Yasuhisa Hasegawa

Yasuhisa Hasegawa

Web やアプリのデザインを専門しているデザイナー。現在は組織でより良いデザインができるようプロセスや仕組の改善に力を入れています。ブログやポッドキャストなどのコンテンツ配信や講師業もしています。

UX

文化が作り出す利用者との関係

作り手の視点だと、どうしても製品・サービスそのものだけにフォーカスして善し悪しを判断することがあります。しかし、製品そのものは利用者体験において、ほんの一部でしかありません。製品と使う人との1対1の関係だけではなく、そもそも製品に触れようと思った『何か』があります。それは、内の感情に響くものであったり、製品・サービスと個人的な繋がりや、感情移入になることがあります。『何か』とは文化であり、文化が今、製品・サービスにおいて核となる存在になりつつあります。 例えば Pinterest [http://pinterest.com/yhassy/] を見てみましょう。 Pinterest は、2011年にブレイクしたイメージブックマークサービス。Bookmarklet を使って Web ページの画像をクリッピングするというコンセプトは、目新しいものではありません。Tumblr [http://tumblr.com] を真っ先に思いついた方もいるでしょうし、Wists [http://wists.com/]のような類似サービスは 2006年くらいからあります。技術やアイデアに革新的なものが何

デザイン

妥協の先にあるデザイン視点

本当に妥協のない体験なのか Microsoft が自社製のタブレット Surface [http://www.microsoft.com/surface/en/us/default.aspx] を発表しました。着脱可能な超薄型キーボードを搭載。タブレットとしても、ノートパソコンとしても使うことができるのが最大の特徴です。 2012年4月、東京都内で開催された開発者向け会議「BUILD」で、あらゆる機器で「妥協のない」体験 [http://pc.nikkeibp.co.jp/article/news/20120424/1047264/"]を Windows 8 は提供できると話していましたが、それを形にしたのが Surface だと思います。ひとつの OS でタブレットもノートも関係なく操作ができるという、Windows 8 の強みを活かしたプロダクトといえるでしょう。 両方ともで使えるということに「妥協をしていない」Windows

Webデザイン

Transformative Web Design という言葉に隠された意味

6月9日に開催されたSwap Skills doubbble05 [http://swapskills.info/doubbble/05.html] で、基調講演を行いました。昨年に引き続き二度目の基調講演。昨年は、迫り来るモバイル機器中心の世界に備えてコンテンツファースト [http://www.yasuhisa.com/could/diary/swapskills-doubbble01/] を実践しようというのがテーマでした。今年は「Transformative Web Design ~変化にしなやかに対応するデザイン力~」と題して、コンテンツを Webという特有の場でより活かし、デザインしていくのはどうしたら良いのかというテーマで話をしました。 既に日本のスマートフォンユーザーは 30%を超え、タブレットをはじめとしたパソコン以外で Webへ接続できるデバイスが増え続ける今日。「Webはもうパソコンだけのものではない。むしろ、マイノリティである」という考えも、昨年では予測でしかなかったかもしれませんが、既に現実になっています。デバイスという垣根を超えて、利用者が欲しいタイミング

デザイン

デザインの試行錯誤とラグをなくすプロセス

ワイヤーフレームやスケッチで、ある程度カタチになっているアイデアも、スクリーン上に実際に描いてみないと分からない場合があります。ラフでは良い感じに見えるものでも、いざ色を付けたりレイアウトを組み上げていくと「あれ?」と思うこともしばしば。ワイヤーフレームやスケッチとして出てきた設計図をそのまま型にすれば上手くいくというわけでもないのが、デザインの難しいところであると同時におもしろいところです。 Photoshop [https://www.amazon.co.jp/dp/B007STFL50/ref=as_li_ss_til?tag=could-22&camp=1027&creative=7407&linkCode=as4&creativeASIN=B007STFL50&adid=1SDQQZA8J767WJSDH9D2&] や、Fireworks [https://www.amazon.co.jp/dp/B007STFV9G/ref=

