Yasuhisa Hasegawa

Yasuhisa Hasegawa

Web やアプリのデザインを専門しているデザイナー。現在は組織でより良いデザインができるようプロセスや仕組の改善に力を入れています。ブログやポッドキャストなどのコンテンツ配信や講師業もしています。

コンテンツ

Mediumでコンテンツ配信して気づいたこと

遠くなりはじめた Web サイト 2015年11月から12月にかけて Medium [https://medium.com/] のほうでコンテンツ配信をしていました。 Medium は昨年から日本へ本格進出をしていることから、注目している方も少なくないと思います。Medium の人気の秘密は、使いやすくコンテンツの邪魔をしないライティング環境を提供している部分だけではありません。Twitter の創業者のひとりであり、現 Medium の CEO である Evan Williams [https://twitter.com/ev] を中心としたスタートアップ & テック界隈から徐々に Medium の文化が広がったという背景も魅力。こうした機能やデザインだけでは表現できないところまで日本語化されているわけではないですし、日本では昔からあるブログプラットフォームをはじめ、書く環境が豊富に揃っています。 私の場合、情報発信ができる環境が既にあるので Medium に魅力を感じていなかったわけですが、ある実験・検証をしたくて始めることにしました。 [https://medium.

デザイン

2016年、デザイナーが実践すること

デザインってなんだっけ? デザインはこれから重要になる。 デザイナーの端くれである私ですが、そんなこと言っている状態ではないのでは?と思うことがあります。 2016 年はデザインの重要性を伝える前に、デザインへの信用を取り戻すためのアクションが必要ではないかと考えています。ここ数年、海外(特に欧米)ではデザインの役割が大きく進化してきていますが、それを真に受けて日本で同じように実践しても意味がないと思います。なぜなら、デザインという言葉や、デザイナーの仕事における考え方の『前提』が大きく異なるからです。 デザインの価値を商業的なものだけにせず、人々や社会に良い影響を及ぼすためのデザインをしようという意向を示すデザインマニフェスト [http://www.yasuhisa.com/could/article/design-manifesto/] が1964年に発表されています。見た目だけでなく、問題解決のためのデザインを考えていこうという動きが 50 年前からあります。また、アメリカのデザイナー協会 AIGA は、無料で「とりあえず作ってみて」と注文がくる Spec Work は

デザイン

プロトタイプが閉じたデザインを切り開く

12月12日、名古屋にて WCAN 2015 Winter [http://wcan.jp/news/report-wcan2015winter.html] が開催されました。今年はスクリーンが 32:9 という超ワイドスクリーンがある会場でした。今までにないスライドデザインで困難なところが幾つかありましたが、良い経験をさせてもらいました。会場や観客に応じてスライドデザインは工夫していますが、その大切さを改めて痛感したイベントでした。 登壇内容も含め、イベント全体に関するレポートを参加した方々が公開しています。ぜひこちらも参考にしてください。一緒に登壇した佐藤歩さん(@ahomu [https://twitter.com/ahomu])の「HTML6 でも CSS4 でもない Web 技術のゆくえ – WCAN 2015 Winter に登壇してきました [https://havelog.ayumusato.com/news/e688-wcan_2015_winter.

アクセシビリティ

コンテンツデザインから始めるWebアクセシビリティ

[http://www.yasuhisa.com/could/content/images/wordpress/2015/12/cover-content-a11y.png] 理解という名のアクセシビリティ Web アクセシビリティの課題には大きく分けて 2 種類あります。ひとつは、色、形状、動きといった視覚に関わること。そしてもうひとつは、マークアップをはじめとしたマシンリーダブルに関わることです。マークアップが正しく記述されていて、視覚的にも分かりやすいことは Web アクセシビリティの確保において必須ですが、これらとは別に『第三の課題』のようなものがあると考えています。 それは利用者が理解できるコンテンツを制作・配信する という課題です。正しくマークアップされていたとしても、そのマークアップされたコンテンツが人にとって理解しにくいものであればどうなるでしょう。利用者はタスクを達成することができないでしょうし、情報を求めて彷徨うことになるかもしれません。 単に情報へアクセスできるだけでなく、意味のある情報へアクセスできるようにする必要があります。利用者の目的が達成されない

