Webサイトにある3つの成長段階

ただ作るだけでは終わらない、企業の戦略において欠かせないポジションをWeb サイトが得るには、双方にとってメリットのあるコンテンツを運用できるようになる必要があります。

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成長するWebサイトの違いはなにか

昔は立ち上げることだけで価値があった Web サイトですが、次第にそうではなくなりました。きちんとした戦略を立てなければ、ターゲットにしているお客様に届かなくなりましたし、関係を維持するための施策がなければ、すぐに関係が絶たれることもあります。今は Web サイトを作ったことだけで満足していては自己満足で終わってしまいます。

Web サイトはどのように成長していくのでしょうか。作っただけのサイトと、成長過程にあるサイトの違いは何でしょうか。Web サイトが成熟するための段階が 3 つあると考えられます。

段階1: 自分をアピールしたい

まず最初の段階にあるのが、企業側(コンテンツ配信者側)が必要だと感じることを優先的に出す状態。自分たちが扱っている製品やサービスがどれだけ素晴らしいかをアピールしたり、短期的に利益を上げるための施策を重要視します。見せたいコンテンツがたくさんあるので、訪問者側が欲しいと思うコンテンツの優先順位が低かったり、見せたいコンテンツは訪問者も欲しいと思い込んでいる場合もあります。

Web サイトを初めて立ち上げる企業は、Web サイトは自分たちをアピールする広告スペースやパンフレットと見なすことがあります。程よい SEO と、Web 広告を出せば人が集まってくるので効果があるように見えますが、訪問者と意味のある関係を築くのは困難です。

自分たちが魅せたいコンテンツのすべてが、訪問者から求められているわけではないことに気付くことで、次の段階へ進むことができます。

段階2: 訪問者のことを考慮する

次の段階にあるのが、企業側が必要だと感じるコンテンツを出しつつも、訪問者が欲しいものと重なるものを優先的に出す状態。重なる部分は何かを見つけ出すことは、企業として、Web サイトとしての核の共有にも繋がります。この段階まで来ると、「私たちは業界ナンバーワンです!」というメッセージを全面的に出す前に、お客様に提供できる価値は何かを考えて制作されたコンテンツを優先的に出すという考えに移り変わります。

訪問者が何を求めているのかを知るには、耳を傾ける(インタビューをする)ことが最も効果的です。他にも数値からユーザー像を導き出すこともできるでしょう。検索キーワードや参照元を調べるのはもちろん、サイト内をどのように移動しているのかを知ることで訪問者のニーズや離脱した仮説を立てることができます。

この段階まで進めることができれば、Web サイトを持つことが企業の戦略の一部になっていると言えるでしょう。しかし、肥大化するコンテンツ市場のなかで、ただ良いコンテンツを出すというだけでは不十分です。そこで次の段階が必要になってきます。

段階3: 運用に合ったコンテンツ制作

組織のリソースで運用できるかどうかを考慮することは今の Web サイトにはなくてはならない成長段階です。ブログを立ち上げよう、ポッドキャストをしよう、Web マガジンを始めよう、インフォグラフィックを作ろう … 自社の価値を高めるための施策は山のようにあります。しかし、運用に参加できるメンバーが 1, 2 人しかいない状態では長続きしません。立ち上げた当初はモチベーションが高くても、次第に続かなくなる場合もあります。

せっかく作った企業 Web サイトも、更新が1ヶ月前だと存在していないのと同じようなものです。

運用はコンテンツ管理で解決しなければならない課題のひとつです。大きなプランを掲げて CMS のカスタマイズをしても、運用リソースがないのであればコスト高になるだけです。今は作ろうと思えば何でもシステム化できる時代ですが、それを維持・管理をするのは人間しかいません。特にコンテンツは人の力が必要になります。

まとめ

最初の立ち上げから運用のことを考えて Web コンテンツを制作・維持できれば理想的ですが、最初は『自分たち視点』だけでも良いと思います。それだけでは十分ではないということに気付くことが重要ですし、それにはまず世に出してしまうほうが早いからです。幸い、Webサイトは公開後でも見た目やコンテンツを変更することができます。

Web サイトが企業の戦略において欠かせないポジションを得るには、最上位である「双方にとってメリットのあるコンテンツを運用できる Web サイト」を目指していきましょう。

筆者について

Photo of Yasuhisa Hasegawa

組織の一員となるスタイルで一緒にデザインに関わる課題を解決するといった仕事をするなど、チームでデザインに取り組むためのお手伝いをしています。各地でデザインに関わる様々なトピックで講師をしています。