Yasuhisa Hasegawa

Yasuhisa Hasegawa

Web やアプリのデザインを専門しているデザイナー。現在は組織でより良いデザインができるようプロセスや仕組の改善に力を入れています。ブログやポッドキャストなどのコンテンツ配信や講師業もしています。

デザイン

デザインを決めて進めるために必要なこと

先月は東京 [http://www.creativevillage.ne.jp/PR/seminar123.html]、そして今月は大阪 [http://www.creativevillage.ne.jp/PR/seminar133.html] で、クリーク・アンド・リバー社が主催する Web ディレクター向けのセミナーで登壇しました。私自身、Web ディレクターと名乗っていないので、依頼を受けたときは半信半疑でした。しかし、Web ディレクターをはじめとした「作り出す人」にある共通の話題があると考え、登壇を決めました。 点をどのように線にするか ツールの使い方。マークアップの仕方。コードの管理方法。ペルソナの作り方。コンセプトを固めるためのワークショップの仕方 … などなど。こうした行程の中にある『点(作業)』は、書籍や Web でたくさん見つけることができます。どれも重要ですが、行程全体からみたとき、

コンテンツ

全面リニューアルの幻想と、取り組むときの注意点

リニューアルでは何も変わらない Webサイト制作の仕事で、いつの間にか当たり前になっているのが『リニューアル案件』。2, 3 年おきに見た目の衣替えをしたり、使い勝手の向上のためナビゲーションや情報構造の見直しをします。 テクノロジーだけでなく、Web を取り巻く文化や社会が目まぐるしく変わるので、定期的なリニューアルをして『追いつく』ことは必要なのかもしれません。しかし、ただ見た目を変える、情報構造を変えるといった「作る」「作り直す」ということが目的になることがあります。リニューアルをすれば何かが変わるという淡い期待感が寄せられることがありますが、費用対効果が良くないことがあります。 第一印象はとても重要です。 全面リニューアルを通して見た目がよくなれば、印象は良くなるかもしれません。しかし、デザインを変えたからといって、コンテンツも自動的に良くわけではありません。最初の印象がよくても、訪問者のニーズが満たされていないのであれば、金メッキはすぐに剥がれてしまいます。 また、リニューアルが話題性があるのかというと、それほどではないことがあります。刺激的なグラフィック、先進的な

UI

デバイスと利用シーンへの最適化から学べること

Web サイトデザインでは 2, 3 年くらい前から モバイルファーストでデザインをする [http://www.yasuhisa.com/could/article/responsive-design/] という考え方が浸透し始めていますが、最近アプリでも似たような傾向が見られるようになってきました。先週 Foursquqre が チェックインとショップガイドを分ける [http://techcrunch.com/2014/05/02/foursquare-swarms-over-swarmly/] と発表しました。一方、Facebook は、メッセージアプリを分断 [http://techcrunch.com/2014/04/09/facebook-messenger-or-the-highway/] しようとしています(Google+ は、Hangout を分断してしばらく経ちます)。 デスクトップ版の使い勝手に慣れ親しんでいる方にとっては『改悪』なのかもしれません。しかし、モバイル(又はスマートデバイス)中心で活用している方には、

UX

欲求段階と体験の質

人はなぜ、Web サイトへ訪れるのでしょうか。 なぜ、アプリをダウンロードして使うのでしょうか。 そこには、知識、娯楽、快楽、名声など様々な欲求が根底にあると思います。人が感じる「良い体験」というのは、その欲求と深い関わりがあるはずです。 米国の心理学者アブラハム・マズロー [http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%96%E3%83%A9%E3%83%8F%E3%83%A0%E3%83%BB%E3%83%9E%E3%82%BA%E3%83%AD%E3%83%

