課金サービスの行方
4月の回に引き続き百式の田口さんが主催する勉強会に参加してきました。毎回、当日までテーマが分からないドキドキな集まりですが、今回のテーマは「課金」。最初にどんなサービスにお金を払っているかみんなで出し合いました。ISPやサーバーをはじめ皆さんいろいろなサービスにお金を払っている模様。自動的に購読が更新されているものや、一度クレジットカードを登録しておくと短いプロセスで購入出来るサービスは強いなという印象がありました。
コンビニ決済をはじめネットでものを買うための方法は幾つかありますが、どうやらカード決済が 57% で現在最も多いそうです(20歳以下だと別ですが全体的にみて)。数年前だと「カードは敷居が高いよね」というイメージがありましたが、徐々にそうとはいえなくなっているようです。それより敷居が高いのが購入完了までのプロセス。ショッピングカートのページから購入完了までのページでおよそ 50% が離脱しているとか。フォームが分かりににくい、信用出来るのか不安、エラーが分かり難い、面倒になってきた・・・など様々な理由があると思います。
今はサービスの一部として課金システムが組み込まれているものや、ASP, オープンソースもありますし、PayPal や Kagi のようなサービスを使うのもアリでしょう。開発のコストが下がったともいえますが、デザインを組み込むのが CMS のテンプレートレベル止まりのものがほとんどですし、全く別ページへ移動することもありえます。ユーザーの動き(フロー)やエラーに対するケアを考えた課金システムとなると、現存のでは物足りなく感じますし、離脱のソリューションも中途半端になるかなと。プロダクトやサービスに応じて柔軟かつスマートなショッピングプロセスを作るための API が将来出てくるかもしれません。
Yahoo!ショッピングは既にしていることですが、ひとつのお財布(登録したクレジットカード情報)で、どのお店でも利用することが出来るようにするのもひとつの形です。アマゾンや iTunes Store の情報が他でも使えたら便利そう。もちろんここでも同様に買い物のフローをどのように設計するかがキーになってきそうですね。
課金制の Web サービスは日本でも出てきていますが、課金してもらうための価値を機能の数ではないところでアピールすることが重要だと思います。機能といった表層的な部分は他にも使われてしまいますが、体験、使い勝手、フィーリングは真似しきれない部分です。類似サービスを作ることがあっても、真似ではなく自分たちは何にフォーカスしてどういうアプローチをとっているのかをアピールすることで差別化をはかれるのではないでしょうか。
今回はあまりスケッチしませんでしたが、いつものようにアップしておいたので、もしよかったらどうぞ。全く関係ない絵が多いのが気になるな・・・(汗
懇親会は HI.SCORE Kitchen で行われました。時間がよかったからかどうか分かりませんが、同じような系統のカフェに比べて音楽が小さくて会話がしやすかったです。今考えているちょっとした集まりの会場候補になりそうです。