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すぐに使えるノウハウではなく、「なぜそうなっているのか」を考える記事を書いています。デザインの仕事で感じるモヤモヤに、構造から向き合いたい人のための場所です。

デザイン

カスタマージャーニーマップが使える理由と注意点

デザインに使えるマーケティングツール カスタマージャーニーマップ(Customer Journey Map, CJM)は、顧客がどのように製品やサービスと関わるかを視覚化することによって、課題を共有することができるツール。デザインプロセスの一部として採用されるようになりましたが、マーケティングでは顧客との接点を俯瞰して見ることができるということで 5, 6 年前くらいから注目を集めています。(外来語をそのままカタカナ表記にしたくなかったということで「体験のマッピング [http://www.yasuhisa.com/could/article/dh-prototyping-course/] 」と名付けて以前から実践しています。) オンラインでもオフラインでも顧客との接点は劇的に増えました。しかし、接点が増えたことにより利用者行動の多様化が進んだだけでなく、接点になる場所・媒体の浮き沈みも激しくなりました。また、企業やブランドに関わる利用者の心理や行動も変化してきているので「A と B と C でコンテンツやサービスを発信すれば良い」といった一方通行のメッセージ配信では伝わり難くな

Sep 2, 2014 3 min read min
デザイン

デザインが分からない人とデザイン話をするコツ

良いって何ですか? デザインの話をするのは、たとえ本業をしている方にとっても難しいことがあります。それが他分野の方ということになると、なおさらです。目的に沿って議論することで、デザインがより洗練されるわけですが、別の部署、他の役職の方との会話になると、なかなかうまくいかないことがあります。 その理由は、彼等がデザインのことを理解していないからというより、お互いが考える「正しい」を理解していないからということがあります。 Webサイトやアプリを設計・開発されている方全員「良いものを作りたい」と考えています。ただし、その「良い」のニュアンスは立場によって少し異なることがあります。「良い=売れる」と解釈する人もいれば「良い=使いやすい」と捉える方もいます。それぞれがもつ「良い」という価値観が、その人の意見や考え方に大きな影響を及ぼしています。 言葉だけでは理解ができない デザイン案を見せると、以下のようなリアクションが戻ってくる可能性があります。 * 青がどうも好きになれない * このボタンはもっと大きく見せるべきだ * 必須情報が他にもあるので、上のほうに表示させたい

Aug 25, 2014 3 min read min
コンテンツ

コンテンツワークシートを公開しました

課題が多いコンテンツ設計 昨年、マルチデバイスを見据えたコンテンツ設計 [http://www.yasuhisa.com/could/article/visualize-content-process/] というセミナー&ワークショップを全国5カ所で開催しました。未知のデバイスも考慮し、特定の見た目に捕われないコンテンツ設計と管理をするための考え方や手法を紹介した講座。参加者から高い評価をいただきましたが、幾つか課題が見えてきました。 * マルチデバイス以前にコンテンツが設計できる状態とは言い難い * 制作ワークフローのどこからどのように始めるのか不透明 * コンテンツ設計・開発には時間がかかるが理解されていない 受講者の中には、講座の内容は十分に理解できたものの、どのように活用すれば良いのかが分からない方がいました。特にビジュアルデザインから始める制作行程だと、コンテンツは(なぜか)あるものとして進んでいることがあります。実際につかうコンテンツを入れたあとに、細かなデザイン修正が何度も発生してしまうのも、原稿がないまま雑誌の表紙を作るような行程が原因ということがあります

Aug 18, 2014 3 min read min
Webデザイン

今のデザインに必要とされるコントロール

本当にコントロールできないのか WD101シリーズ [http://www.yasuhisa.com/could/tag/wd101/]の最初に、Webデザインは見た目のコントロールができない [http://www.yasuhisa.com/could/article/wd101-nocontrol-in/] という話をしました。スクリーンの大きさが多種多様なだけでなく、利用者が見た目や操作性を自由に変えることができる Web。DTPのような感覚でサイトをデザインしても、誰かの Web アクセスの利便性を損なうと指摘しました。 デザイナーはある種、混沌とした状態から秩序を生み出す能力をもっていると思います。バラバラになった情報を整理して一貫性のあるメッセージを伝えたり、混雑した Web の世界に明確な道筋を示す仕事をしています。秩序を作り出すということは、ある程度のコントロールはなくてはならないわけです。 コントロールすることがデザイナーの仕事であるとすれば、『コントロールができない Web』との相性がよくないように見えますし、デザイナーにとって非常に仕事が難しい環境のように

