ロイターが提供する視覚化サービスのサンプル紙面

部数が減って苦しい状況に置かれている新聞ですが、その新聞に向けて新しいサービスをロイターが提供を開始しました。Reuters Financial Infographics は、ファイナンスデータを視覚化したものを、新聞社のニーズに合わせて提供するというもの。すべて自動化されているこのサービスは、紙面の大きさに合わせて作成してくれるだけでなく、特定の企業や業種に絞るといったカスタムビューも作ってくれます。印刷にも耐えられる EPS か PDF で、決まった日時にデータが送られるそうです。

以前、執筆した「ウェブらしい新聞サイトのあり方とは」という記事で、新聞サイトはサービスプロバイダーになるべきだという話をしました。コンテンツを制作し、配信するだけでなく、サービスという価値を負荷することでマネタイズ出来る可能性はあるのではないかという提案をしましたが、ロイターの試みはまさにそれといえます。ロイターのもつ膨大な情報を単に提供するのではなく、それぞれの顧客に対してカスタマイズしたデータを印刷出来るクオリティで配信という「サービス」を提供している点が大きな違いです。

今回紹介したロイターのサービスは、一般向けではなく新聞社向けというニッチなターゲティングですが、Web ならではですし、ニーズも少しばかりありそうです。ロイターではなく、新聞サイトであればどのような価値をサービスとして提供出来るのでしょうか。「今だから出来る新しい紙媒体向けサービス」で紹介したように、下がりつつ印刷のコストを利用して新しいサービスが生まれています。カスタマイズした紙面を効率よく配信することも難しくないでしょう。

読者は盛りだくさんのコンテンツを欲しているとは限りません。Webに広がる莫大な情報をいかに効率よく収集し、スマートに分析することを求めています。包括的な大きなサービスをつくるのではなく、ロイターが今回リリースしたようにニッチなニーズに向けた単一サービスを提供して、ラインナップを徐々に充実させるのもひとつの手段でしょう。