デザイン

触れる・動くによって変わるデザインプロセス

5月26日、青森にて今後のWebサイト制作との向き合い方 [http://www.aoit.jp/20120526/]というイベントが開催されました。今回は これから求められるWebコミュニケーションスキルと題してプロトタイピングの基礎を解説しました。 CSS Nite in TAKAMATSU [http://www.yasuhisa.com/could/article/cssnite-takamatsu/] のとき「静的なカンプは過去の手法」と話しましたが、ではどうしたら良いのかを考えるキッカケとして本セミナーは参考になったかと思います。 「とりあえず見せて」の解釈について 人は誰しもアイデアをもっていると思います。 自分の頭の中ではハッキリしていたとしても、人に伝えることが出来なければアイデアは活かされることはありません。アイデアはどうすれば伝えることが出来るのでしょうか。 「話せば分かる」という言葉がありますが、そう簡単にはいかないのが現実。同業者で同じような知識を持っていたとしても、同じ言葉が違ったふうに解釈される場合があります。 Webサイトデザインのアイ

UI

UXとUIが混同されるワケ

最近 UX [http://www.yasuhisa.com/could/tag/ux/] と UI [http://www.yasuhisa.com/could/tag/ui/] を混同して表記されているのを見かけるようになりました。私もウケやすいということで、混同させた [http://www.yasuhisa.com/could/article/ui-ux-2011-trends/]ことがあります。しかし実際のところ UX と UI は同義語ではありません。良い UI デザインをすれば、UX が向上する可能性はありますが、必ずしもそうではありません。逆もしかりです。最近も UX と UIの違いを分かりやすく表現しようと、シリアルとボールの写真を使った例 [http://design.org/blog/

講演

楽天トラベルサマーフォーラムで基調講演をします

昨年の暮れから今年にかけて精力的に講演 [http://www.yasuhisa.com/could/tag/%E8%AC%9B%E6%BC%94/] を行っているわけですが、7月に私的なビッグイベントがあります。 7月9日と17日に開催される楽天トラベルサマーフォーラム 2012 [http://travel.rakuten.co.jp/forum/2012/] に登壇することになりました。東京、大阪で合計およそ2000名が参加されるこのイベント。毎年、楽天トラベルに登録されている宿泊施設の方々が参加されており、分科会、アワード、展示会がある盛りだくさんの内容。一般の方には知られていないイベントではありますが、その規模をみると、大きなイベントということが分かります。 過去を振り返ると錚々たるメンバーが基調講演を行っているわけですが(例えば昨年は安藤忠雄氏)、今年は私が基調講演という大役を受けさせていただくことになりました。昨年末の CSS Nite Shift5 [http://www.yasuhisa.com/could/article/shift5-the-end-of-w

コンテンツ

利用者の意図から探るサイトデザインの最適化

以前から文脈によってコンテンツ配信が活かされる [http://www.yasuhisa.com/could/article/context-content/] という話はしてきました。テクノロジーを活かすことで、適確な文脈を読み取ってコンテンツ配信が可能になるのではないかという提案をしてきたわけですが、デザインプロセスとしてコンテキストを考えることが重要になることもあります。今回は企業の製品ページに注目して、文脈とコンテンツ配信がどう結びついているのかを検証していきます。 [http://mb.softbank.jp/mb/smartphone/product/104sh/]機能や料金がすぐ分かる HTML ベースのページ。表示速度もはやく、ページ遷移も機敏。 [http://k-tai.sharp.co.jp/dash/s/104sh/special/ ] 雰囲気を重要視した Flash サイト。読ませるというより、眺めることを目的としている。このように製品ページに HTML版と Flash版と 2つ用意されていることがあります。 同じ AQUOS PHONE の紹介ページです

デザイン

Paul Randとデザインと私

ポール・ランド [http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9D%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%89] の名前を知らなくても、彼のデザインは私たちの身の回りにたくさんあります。IBM, Apple, ABC など数多くのコーポレートアイデンティティを手がけたデザイナーです。1996年に他界した彼ですが、YouTubeに晩年のインタビューが配信されています。30分と長いインタビューですが一見の価値あり。彼のキャリアを振り返りながら、彼が辿り着いたデザインの捉え方を知ることができます。 いきなり「グラフィックデザイナーはそれほど重要な存在ではない」という言葉からインタビューがスタート。しかし、それは見た目を良くするためだけのグラフィックデザインを指しており、デザインには存在意義があるとしています。例えば、ビジネスを理解している良いデザイナーであれば、見た目を良くするだけでなく、記憶に残りやすいデザインがつくれる。人々の生活を良くするためにデザイナーは存在していると語っています。