ソーシャルメディア

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Adobe

Adobeとコラボレーションを始めました

今月から Adobe Creative Station 編集部とのコラボレーション企画を進めています。Adobe Creative Station は、Adobe が公式で運用しているメディアで、製品の最新情報や使い方を紹介しています。そこでの寄稿、Creative Cloud 道場のゲスト出演、ソーシャルメディアでのコンテンツ配信をやっていきます。週に 2 回以上は Adobe Creative Station 向けのコンテンツをどこかで見ることができるはずです。 今風Adobeツールとの付き合い方は? 長く Adobe 製品を利用していますが、Adobe のビジネスモデルに疑問を投げかけたり、使えないところはハッキリ言うこともあります。こうした言動に対して「アンチ Adobe ですね」と言われたこともありますが、足りていないところを口にしない(目をつぶる)のがファンなのかという疑問もあります。 Adobe 一強時代が長く続いたことから、デザインするなら Adobe ツール以外考えられないという人も少なくないと思いますが、

インターネット

認知バイアスによる『自分が正しい症候群』と向き合う

自分が想像している以上に視野は狭い Web・アプリで見ている世界は『自分たちに都合の良い空間』と言っても過言ではありません。 Facebook, Instagram, Twitter をはじめとしたソーシャルメディアはアルゴリズムによって好みの情報に絞ったタイムラインになっていますし、都合が悪いものは、非表示することも簡単にできます。 ソーシャルメディアだけでなく、検索も同じです。自分が見ている世界がどれだけバイアスがかかっているのかを知る上で DuckDuckGo は便利なツール。Google をはじめとした大手検索エンジンはユーザー情報を基に検索順位を変えていますが、DuckDuckGo はパーソナライズを一切省いた検索結果を表示します。これで検索結果を比べると、上位に出てくるサイトがどれだけコントロールされているのか分かります。 自分にとって都合の良いものだけが見えている世界に浸っていると、違う意見に対する拒絶反応が強くなるだけでなく、一切遮断してしまうこともあります。「Emotion shapes the diffusion of moralized content in social networks」によると、Twitter で同じ政治思想をもった人たちのなかで広がる声も、そこから外へはほとんど広がらないそうです。自分たちのグループの中で独自の「道徳」「正義」を作り出す傾向があり、それが

コンテンツ

ソーシャルメディアで変わったwebサイトの役割

Webサイトが起点? 利用者のニーズを考えて web サイトを設計し、ゴールまで導く。 Web サイトに限らずアプリケーションにも言える基本的な考え方です。昔から言われている当たり前の事ではあるものの、「Web サイトへ訪れる」という利用者の行動を大前提にしていることに疑問を感じています。 ブランド名など、何かキーワードが思い付けば検索をするでしょう。人によっては、ふと思い出して訪問することもあるかもしれません。しかし、そういったタイミングが 1 日でどれくらいあるでしょうか。Web サイトへわざわざ訪れるのが面倒と感じることもあるくらいです。 ターゲットにしている市場によっては検索が強かったり、わざわざブックマークしてサイトを訪れる人が多いかもしれません。しかし、そうした能動的な行動ではなく、ニュースフィードで偶然見かけた情報をキッカケに行動する人は少なくありません。ジャストシステムによる「モバイル&ソーシャルメディア月次定点調査」によると、10代のスマートフォン利用者のうち、7割はソーシャルメディアやニュースアプリから情報収集しています。 Web サイトのトップページが入り口であり、利用者の行動の起点として考えることがありますが、本当にそうでしょうか。Web サイトが検索結果に表示されないのは存在していないのと同じと考えるように、ソーシャルメディアに現れない Web サイト(ブランド)は存在していないのと同じかもしれません。利用者がブランドと触れる起点は

インターネット

フィルターバブルと上手に付き合って情報をみる方法

あなたの見ている世界はあなたの世界 今は検索をすることなく、膨大な情報を自動的に手にいれることができます。仕事柄、Web・アプリデザインをしている方とソーシャルメディアで繋がっていることから、Facebook や Twitter を開くだけで、自分好みの情報が日々流れてきます。何をしなくても情報が入ってくるという日々は、フィードリーダー(RSSリーダー)に気になるブログを登録して、定期的に管理をしていたときとは大きな違いです。 ますます増えるコンテンツの中から、自分にとって必要な情報を選ぶのは簡単なことではありません。そこで「友達」「知り合い」「信用できる人」というフィルターによって厳選されるソーシャルメディアは情報収集に役立ちますが、自分にとって都合の良い情報だけが集まったフィルターバブルに陥りやすくなります。 ソーシャルメディアは、ニュースフィードと呼ばれる新着情報を最初に表示させて、ユーザーに『今』を知らせることが基本でした。しかし今、利用者の行動履歴や関連情報に基づいたアルゴリズムへシフトし始めています。Instragram はフィードのアルゴリズム化を始めていますし、Facebook も、頻繁にアルゴリズムを調整して、フィードの見た目を変えてきています。時系列が大きな特徴とも言えた Twitter でさえアルゴリズムへシフトしています。ノイズが少なくなる可能性があると同時に、私たちのフィルターバブルはより強靭なものになるかもしれません。 自分が気に入っている人から送られてくる、自分にとって『

