コメントリストで考えられるパターン
Webサイトの基本3要素のひとつである「Relationship」。ブログでは重要な部分ですし、例え企業サイトを構築する際にも重要な要素になっていきます(もちろんブログと同じ見せ方ではないですが)。ブログで最も簡単に関係を築く方法がコメントです。それぞれのエントリーにコメントフォームを置いて読者がいつでも感じたことを自由に書き込むことが出来るようにします。コメントを通じて筆者と読者の関係がより濃いものになるだけでなく、そのコメントを読む他の読者とも共感という間接的な繋がりをもつことが出来ます。
ひとつの窓口としてコメントは良い機能だと思いますが、不満点がないわけではありません。コメント数が長いと見た目が単調になり、読み難いという印象もありますし、多くの方に読んでもらうべき貴重な情報もコメントにあるがために読まれないというケースがあります。自分のサイトは自分が管理しているので気にはなりませんが、コメント数が多くページが延々と続くと読む気が失せることもあります。
貴重なコメントを読んでもらえるようにする
貴重なコメントをハイライトするひとつの方法として、Engadgetのような投票システムをコメントに導入というのがあります。ビジュアルには大きな変化はありませんが、ポジティブに投票されると「Highly Ranked」とラベルが付くので、それが貴重なコメントなのか読み流しながら見つけることが出来ます。
Engadget の手法をさらに押し進めているのが digg のコメントリスト。こちらでは投票によって評価が低いとコメントが非表示になりワンクリックしないと内容が読めないようになっています。Engadget のように読み流して自分で確認しなくても貴重なコメントだけが生き残るようになっているわけです。WordPress でも trollr! のようなプラグインを導入することで、似たようなコメントリストを作ることが出来ます。
こうした投票を利用して良いコメントを多くの方に読んでもらうという手法は悪くないですが、Engadget や digg のように大量のコメントが書き込まれる場で初めて有効な手段であって、それほど多くないブログではかえって投票システムの導入が隔たりになってしまうこともあります。そこで、多くの方に読んでもらいたいコメントは今のところ Follow up (追記)タイプとして書くことにしています。とはいうものの、別の方法でも貴重なコメントを読んでもらえるようにすることが出来たらなと考えています。
対話としてのコメント
先に挙げた Engadget や digg のコメントリストをよく見ると分かりますが、コメントはスレッドのようになっています。つまり、あるユーザーのコメントに対して返信が出来るようになっているわけです。WordPress でも WordPress Thread Comment を使って実現することが出来ます。こうすることで、コメントが対話のように見えて来るだけでなく、見た目もアクセントが付くので多少読みやすく出来ます。
farfromfearless のように、各コメント下にある「Quote This Comment」をクリックすることで自動的にコメント欄に <blockquote>
付きの引用が記入されるというやり方もあります。このサイトではスレッド式にはしていませんが、ちょっとした機能が対話をしやすくする可能性を秘めているというひとつの例だと思います。今のところ、筆者である私がコメントをしてくれた方に対する返信しかないですが、こうした機能をつけることで読者同士によるコメントの機会を増やすのかもしれません。
コメント以外のコメント
あと、最近の特徴がブログには書き込まないけど、ソーシャルブックマーク (SBM) にコメントを書き込んでいるというパターン。実は SBM に書かれているコメントがすごく良かったりするので、いつもどう読者と共有したら良いのか頭を悩ませている部分ではあります。ひとつの解決方法がNatalieのように複数のソーシャルツールのコメントをブログのコメントと同じように並べてしまうやりかた。SBMだけでなく Tumblr にも良いこと書いている方いるので、それも引っ張り出したいですが良い方法が見つかりません。
あとは Technorati をはじめとしたブログ検索から情報を引っ張って来るかですが、「コメント」として考えると単にリンクバックしているサイトを表示するのも違うかなと思います。では、トラックバックはどうかという意見もあると思いますが、個人的にどうもトラックバックは利用価値があるのかどうか分かっていません(以前の CMS でも導入していませんでしたが、わざとです)。トラックバックの表示もどうも納得がいかないですね。文章の途中で突然「・・・」と切れているし。それともトラックバックはやはり必要でしょうか?
今回はコメントリストで考えられるパターンを幾つか紹介し、そこで考えられる課題も少し書きましたが、コメントについてまた深く掘り下げて行こうと思います。