Yasuhisa Hasegawa

Yasuhisa Hasegawa

Web やアプリのデザインを専門しているデザイナー。現在は組織でより良いデザインができるようプロセスや仕組の改善に力を入れています。ブログやポッドキャストなどのコンテンツ配信や講師業もしています。

デザイン

ユーザー調査に必要な分析の「はじめの一歩」

分析で価値が変わる ユーザー調査 [https://yasuhisa.com/could/article/starting-user-research/] (ユーザーリサーチ)は始めるのも実施するのも大変ですが、分析するのも楽なことではありません。せっかく調査してもログがあるだけでは意味がありません。ユーザーの言葉を引用してポスターやスライドで見せるのは啓蒙目的であれば良いですが、本当に必要なのは次の開発へ繋げるための判断材料です。分析でユーザー調査の価値が決まるところがあるので、次へ繋げるためにも分析は欠かせないところになります。 分析もデザインと一緒でツールの使い方を覚えたり、綺麗なレポートの事例を見ただけでは上達しません。基本を覚えた上で、何度か実践を繰り返すことで少しずつ上達していくものです。定性調査でも定量調査でもつかえる分析の第一歩になるポイントを押さえておけば、レポートの質もグッと上がります。 目的を明確にすること 分析をする前に重要になるのが、調査の目的を明確にすること。分析手段を知っていても、分析対象になるデータの質が悪いと意味がありません。ユーザーインタ

言葉

若手・ベテランデザイナー関係なく伝えたかったこと

chot.design [https://chot.design/] という学習サイトで、私のインタビュー記事「 「エンパシー能力を高めよ」——長谷川恭久が若手デザイナーに伝えたいこと [https://chot.design/magazine/yasuhisa/] 」が公開されました。誤解なく読んでいただいているみたいですが、補足情報をいくつか書き出してみました。 エンパシーって思いやりとは違うの? エンパシー / Empathy(感情移入)と シンパシー / Sympathy (思いやり)。英語表記がとても似ていますが、結構違います。 デザイナーなら知っておきたい感情移入と思いやりの違い [https://yasuhisa.com/could/article/empathy-design/] で紹介した動画が一番分かりやすいですが、思いやりは自分の立場で相手を悩みや痛みを捉えることで、感情移入は相手と同じ立場になって悩みや痛みを分かち合うことです。 例えば web サイトの障害者対応も、感情移入と思いやりとでは取り組み方が大きく変わります。思いやりは障害者に対して「可哀想」

仕事

課題解決の視点を伝え方にも活かしていこう

メリットがメリットにならないとき 「〇〇は古いから新しい△△のほうが良い」 「今は△△であるべきなのに、なぜ変えないのか」 自分が信じるやり方への想いが強いと上記のような論調になりがちですが、残念ながらこうした言い回しで「よし、では変えてみよう」と思う方はほとんどいません。例えば「web デザインで Photoshop を使うより、XD をはじめとした他のツールの方が良い」と言って新しいツールのメリットを伝えることがありますが、あまり効果的ではないと思っています。 今までのやり方より新しい手段のほうが良い、といった伝え方には下記の問題があると思っています。 * 故意ではなくても相手を否定しているように聞こえてしまう * 伝えている本人にとって得するようにしか聞こえない * 結局、従来のやり方がその人にとって楽 メリットを伝える時、ツール・手法・プロセスにおけるメリットを伝えるのは単にスペック(仕様)に近いもので、それが何であるかを説明しているのに過ぎません。伝えている側は一所懸命「ここが良いんです!」と説明していたとしても、聞き手からすれば「すごいですね。で?」になり

ポッドキャスト

私のポッドキャスト録音と編集のやり方

続けるために楽をする おかげさまで Automagic Podcast [https://podcasts.apple.com/jp/podcast/automagic-podcast/id74183614] は 2019 年 7 月上旬で 250 回を迎えました。年々ゲストのバラエティが広がってきているおかげで、リスナーは今でも増え続けています。誰かに会うと「聞いている」と言われるので大変嬉しいです(恥ずかしいですが)。 ポッドキャストだけでなくブログにも言えますが、続けるためには無理のない仕組み作りが欠かせません。始めた頃はパソコンの内蔵マイクで録音して Audacity [https://www.audacityteam.org/] で編集という完全無料体制。機材や環境は徐々に充実させていますが、常に「どうやったら楽に続けられるか」を考えています。音に関して詳しくないですし、他のこともやりたいので力を注げない(注ぎたくない)のが理由かもしれません。 また、ゲストを呼ぶ形式の番組特有の難しさがあります。 * 会って話すのがベストだけど時間と場所の拘束が増えてしまう

UI

UIデザインのバグを減らすための施策

UIデザインにもあるバグ 今年の WWDC 2019 で印象に残っているセッションのひとつが「Introducing SwiftUI: Building Your First App [https://developer.apple.com/videos/play/wwdc2019/204/]」。SwiftUI は開発がよりスマートにできるようになるだけでなく、デザインツールの新しい可能性を示しているように見えました。SwiftUI はとてもエキサイティングですが、個人的に刺さったのが上の写真。改めて意訳した図を作りました。 UI デザインは単に理想型を作れば良いのではなく、様々な状態(ステート, State)を考慮する必要があります。情報量に応じてどう見せるかだけでなく、様々な種類のエラーにどう対応するか考えなければいけません。How to fix a bad user interface [https://www.scotthurff.com/posts/why-your-user-interface-

仕事

地方で勉強会を企画されている方へ

Webがなければ終わっていた 私は学生から就職までの 10 年間米国で暮らしていましたが、少し車を走らせれば地平線がどこまでも続く田舎町にいました。「これぞアメリカ」みたいな地域で暮らしたことは貴重な経験でしたが、テクノロジーと寄り添う仕事に就きたいと思う人には厳しい場所だったと思います。 Web デザインと呼ばれる分野が生まれたのは私が学生だった頃ですが、当時は先生もどう教えたら良いのか分からず、代わりに私が Dreamweaver の講義とアシスタントをしていました。グラフィックデザインを目指している人ばかりで、同じように web に興味をもっている人は周りにはいませんでしたし、勉強会やミートアップといった人と会う機会もありませんでした。 それでも続けられたのも、web ブラウザを開けば自分より数百倍すごい人が新しいモノを作っている姿を見ることができたから。文字通り森の中で住んでいましたが、常に世界と繋がっていたことが今の仕事ができている理由だと思っています(高速回線を使いたい放題だったのもプラスでしたが)。当時の web は『ニッチな世界』だったこともあって、同じような考