ウェブサイト制作の仕事をしているとはいえ、サイトの情報構造やインターフェイスについて考えているだけではありません。どのようにしてサイトにコンテンツを掲載するのか、それらをどのように管理していくのか、なぜそのコンテンツをサイトに掲載する必要があるのか検討しなければいけません。クライアントによっては掲載したいコンテンツが漠然であったり、壮大な場合があります。クライアントのニーズに応じて、CMSに頼る部分を検討する必要もあります。ウェブの媒体を活かした戦略はあるので、それがどういったものか、専門用語も含めて解説を行ったり、フィードバックをするプロセスがあります。

これがデザイナーの仕事なのかといえば、違うのかもしれません。私が好んでこうしたやりとりをクライアントとしているのは、デザインをするための材料であり、中心的存在となるコンテンツについて考える時間に参加して調整が出来る点にあります。ウェブサイトは立ち上がったので終了というより、立ち上げてからどうサイトを成長させるのかが重要です。最初の段階でクライアントとコンテンツについて考える時間を設けることは、同時に立ち上げた後のプランも立てやすいですし、成長した姿も共有しやすくなります。

最近だとソーシャルメディアという誰もコントロールが出来ない『ユーザーの声』というものが存在します。コントロール出来ないとはいえ、上手く共存をすることによって企業にとってプラスになることもあります。まず、そうしたメディアが存在することを知らせることが重要ですし、それらにどう反応するのか、誰が発言をするのかを検討する必要もあります。また、クライアントが何を見ればユーザーの声が見えるのかガイドをし、見せてあげるのもソーシャルメディアの力を知ってもらう機会になります。

SEOのルールナンバーワンは「良いコンテンツを掲載する」ことだと思います。作る前に誰に何を伝えたいのか、そしてどのようにしてコンテンツを追加して管理していくのか考えるのは、サイト制作者だけでは出来ないオルガニックなSEOを実現します。また、コンテンツも次第に整備されていくので、利用者にとってコンテンツが見つけやすいサイトにもなります(もちろんコンテンツが増えても見つけやすいように補助するためのデザインがあってこそですけど)。

コンテンツをいただいて作るという制作の形では、成長し続けるサイトを作るのは難しいです。コンテンツはクライアントが抱える課題ではなく、サイト制作をしている側にとっても同じです。コンテンツが重要なのはもう昔から言われていることです。ウェブという場でどのようにしたらコンテンツが活かせるのかを知っているのはクライアントというより制作側の場合が多いです。逆にコンテンツのどの部分が重要で、何を本当は伝えたいのか知っているのはクライアントです。コンテンツについて学び、ウェブへの進出を促進し、実践出来る環境を整えるのがウェブサイト制作の重要なミッションです。