iPhoneとオンラインゲームの未来
オンラインゲームの世界を作るためのプラットフォームは既に幾つか存在しており、以前「カスタムMMORPG」というエントリーで紹介したことがあります。しかし、これらはすべてパソコンを使ったゲームを想定して作られたプラットフォームでモバイル用ではありません。既に日本の携帯ではオンラインゲームは幾つかありますが、パソコンのネットワーク対戦の域を超えているものは少ないです。場所や時間を組み合わせてリアルに人と繋がるという意味でオンラインゲームに新たな意味を加える可能性がモバイルにはありますが、既に開発している企業も出てきています。
Fallen Earthの開発をはじめ、オンラインゲームのソリューションを提供しているIcarus Studiosが、本格的なバーチャルワールドを iPhone で再現しようと開発を進めているそうです。プレスリリースはこちら。
現在、テキサスで開催されている Austin Game Developers Conference で、デモを行うそうです。デモでは 360度見渡せるパノラマービューや加速度センサーを使ってキャラクターを動かすといった単純な動きを見せるに留まるそうですが、2009年には iPhone 専用のオンラインゲームのリリースを予定しているそうです。RPGなのか、それともセカンドライフのようなコミュニケーションを主流としたものなのか、詳細が明らかになっていませんが、楽しみではあります。
iPhone のようなデバイスを利用するわけですから、パソコンのオンラインゲームをモバイル化しただけではおもしろくないでしょうね。世界カメラのような機能を組み込んで、現実の世界をゲーム化してしまうようなアプローチも見てみたいですし、リアルで何かしたことによってバーチャルワールドに何かしらの変化があるようなゲームも見てみたいです。
これはオンラインゲーム全般と RPG のジャンルにいえることですけど、ほとんどがファンタジーか SF (もしくはその2つをミックスした系統) しかないのが物足りないですね。種類は豊富にあっても見たことがある設定のバリエーションに過ぎない状態になっています。もちろん、ファンタジーと SF でさらなる進化を期待していますが、それ以外の系統でも何かおもしろいものが生まれて欲しいですね。もしかすると、モバイルを使った本格的なオンラインゲームが新たなジャンル開拓のきっかけになるかもしれません。