アクセス解析ツールは、コンバージョンやアクセス数を見るために使われることが多いですが、利用者像を特定するのに有効な場合もあります。データを注視すると、アクセス数を高い順に並べているだけでは見えてこない利用者像が隠れていることがあります。

私のサイトに訪れている利用者が記入しているキーワードの中で、CTR が多いものを幾つか紹介すると、以下のようなものが出てきます(表記されている数値は CTR です)。

f2p – 25.00%
Free to Play の略。オンラインゲームのビジネスモデルの一種
デザインガイドライン- 31.43%
ガイドラインでも UI や UX など特定の分野を探していることも
ダークナイト ライジング – 10%
バットマンシリーズ最新作。現在公開中
ブラウザとは何ですか – 12%
他にも「ブラウザって何」のようなストレートな質問も
ゲームストーミング – 17.65%
ゲーム要素を取り入れたブレインストーミングの一種
littlesnapper – 32.0%
Mac専用アプリ。様々な画像を保管するのに便利

一般的な言葉ではなく、明確な目的をもった利用者が訪れているのが分かります。ちなみに、キーワードの表示回数であれば「デザイン」「ソーシャルメディア」「勉強」といった言葉が圧倒的に多いのですが、ランクも CTR もそれほど高くありません。それに比べて上記に紹介したキーワードは検索上位になっているものが多いですし、たとえ少し低くても CTR が二桁という結果になっています。

また、Twitter や Google Plus のようなソーシャルメディアからも利用者の声から様々な仮説ができます。以下、匿名で紹介。1行目の太字は利用者からのフィードバックで、その下の行が私の考察になります。

なるほど。「なぜ」を説明できるようにするというのは大事ですね。「なんとなく」は駄目。
説明できる材料は十分に提供できているだろうか。他に何がいるか。
Webデザイナーを目指してる人はぜひ。プロのデザイナーさんもご一読をオススメします。これを理解できないと、近い将来食いっぱぐれる…かも!
目指す人に分かりやすい内容になっているか。足りないもの、必要とされているものを見つける。
現在のタッチスクリーンのインタラクションに異論がある。指の感覚と視覚がいったりきたりして、五感の役目が崩壊する。頭の中で余分な処理をしている感じ。
タッチデバイスの課題点を挙げたので、提案をハード又はソフトウェアレベルでしていくべき。
技術やトレンドや情報に振り回されて、 自分のしたいことやすべきことを見失っちゃダメよね
では、技術やトレンドを振り回されずに選べる方法、勉強の仕方とかあるのか説明すべき。

上記は Twitter や Google Plus を使って詳細な感想が述べられた例ですが、「よかった」「納得いかない」といった感情を表す短いキーワードも参考になるでしょう。検索キーワードとソーシャルメディアでの反応を見比べて、どれくらいコンバージョンやランディングにつながっているのかを知るための手がかりになります。

Quantcast「30代の男性が多い」といった具体的な情報も取得できる Quantcast ですが、現在アメリカの人口統計データを基にしているだけです。今後の発展に期待。

自分がターゲットにしている読者がどのような反応を示しているのか。そして、彼等がキーワードでアクセスしてきた際に、適したコンテンツを提供できているのかを調べる上で、有効な手段です。今後のコンテンツ企画の役に立つだけでなく、現存のコンテンツの見直しをするキッカケにもなります。他にも Quantcast が提供する統計データを利用し、利用者像をより明確にするのも手段です。

解析ツールを使えば、手軽にデータを集めてグラフ化することは出来ます。しかし、そこから意味を見出したり、特定のデータセットを切り出して考えることは、ツールはしてくれません。今回紹介した方法は非常にシンプルですが、こうしたプロセスを通して考えてみることで、利用者の姿が見えてくることがあります。

今回は一個人のブログを例にしましたが、様々なサイトで活用できる手法です。まずは、取得できるデータを基に、利用者像の仮説を立てるステップから初めてみてください。