば「良いトコ取り」ですが、悪く言えば「中途半端」になることもあります。 1 年を通して一定の仕事量があるわけではなく、プロダクトのリリース前など多くの時間を費やしたほうが良い時期があります。それでも時間や契約上そうもいかないことがあるのは悩ましいところ。力配分がうまくできていない、価値提供できていないと感じることはありますし、葛藤もあります。

今みたいな働き方は自分には合っていますし、次世代のデザイナーの働き方のサンプルのひとつになればと思ってます。似たようなスタイルで働いてみたいという方にアドバイスをするとすれば以下の 5 点。

  • 1, 2 つくらい『サブスキル』をもつ:制作スキルだけだと外注で良いということになります
  • 請負、受託マインドは早急になくす:誰かから指示が来るのを待つみたいな姿勢では依頼が来なくなります
  • 課題発見に貪欲になる:粗探しではなく「なぜそうなっているのか」の原因追求ができると何をするべきか次第に分かってきます
  • 企画力をもつ: 現場で手を動かしているからできる企画もあります
  • 早く視覚化できるようになる:30%くらいの品質で構わないので、周りが理解できる『何か』を作って見せれるようになると解決のための対話が始まります

質問を募集しています

デザインのこと、コンテンツのこと、ツールのこと … などなど質問を募集しています。投稿していただいた質問は、こうした記事にして詳しい解説をしています。Web デザイナー、UI デザイナーと言っても働き方は多種多様なので、「一般論」ではないピンポイントな回答を提供できればと思います。

筆者について

Photo of Yasuhisa Hasegawa

組織の一員となるスタイルで一緒にデザインに関わる課題を解決するといった仕事をするなど、チームでデザインに取り組むためのお手伝いをしています。各地でデザインに関わる様々なトピックで講師をしています。