コンテンツを繋ぎ合わせる理由とメリット」で、コンテンツにメタデータを付随することの重要性を解説しました。発行日・更新日・筆者といったデータは CMS から簡単に引き出せますが、コンテンツの文脈を示すタグ (キーワード) をどう記入するかが難しいところです。執筆したコンテンツを全体から捉え、短くて明確なキーワードを考えるのはなかなか難しい作業です。個人サイトであればまだいいですが、一日に複数のコンテンツを配信しなければならない環境だとひとつひとつタグを考える時間はないでしょう。複数人の人がタグの記述に携われば言葉のブレも発生するかもしれません。

そこでコンテンツを解析し、的確なキーワードを提示するサービスの利用が欠かせなくなります。SmartLogicNstein が解析・分析を行っているサービスですが、いずれも大企業向けのソリューションしか提供しておらず、誰でも利用できるというものではありません。精度は発展途上ですが、無料で手軽に使える文字解析ツールは幾つかあります。

Simple Tag のインターフェイス

私が利用しているのは Simple Tagという WordPress 専用のプラグイン。これはタグを管理するためのツールですが、中でも注目なのがコンテンツから最適なタグを提案してくれる機能。本文の中に今まで蓄積したタグがあるかをチェックし提示してくれます。タグを考える手間が省けるだけでなく、ちょっとした言葉のブレを防ぐのに最適です。もちろん日本語に対応しています。

Simple Tag は他の文字解析サービスの API を介して、より精度の高いタグを見つけ出すことも可能です。例えば Calais の無料会員に登録したあと、取得した API コードを Simple Tag の設定画面に記入すればサービスを WordPress 経由で利用出来ます。幾つものプラグインをインストールしなくても Simple Tag でオールインワン管理が出来るのも魅力です。残念ながら、海外の文字解析サービスは今のところ日本語には対応していませんが、今後状況が変わるかもしれません。

ZemantaのインターフェイスCMSと連動して使えるものは他にもあり、Zemanta がそのひとつ。WordPress, MT, Drupal 向けのプラグインと配布しているだけでなく、ブラウザのプラグインとしても配布されているセマンティックツールです。インストール後コンテンツ制作ページのサイドバーに Zemanta のウィジェットが表示されます。書き込んでいる文章を解析し、該当すると思われる画像や記事をリストアップしてくれます。Zemanta から該当するコンテンツをドラッグ&ドロップ形式で貼付けることが出来ます。残念ながらこちらも日本語に対応していませんが、CMS との連携具合と自社サイト以外での関連性を深めるのに使えそうなツールです。

関連したコンテンツを表示・生成するという部分は CMS で出来ますが、その前にコンテンツAとコンテンツBが関連していということを CMS に理解してもらう必要があります。そのためにタグを記入してコンテンツの文脈を CMS や検索エンジンに理解してもらいやすくするわけですが、文章を解析するセマンティックサービスへの投資が今後さらに重要になるでしょう。

今回紹介したサイトの他にも、文章解析とインライン広告を連動しているInfolinks、タグ付けや関連コンテンツを提示するツールを提供しているTextDiggerなど幾つかあります。日本でも Knowledge WorksMetadata あたりがソリューションを提供しています。有料・無料様々なサービスが次々に出て来ているこの分野。長期的にサイトを最適化することを考えているのであればメタデータ化はひとつ欠かせないステップです。