アイデア

50日間付箋紙に絵を描き続けて気づいたこと

始めたきっかけ 今は瞬時にいろいろなものを手に入れることができる時代です。自分が欲しいと思ったタイミングで様々なコンテンツやツールへアクセスできるようになりました。そうした環境で日々暮らしていると、スキルや知識も瞬時に身につけることができると考えてしまいがちです。しかも周りを見渡せば「すぐにできる」「手軽で簡単」「知っておかなければ損」といったフレーズが飛び交うわけですから、早く手軽に済ませたいと思う気持ちが強まります。 しかし、身につくスキルを得るためには時間が必要なのが現実です。いきなり 1000 文字以上の記事は書けませんし、調査・研究を積み重ねた壮大なプランを立てても試行錯誤を繰り返さなければ成功に近づきません。スキルのある人とない人の違いは、時間を割いているかどうかと関係しています。 マルコム・グラッドウェルの著書「天才! 成功する人々の法則」で、『一万時間の法則』が紹介されてます。書籍によると才能のある人の多くは一万時間以上の練習を続けていると言われています。天性の才能というのはあるかもしれませんが、ひたすら続けることが身につくスキルを得るための近道だと思います。 すぐ結果を求めず、まず続けてみるという行為は、今だからこそ大事ではないでしょうか。 8月から続けていた、付箋紙に何かを書き続ける「#sticky50」は、とにかく続けることを実践するための企画。「やってみようかな」と思った次の日に Twitter をはじめとしたソーシャルメディアで告知しました。軽く始めましたが、多くの方が参加したクリエイティブな企画になりました。

コンテンツ

BuzzFeedからみるコンテンツ設計・配信の未来

コンテンツを科学するBuzzFeed ソーシャルメディアで拡散しやすいコンテンツを量産する BuzzFeed。リストや占いといった『釣りやすい』記事を掲載する一方、長期取材・調査をした骨太な記事も掲載しています。また、スポンサー記事のような企業と読者との間に新たな接点を作る試みもしています。 BuzzFeed が他のニュースサイトと一線を介しているのは、ソーシャルメディアを利用して多種多様なコンテンツを配信しているところだけでなく、すべてのコンテンツ配信を科学している点。ビックデータを解析し、ユーザーインターフェイスだけでなく、コンテンツもデータの裏付けを基に模索しています。どのようなヘッドラインだと良いのかといったコピーだけでなく、文章や画像をどのような順番で並べると効果が上がるのかまで見ています。BuzzFeed の Data Blog では、彼らのデータ活用の一部をみることができます。 そんな BuzzFeed が、先日 Pound という独自技術を発表しました。詳細は「Introducing Pound: Process for Optimizing and Understanding Network Diffusion」を参照してほしいですが、Pound を利用することで、

ソーシャルメディア

Blendtecが今でもソーシャルメディア活用のお手本になる理由

ミキサーを製造・販売をしているアメリカの Blendtec。名前は聞いたことなくても、あらゆる製品をミキサーで破壊する番組 Will It Blend? を見たことある人は多いと思います。ソーシャルメディアや動画配信の事例で、必ずといっていいほど Blendtec が紹介されることがあります。とても有名なので、事例として紹介するのはベタ過ぎるという意見もありますが、改めて Blendtec を見直してみると、他がやっているようでやっていないことがたくさんあります。 Will It Blend でもパーソナリティを務めている Blendtec の創業者 Tom Dickson さんは、今年の3月に Slashdot ユーザーの質問に自ら応える企画に登場しました。詳しくは、Interviews: Blendtec Founder Tom Dickson Answers Your Questions を参照してほしいですが、ダイジェストは以下のとおり。 2006年に

コンテンツ

キーワード 2013: Transparency(透明性)

