新しいビジネスが必要とされているのと同じように、教育においても21世紀という時代に合った形が必要とされています。教育は常に変化し続けていますし、必要とされていることと言っても様々な視点があります。IDEOの考える未来の教育の姿はどういったものなのでしょうか。「IDEO’s Ten Tips For Creating a 21st–Century Classroom Experience」で10の項目に別けて解説しています。以下に簡単に要約したものをリストアップしてあります。いかにも IDEO らしいリストといったところでしょうか。

押しではなく引く
生徒からたくさんの質問が生まれるような環境をつくる
関連性を持たせる
教えているコンセプトを直接体験し、話し合えるようにする
ソフトスキルと呼ぶ時代ではない
クリエイティビティやコラボレーションといった従来は『あると良いスキル』と呼ばれていたが、今は『なくてはならないスキル』になってきている
バリエーションをもたせる
ひとつの法則や答えしかないのではなく様々なアプローチが存在することを知らせる
教壇に立つ賢人は必要ない
先生の役目は答えを教えるエキスパートではなく、学習を助力する存在に変わりつつある
先生はデザイナーである
活発な学習が出来る環境をつくるという意味では先生はデザイナー。教えながら環境が作れるようなガイドをもつことも、最初は管理が難しくても良い結果をもたらす
ラーニングコミュニティをつくる
ひとりではなく、他の生徒や先生、そして両親といった社会的な繋がりによって学習ができる。地域、そして国といった広い視野も含めて新しいアプローチを考案しなければならない
考古学者ではなく人類学者になる
未来のためのソリューションを探すには過去のデータを掘り起こすのではなく、人々のニーズや価値観を理解する必要がある
未来を具体化させる
温暖化やゴミ問題といった今社会が抱えている問題について話し合う機会を設ける
論点を変える
新しい姿勢を求めるのであれば、新しい測定方法が必要になる。いかに数値化させ、どのような価値判断をするかを決めて行くのが今後の課題

ウェブデザインの教育という狭い分野と照らし合わしたとしても、参考になる点は幾つかあると思います。ソフトウェアの使い方、グラフィックデザインやエディトリアルの基礎は重要ですし学べる場は書籍・雑誌を含めてたくさんあります。しかし、こうしたスキルセットだけではなく、分析や創造をする時間、そして自らのアイデアを共有する場はそれほどないと思います。基本なくては語れないことは多いですが、想像力やコミュニケーションといった部分のほうが仕事をする上で重要になってきます(実際、ソフトの使い方程度であれば仕事しながらでも覚えれることですし)。

実績を見せ合ったり、おもしろい『レシピ』を教え合うのも大切な場だと思いますが、身に付く学習なのかといえばそうでもないかもしれませんし、長期的な成長はないと思います。ワークショップをしたのは、今までスキルと呼ばれていた部分以外の学習が出来るから。ワークショップ以外の方法でも可能だと思うので、この辺は今後模索していきたいです。