3.4.U!で情報とテクノロジーの変化について話しました
2009年10月8日、JWDA・CSS Nite・PCC の共同イベント 3.4.U! にて「コミュニケーションの変化からみる今後のWebデザイン」とう題名で講演をしました。毎回セミナーに行くと数人知っている方にお会いするのですが、今回はほとんどいなかったので少しだけアウェーな感じがしました。それも恐らくビジュアルデザインやマーケティングなど Web という共通項があるものの、違う立場で仕事をしている方が集まるセミナーだったからかもしれません。こうした場にあまり参加したことがなかったので、新鮮でもあり良い体験をさせていただきました。私の前に話をした un-T factory の中川さん、ニューロテクニカの細野さん共にプレゼンが上手だったという意味でも刺激になりました。
いろいろ技術が出て来ては消えています。人によっては何を学べば良いのか分からなくなったり、覚えることが多過ぎて気が滅入ってしまうこともあるでしょう。しかし、残る技術には共通している部分が多いです。人が Web 上でどのように情報を扱っているのか、何を欲しているのか、人と人がどのようにコミュニケーションをしているのかといった部分に注目すれば、どのような技術を使って補助するのが最適かも見えてくるのではないでしょうか。
環境問題を考えるとき、「Think Globally, Act Locally」というフレーズを使うことがあります。地球規模で環境問題についての情報を集めたり意見交換をすると同時に、まずは身の周りから具体的なアクションをとろうという意味です。これを「Think Globally, Build Locally」と変えてみるとどうでしょう。私たちは毎日 Web サイトを構築しているという意味では「Build Locally」は実践しています。しかし、「Think Globally」はどうでしょうか。私たちはどれだけ Web という大きな空間を意識しながら作っているでしょうか。
利用者が私たちが作るサイトにいる時間はほんのわずかです。99.99% は他のサイトで時間を費やしています。サイトとサイトという「敷居」のようなものはありますが、実際は自由に情報は行き来していますし、利用者もその間を情報と共に自由に動いています。こうした Web における情報の特性と利用者の特徴を意識して自分のサイトを作ると作らないとでは大きな違いです。「Think Globally, Build Locally」は Web サイトデザインのおいて重要なキーワードだといえます。
大急ぎな内容で少々詰め込みすぎた感じがしたのが反省点ですが、なにをもっての技術なのかを考えるひとつの機会になっていれば幸いです。Web をデザインするというのは、ブラウザに表示されているページのデザインというより Web全体とそれを使う利用者との関係作りといえるかもしれませんね。スライドは SlideShare で公開されていますし、ダウンロードも可能です。
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