デザイン

デザインの仕事にある成熟と熟練

デザインの意味とは … といった禅問答のような質問をときどき耳にします。語源まで辿って「記号を表す」といった説明をする人もいれば、「設計をする」と応える方もいます。装飾という意味合いをデザインから離す人もいますが、装飾もデザインの一部として捉えることもできます。 デザインの定義は読者ひとりひとりに委ねますが、デザインを学習したい場合「人それぞれだから頑張って」で済ますわけにはいきません。デザインの『入り口』が必要ですし、どこへ向かっていくのかという目的地も必要だと思います。 デザイナーの成熟度は、以下のような UI を見たときの反応で判断することができます。 あるサイトの UI を基にしてつくったスケッチ デザイナーによって、この UI に対するリアクションは異なります。大きく分けると 4 つあります。 見た目を変えたいインプットフィールドの見た目が良くない。タイポグラフィの選択が良くない。色彩を変えたいといった、見た目をデザインしたいという方。 作り方を見直したいどの技術を使えば実装できるのか。何かツールを活用することで、UI を改善できるのか。どのような技法を採用すれば、

コンテンツ

脱PVで見えてくるコンテンツの質

PVが人気を証明しているとはいえない ページビュー(PV)は、とても気持ちいい数値です。自分が作ったコンテンツの反応を分かりやすい数値で示してくれます。また、多くの広告モデルが PV を基に価格が設定されているので、ビジネスに直結している数値といえると思います。しかし、PV が高いから、訪問者が満足しているとは限らないですし、顧客ロイアリティに繋がっていないかもしれません。そこで、ソーシャルメディア … という意見もありますが、そこの評価指標も RT 数、Like 数といった PV と似たような数字に留まっている場合があります。 特にブログのようなメディア配信をしていると、PV 至上主義になりがちです。PV を稼ぐために釣りタイトルを付けたり、手軽なお菓子コンテンツ [http://www.yasuhisa.com/could/article/what-is-reading/] で、人を集めようとしてしまいます。もちろん、それをひとつの『戦略』といってしまえば、そうかもしれません。しかし、それで欲しい読者が獲得できるのかというと、疑問を感じることがあります。 1度訪問するだけの

UI

Webらしいニュース配信UIとは

紙的な情報配信 新聞記事は、印刷されたらそれで終わりです。後の紙面で修正・注釈が入る場合がありますが、記事が世に出た瞬間、そのままのかたちで残ります。また、配信できるタイミングと回数が限られているので(朝・夕、時々号外)、期限までにどれだけ記事の質を高めるかが勝負になることもあると思います。新聞社の Web サイトは、こうした『新聞の性質』を強く残したまま Web コンテンツを配信しているように見えます。 カテゴリやキーワード(タグ)を活用した情報分類をするなど、 Web の特性を活かした手法を取り入れているものの、記事を集めた書庫のような存在です。以前紹介した 公共施設の Web サイト [http://www.yasuhisa.com/could/article/content-webaccessibility/] と似たような状況といえるでしょう。新聞社の Web サイトの記事の特長をみると、記事の形状は、紙の時代とほぼ変わりないことが分かります。 * 配信された記事は、そのままの形で残る * 訂正や追加情報が入る場合はあるが、別記事として配信されることがある * キー

デザイン

デザインにある繋げること、導くこと

行程の先にあるもの コンテンツ [http://www.yasuhisa.com/could/tag/%e3%82%b3%e3%83%b3%e3%83%86%e3%83%b3%e3%83%84/] の仕事ばかりしていると、利用者のことを考えていないように思われてしまうかもしれませんが、そんなことはありません。コンテンツと利用者は切っても切り離せない関係です。以前は 電子書籍としてまとめることができるくらい [http://www.yasuhisa.com/book/exp/] UX のことを書き続けてたわけですから、利用者のことを無視するなんて考えられないわけです。しかし、最近は意図的に取り上げないようにしています。 UX について頻繁に書いていたときからそうですが、「UX デザインを実践したけど、そのあとどうするの? 」という疑問を常に感じていました。プロセスを踏めば、ワイヤーフレームが描けるのかといえば、そうではないことがあります。そのあと、