Aug 5, 2014 4 min read min
デザイン

道具の選び方、関わり方を考えるためのヒント

間違ったツールの選び方 ペーパープロトタイプは、紙に書き込むというアナログなアプローチであることから、作るための敷居が低いだけでなく、アウトプットも早く改善がしやすいです。メリットが多いペーパープロトタイプですが、 時間の無駄 [http://www.gv.com/lib/paper-prototyping-is-a-waste-of-time] という意見もあります。紙で作られていることから再現性が低く、的確なフィードバックを利用者から得るには難しいからです。 それでは、ペーパープロトタイプが使えないのかといえば、こたえは「No」になります。こうした「○○は使えるのか?」という疑問は制作の方からよく聞かれる質問ですが、回答に困ることがあります。ペーパープロトタイプだけではありませんが、手法や技術そのもので使えるかどうかの判断はできません。採用する前に以下の 4 点を考慮して選ばないと上手くいかないですし、手法や技術へ責任転換をしてしまう恐れがあります。 誰とつくるのか 誰がその手法を使うことになるのか。自分ひとりだけなのか、それとも組織外の方も関わる可能性があるのか。彼らの背

Jul 31, 2014 3 min read min
コンテンツ

シングルカラムから始める情報設計

横並びは複雑化の第一歩 Webサイトの設計をする際、必ずといっていいほど縦にコンテンツを並べて構成を考えるようにしています。どのような人が、何を求めて Web サイトに訪れているのかというシナリオを基に構成を考えていく [http://www.yasuhisa.com/could/article/content-we-need/] わけです。詳細なレイアウトを考えるのではなく、情報の流れが適切であるかどうかを判断するための工程にしています。 パソコン向けの Web サイトデザインの悪い癖 [http://www.yasuhisa.com/could/article/wd101-pc-brain/] のひとつに、「同じくらい重要だったら、横に並べる」というのがあります。広いスペースがあったパソコンが主流の時代ならではのアプローチですが、今は状況が大きく異なります。配信者側にとっての『重要』を出すことは間違っていません。しかし、あれこれ重要だからという理由で隣り合わせにしてしまうと、様々なデメリットが生まれます。 訪問者に迷いが生じる 直接関係のないコンテンツが横に並ぶことで視点の

Jul 23, 2014 3 min read min
デザイン

クリエイティブとデータの間にあるもの

危ういバランス Webサイト制作でも、アプリの開発でも、いつも気にしているのがデータとクリエイティブのバランスです。この 2 つの理解が、デザインには不可欠だと考えています。いずれも「重要」と言われていますが、企業の規模や、文化によって重きを置くバランスが異なると思います。 データを重要視する企業成熟したプロダクトやサービスをもつ企業。エンジニア文化が浸透しているところや、営業の力が強いところ。クリエティブを重要視する企業 発展途上のプロダクトやサービスをもつ企業。起業家の文化や、戦略としてのデザインに強く感心があるところ。Google Analytics のようなツールを使えば手軽にデータを解析できるようになりましたし、A/Bテストをするのも難しいことではありません。データから最適だと思われる改善策を提案することができますし、とても説得力のあるように見えます。 講演 [http://www.yasuhisa.com/could/tag/%E8%AC%9B%E6%BC%94/] で「数字はストレートで分かりやすいから、多くの人に理解してもらえる」と話すことがありますが、すべてを数

Jul 17, 2014 3 min read min
google

Material Designから学ぶデザインと技術の共通項

Google I/O 2014 [https://www.google.com/events/io] では様々なデバイスが発表されて、ますます Google が日々の生活へ入り込んでいくのだなという印象を受けました。幾つかのプロダクトは興味深かったですが、プロダクトより気になったのが Material Design [http://www.google.com/design/] の発表です。現在 Android L [http://developer.android.com/preview/index.html] と称されている次期バージョン Android で採用されているデザイン言語のガイドラインです。 Skeuomorphism [http://www.yasuhisa.com/could/article/design-issues-2012/] が全面的に使われていたときは、画面上にあるオブジェクトを触っているような感覚を見た目で演出していましたが、Material Design ではアニメーションを通して触れているような感覚を作り出しています。

Jul 2, 2014 2 min read min
デザイン

ペルソナ設計に人間像は重要ではない理由

人間像ではなく動機や文脈を明確に プロジェクトを本格始動する前にペルソナを設定することがあります。様々な背景の方がデザインプロセスに参加すると、何をもって『良い』と判断すれば良いのか分からなくなることがあります。ペルソナは、このプロジェクトにおいて適切な『良い』を判断する際に役立ちます。 ペルソナには「人/登場人物」という意味が含まれていることから、表層的な人間像(性別、年齢、出身地など)を描かなければいけないと考えがちです。しかし、それはペルソナを設定することにおいて、それほど重要ではないと思います。私はペルソナを1枚のシートにまとめることがありますが、見た目やライフスタイルといった属性は、詳細まで掘り下げていません。ほとんどの場合 2 〜 3 つくらいのリストにして省略しています。 代わりに「なぜ、人はプロダクトやサービスと触れ合うのか 」という部分を、ペルソナを通して語るように心がけています。その理由は、人口統計学的な属性によって、達成したい目的や道筋が大きく変わることがないからです。 例えば、ある人が アマゾン [http://www.amazon.co.jp/?_e

Jun 25, 2014 3 min read min