再考インタラクションデザイン Project Jacquard のような技術を目の当たりにすると、いよいよすべてのモノにコンピューターが入ると実感します。株式会社シロクの石山貴広さんとのポッドキャストで、インタラクションデザインを再考するべきではないかという話をしましたが、コンピューターと人間との関係のデザインという 1950 年頃から続く課題がますます重要になると考えています。 もちろん当時に比べて、現在のインタラクションデザインはより複雑なものになっています。コンピューターは複数のサービスとシステムに繋がっていますし、できることも日々増え続けています。人とコンピューターの距離もウェアラブルの普及によってますます縮んできています。コンピューターは私たちの一部であり、アイデンティティ(ファッション)として捉えることもできます。もう道具としてのコンピューターだけではないわけです。 コンピューターが身近な存在になったからといって、インタラクションデザインの考え方が根底的に覆されたわけではありません。インタラクションデザインという言葉は Bill Moggridge と Bill Verplank の 2 人のデザイナーによって生まれました。Bill Moggridge は世界で最初のノートパソコンを設計した人で IDEO の創業者のひとり。そして、Bill Verplank はマウスをつかった GUI (Graphical User Interface)