ビジネスは信頼を失いつつある Web コンテンツは透明であるべきと 2005 年から書いている ので、透明性をわざわざ今年のキーワードにすることはないかもしれません。しかし、今の社会背景を考えると、今また注目しておきたいと思い、キーワードに選びました。 マルチデバイス化による情報アクセスの多様化 いつでも情報がアクセスできることにより、能動的な情報収集を助長 ネットワークで繋がっていることで共有が加速 様々な情報が行き交うことで賢い消費者が増加(逆もしかりですが) 情報に敏感な消費者は Web 以前からいましたが、Web がマルチデバイスでアクセスできるようになったことで、その数は爆発的に増えてきています。こうした背景を考慮すると、従来のようなイメージ戦略だけでは、「怪しい、信頼できない」と疑う人もでてくる可能性があります。実際、それを裏付けるデータもあります。 Edelman によるビジネスの信頼度に関する調査結果 (2012年1月)によると、ビジネスへの信頼度が世界平均で 56%(2011)から 53%(2012)へと少し低下したと言われています。特に日本は大きな変化を示しており、2011 年では

ソーシャルメディア

私的ソーシャルを活用した電子書籍の作り方

先日、日本の Kindle ストアでも発売が開始された電子書籍「エクスペリエンス ポイント」。発売当初に制作の意図と大まかな過程について解説しましまたが、今回はソーシャルメディアをいかに活用して電子書籍を作ったのかを体系化してみようと思います。 今回の電子書籍は具体的に作り出す前から、長い下準備をしていました。電子書籍の制作自体はひとりで行いましたが、多くの方に関わっていただくことで、またひと味違う電子書籍のあり方をつくれるのではと思いました。以前 LEAF という対話のサイクル について解説したことがありますが、それを基に以下のプロセスを通して、少しずつ自分のコミュニティを確立させていきました。 Select(選出する) 知っておくべき読者は誰なのかを探し、彼等を集める Listen(耳を傾ける) 彼等が何に反応するのか、何を求めているのかを観察する Empower(力づける) 彼等にとって役にたつ情報やツールを一般読者とは別に提供する Assemble(動員する) 彼等が何に反応するのか、何を求めているのかを観察する このプロセスは、時系列に順に行うものというよりかは、各ステップが入り交じった進め方になります。例えば、Listen と Empower はひとつのペアとしてサイクルのように進めていきました。 いずれのステップも重要ですが、この中でも「

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ソーシャルメディアとデザインで共通する思考と課題

6月に開催された Swap Skills doubbble05 の講演で、「Webに関わる仕事は様々な専門分野があり、分断されていることがあるが、実は同じ方向を向いている」と話しました。共有要素としてコンテンツを挙げましたが、それだけではありません。 ソーシャルメディアとデザインは共通点が幾つかあります。それぞれの分野で重要視されている思考、プロセス、長期的なゴールや課題など、様々な点において似ているところがあります。別の部署にいる離れた存在というよりかは、似た思考をもった味方と捉えることができます。 以下にソーシャルメディアとデザインで共通している要素を 4 つ挙げました。こうしたキーワードを基に専門外の人との対話の糸口を見つけれることができるでしょう。ソーシャルメディアの活用にも、人間中心デザインのためにも必要だから、ぜひやってみよう、一緒に考えてみようという雰囲気を作り出せるかもしれません。 耳を傾ける ソーシャルメディアでは、横文字で「リスニング(傾聴)」と表記されている場合があります。人との繋がりを強めるには、まず彼等が言っていることを聞き入れることから始まります。数値ではなく、生の声がプロセスを進める上で重要なステップです。ひとりひとりに耳を傾けるケースから、ツールを使って多人数から集める方法まで様々ですが、デザインでもソーシャルメディアでも、人の声からスタートするという点は変わりありません。 耳を傾ける目的は、彼等の声をそのまま形にすることをではなく、ニュアンスを掴みとることだと考えています。人が言う「

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ソーシャルと検索で見つけ出す利用者の意図

アクセス解析ツールは、コンバージョンやアクセス数を見るために使われることが多いですが、利用者像を特定するのに有効な場合もあります。データを注視すると、アクセス数を高い順に並べているだけでは見えてこない利用者像が隠れていることがあります。 私のサイトに訪れている利用者が記入しているキーワードの中で、CTR が多いものを幾つか紹介すると、以下のようなものが出てきます(表記されている数値は CTR です)。 f2p – 25.00% Free to Play の略。オンラインゲームのビジネスモデルの一種 デザインガイドライン- 31.43% ガイドラインでも UI や UX など特定の分野を探していることも ダークナイト ライジング – 10% バットマンシリーズ最新作。現在公開中 ブラウザとは何ですか – 12% 他にも「ブラウザって何」のようなストレートな質問も ゲームストーミング – 17.

