「Geek」はオタクとか熱中している人という意味ですが、「Geek out」は聞いたことがないという人もいるのではないでしょうか。モノを作ったり何かを伝えたいと思っている人にとって(良い意味でもそうでない意味でも)覚えておきたいフレーズだと思います。Urban Dictionaryには以下のように書かれています。

The act of becoming emotionally and physically aroused by the sight or the thought of a technicality of a certain topic of major interest.

自分が興味をもっている何かに対して興奮したりワクワクしたことはありますか?「Helvetica」のようなドキュメンタリー映画をみて熱くなったり、CSS3の最新情報をみつけて仕事を放り出して早速試してみたり、iPadを手にして未来をいろいろ想像したことがありますか?こうした感情や行動に表れる現象を「Geek out」といいます。

分野が違っても「Geek out」する瞬間は誰でもあると思います。とはいうものの「Geek」という言葉が付いていることからも分かる通り、ネタがニッチなので他人からは何がなんだか分からないことがあります。Helveticaを見ても、奇妙な人たちが次々に出てくる映画にしか見えない人もいますし、CSS3で動くアニメーションを見ても何がスゴいのかさっぱり分からない人もいます。そもそもこうしたことで「Geek out」していること自体が分からないわけです。

私たちのような仕事をしているのであれば「Geek out」はなくてはならない存在だと思います。「Geek out」しなければ、あともう少しプッシュして良いものを作ろうと思えないでしょうし、流れの早い分野に付いていこうとも思わないでしょう。「Geek out」するからこそ、勉強会やセミナーで人が集まり「オフ会」で酒を飲みながら熱く語り合うのだと思います。単に同業者であるより「Geek out」するスイッチが似ている方が話は合うし楽しいです。

ただ、「Geek out」の仕方が近い人ばかりと毎日仕事しているというわけではありません。先述したようにニッチな分野であることが多いわけですから、同僚からは「?」と思われていることもあるでしょう(逆にあなたも相手に対して「?」と思っていることもあるかも)。相手が「Geek out」するところに、自分も「Geek out」するよう努力する必要はありません。自分たちも一所懸命になって自分たちが刺さっている分野について語ることもないと思います。

問題なのは、分かり合えないからそのまますれ違いになってしまうことだと思います。相手とニッチな部分を共有出来なかったとしても、一緒に仕事をする上で共有できるビジョンはあるはずです。それは単に「お客様に良いサイトをつくる」だけでは足りません。そもそも立ち位置で『良いサイト』の意味が変わってくるわけですから、詳細ではないわけです。チームごとプロジェクトごとに違う目標があると思いますが、それぞれ明確なゴールを掲げることが重要です。そのゴールの存在が、人それぞれ「Geek out」出来る場所を与えるきっかけになるかもしれません。

あなたは何に「Geek out」しますか?最近「Geek out」していますか?

Illustration is from James Vaughan