コンテンツ

コンテンツをデザインするということ

見た目はとても重要だけど 第一印象は Web サイトやアプリデザインでも重要です。見た目が良いということで、使い始めてくれる場合がありますし、製品やサービスの評価が中身ではなく見た目で判断されることがあります。人は 0.05 秒で Web サイトの良し悪しを判断する [http://www.tandfonline.com/doi/abs/10.1080/01449290500330448#.VmtzuBp96Aw] 傾向にあるので、見た目は良くしておくべきでしょう。しかし、長く使われる要因がビジュアルではなく、コンテンツということは多々あります。 例えば Reddit [http://www.reddit.com/] はデザインが洗練されたサイトとは言えませんが、世界的に利用されているサイトです。 利用者が求めているコンテンツがそこにあれば、見た目が少し良くなくても人は戻ってきます。 しかし、これは良質のコンテンツがあれば、デザインは必要ないという意味ではありません。先述したように、見た目で印象が変えることができますし、使い勝手も向上すればコンテンツへアクセスしやすくなる

UX

データに踊らされないようにするためのデザインアプローチ

11月28日に MTDDC Meetup Tokyo 2015 [http://mtddc2015.mt-tokyo.net/] が開催されました。 Movable Type [http://www.sixapart.jp/movabletype/] に関わるセッションだけでなく、特定の CMS に囚われないディレクションやサイト設計・運用の話もありました。昨年もそうでしたが、WordPress [https://wordpress.org/] や Drupal [https://www.drupal.org/] といった他 CMS のコミュニティメンバーを交えた座談会もあるのも MTDDC の魅力です。 今回は「データと上手に付き合ってデザインする方法」と題して、クリエイティブとデータを繋げるための考え方や手法を紹介しました。 数字が嘘をつくこともある 近年、すべてを数値化して測定・評価しましょうという動きがあります。本サイトでもデータの重要性を伝え続けています [http://www.

コンテンツ

Webサイトの成熟へ導くシンプルな視点

11月7日に Jimdo で作成された年間ベストページを決定する「Jimdo Best Pages 2015 [http://www.jimdopages.com/]」が開催されました。このイベントで、株式会社ウェブライダー [http://www.web-rider.jp/]の松尾 茂起さん、株式会社インプレス [https://netshop.impress.co.jp/]の瀧川 正実さんと一緒にベストページの審査をしました。 個人的に文脈をきちんと理解していない Web サイトを評価することに躊躇がありました。漠然とした印象の評価にならないように、自分なりに情報収集をしたり、アワードとは別の視点から評価指標を設けるなど工夫をしました。手間のかかる作業になりましたが、Jimdo の枠を超えた課題を幾つか見つけることができました。CMS、画面設計、コンテンツ運用の課題が、表層的なデザインにも影響するものだと改めて思いました。 初めての次へどう進むか Jimdo のユーザー層で特徴的なのが、本サービスで初めて Web サイトを作ったという方が多い点。Jimdo は多くの方に「

UI

すべてがUIになるVRの世界

先日、報道を VR で楽しむ NYT VR [http://www.nytimes.com/newsgraphics/2015/nytvr/] を試してみました。VR はゲームをはじめとしたエンターテイメント性の高い分野で注目されていましたが、 NYT VR はジャーナリズムからのアプローチだったので新鮮でした。これは仮想空間だと分かっていても、次第に世界に没頭してしまい、現実と仮想の境目が曖昧になる感覚は VR 体験ならではです。 スマートウォッチをはじめとしたウェアラブルや IoT の登場によって、従来のような GUI を前提としたインタラクションデザインではなく、No GUI のデザイン [http://www.yasuhisa.com/could/article/designer-should-use-wearable-now/] が注目され始めています。すべてをボタンのような操作 UI で表現するのではなく、音声、触感、

コンテンツ

Webサイトにある3つの成長段階

成長するWebサイトの違いはなにか 昔は立ち上げることだけで価値があった Web サイトですが、次第にそうではなくなりました。きちんとした戦略を立てなければ、ターゲットにしているお客様に届かなくなりましたし、関係を維持するための施策がなければ、すぐに関係が絶たれることもあります。今は Web サイトを作ったことだけで満足していては自己満足で終わってしまいます。 Web サイトはどのように成長していくのでしょうか。作っただけのサイトと、成長過程にあるサイトの違いは何でしょうか。Web サイトが成熟するための段階が 3 つあると考えられます。 まず最初の段階にあるのが、企業側(コンテンツ配信者側)が必要だと感じることを優先的に出す状態。自分たちが扱っている製品やサービスがどれだけ素晴らしいかをアピールしたり、短期的に利益を上げるための施策を重要視します。見せたいコンテンツがたくさんあるので、訪問者側が欲しいと思うコンテンツの優先順位が低かったり、見せたいコンテンツは訪問者も欲しいと思い込んでいる場合もあります。 Web サイトを初めて立ち上げる企業は、Web サイトは自分たち