この記事は「サイトの方向性を考える (前編)」の続きにあたります。

これからのWebサイトを構築するときにおいて、サイト訪問者の「インタラクション」「体験」「関係」を無視して作ることが出来なくなってきています。サイトの目的や性質を考えてデザインするのではなく、サイトの目的や性質を反映する「インタラクション」「体験」「関係」を考えてデザインするだけでも完成したものは従来と違ったものになるでしょう。しかし、これら3要素を考えて構築作業を開始すればいいといえば、そうでもありません。

例えば、3要素を補う技術というものは既にたくさん出回っており、Web 2.0 と呼ばれるサービスがそのひとつといえます。サービスが提供するウィジェットや API を利用して3要素にあたる部分を補うことは出来ますが、ただ導入しただけではバランスの悪いものであったりしまし、それぞれの要素に負の影響を及ぼすことも考えられます。そこでコアとなるこれら3要素を繋ぎ合わせる重要な『部品』が必要になってきます。

視覚要素と感覚によって作り出す世界観

視覚要素と感情・感覚

視覚要素から言語が生まれる

「インタラクション」「体験」「関係」の3要素を繋ぎ合わせるのは、視覚要素の役割といえるかもしれません。つまりビジュアルのことですね。統一した視覚要素があることで、サイトの全体の体験がひとつのまとまった世界として成り立ちます。逆に統一された視覚要素がないと、パッチワークのようなサイトになってしまいます。

しかし、ただ単に『かっこいい』見た目を作れば良いわけではないです。目は五感の中で最も刺激を受ける感覚です。触感を作り出せない Web だと余計視覚要素の存在は重要になってくるでしょう。刺激が強い部分だからこそ注意深く扱う必要があります。「インタラクション」「体験」「関係」の3要素にはどういったコンセプトがあるでしょうか。サイトの目的にはどういったメッセージが隠れているでしょうか。それらを汲み取った『言語』を見つけ出し、ビジュアルに反映しなくてはいけません。そのビジュアルを見つけ出すことではじめて3つの要素が繋ぎあわさると思います。

自分が作っているサイトにはどういった『言語』があると思いますか。それはビジュアルで表すとどういったものだと思いますか。

説明がつかないものを作り出す

3要素を繋ぎ合わせるのは視覚要素の役目ですが、それぞれの要素を強調したり、調和させるのは感情・感覚が重要になってきます。そして視覚要素と感覚が合わさることではじめてサイトとしての世界観が生まれると思います。しかし、ここで課題になってくるのが感覚や感情といった具体的なハウツーがないものをどうやって作り出すかという部分だと思います。

ひとつ考えられるのは、いかに3要素を作り込めるかにかかっているかもしれません。インタラクションデザインのセミナーでも話しましたが、よりよいインタラクションを作るにはビジュアル以外の作り込みが重要になってきます。もしかするとビジュアルが短期的なインパクトを与えるもので、感覚や感情が長期的なインパクトをもつものといえるかもしれません。3要素のどういった部分を作り込んで感情や感覚を作り出すのか。ビジュアルからどういった感情や感覚をもってもらうのかという部分も重要でしょうね。

これらの要素や部品をどのように組み合わせてひとつの世界として表現出来るのかが Webデザインなのかもしれません。

デザイン

これから本番ですね

Web という媒体は他と違うところは幾つかありますが、特に違うのが他の媒体に比べてより近い位置に利用者がいることです。つまり、顔がみえる相手と直接的・間接的に対話をすることが出来るわけです。ページビューをはじめとした数値データは参考にはなりますし、チーム内での意識共有したり説得材料として有効な資料ですが、せっかく Web という媒体を使ったデザインなわけですから、利用者を参加してもらわないともったいない。

だからこのプロセスがどうなるのか楽しみだったりもしますね。