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クルートレインマニフェストが今に伝えるメッセージ

1517年、マルティン・ルターが 95ヶ条の論題を発表し、カトリック教会中心のヨーロッパ社会に大きな影響を及ぼしました。そのおよそ 400 年後に同じように 95 の論題を発表した人たちがいます。その論題は TV や新聞といったマスメディアが多大な影響をもっていた当時、大きな衝撃を与えました。本当にそんな時代がやってくるのかと疑った人もいたでしょう。しかし、それは振り返ってみると今を予言しているかのような内容です。 英語ですが、詳しい解説が書かれた 書籍を購入することが出来ます。Amazon.comからだと、Kindle 版を入手することができます。 その論題とは1999年に発表された Cluetrain Manifesto(クルートレイン マニフェスト)。Rick Levine, Christopher Locke, Doc Searls, David Weinberger の3人によって書かれた文書です。この論題は様々な言語に訳されており、日本語で読むこともできます。 クルートレイン マニフェストをすべて読まなくても、最初の 10

ソーシャルメディア

デバイス利用の変化からみる行動の変化

以下はドイツの Berliner Gazette に掲載された記事の日本語版です。震災後のソーシャルメディアの利用について意見を欲しいという依頼を受けて寄稿したものです。独自の解釈がありますが、参考になれば幸いです。 元記事: Internet entdecken: Wie hat die Dreifachkatastrophe die digitale Gesellschaft in Japan verändert? 2011年は日本にとってスマートフォン元年といっても過言ではない。以前から iPhone や Sony Ericsson の Xperia をはじめとした Android フォンを利用していた方はいたが、今年はテクノロジーやガジェットに強い感心をもっていない一般消費者も使い始めた年だ。10年以上フィーチャーフォンが大多数を占めていた日本の携帯電話市場。フィーチャーフォンにはTVの視聴や電子マネーなど日本人のニーズに合わせた独自機能を多数実装していることから、それらを実装していないスマートフォンは日本で受け入れられないと言われていた。 素晴らしい機能を数多く取り揃えているフィーチャーフォンだが、Web の利用に関しては十分であるとは言い難い。WAPほどではないとはいえ、表現もインタラクションも PC 向けに比べて制限がある。フィーチャーフォンにも PC

ソーシャルメディア

公共機関が必要なのはWebサイトではなく配信チャンネル

佐賀県武雄市が市のページをFacebookへ移行することで話題になっています。ニュースは「市長がはまっている 佐賀県武雄市、市のページをFacebookに完全移行へ」というキャッチーなタイトルが付いていますが、現在の Web サイトの情報は今後アーカイブとして残るみたいですし、会員登録をしなくても Facebook の情報は観覧出来るので、利用者・住民には大きな隔たりはないかもしれません。 公共機関が Facebook を中心とした活動をする、というのは武雄市が最初ではありません。インド デリー市の警察署は、住民から交通ルール違反をしている車・バイクの情報を募集しています。摘発した乗用車の登録番号を発表して、活動を随時知れるようになっています。 日本フェイスブック学会というグループを立ち上げるなど、武雄市は Facebook 熱が高いのでこうしたアプローチをとったという考え方も出来ますが、それだけではないと思います。これは、現在の公共機関の Web サイトの限界が生み出した結果ではないかと考えています。 今のスピードに付いていくためのスキーム 国・県・市町村の Web サイトに限ったことではないですが、多くの Web サイトは CMS を導入しています。

ソーシャルメディア

ソーシャルメディアは扉を開けるただの鍵

Social media Screw Ups – A History は、2004年〜2010年にあったソーシャルメディアを使った失敗を集めたスライド。海外の動向を見ているのであれば、知っている話も幾つか見つけることができると思います。従来、企業は送りたいメッセージやイメージを完全にコントロールすることが出来ました。しかし、ソーシャルメディアの登場でそれが大変難しくなってきたということをこのスライドは示しています。 もちろん、失敗談だけでなく成功も数えきれないほどあります。しかし、ソーシャルメディアを使えば成功に繋がるというわけではありません。ソーシャルメディアは TV や企業ページに代わる新しい情報配信チャンネルとは言い難いですし、Facebook や Twitter のようなツールが広く使われる前からソーシャルメディアの失敗はたくさんあり、今後も数は増え続けることでしょう。 ソーシャルメディアは信頼がなけば何も響かない場ですし、利用者(消費者・顧客)との同意がなければ、彼等のタイムライン上で情報を配信することも許されません。つまり、ソーシャルメディアと呼ばれるツールを使ったところで、存在していないのと同じで片隅でつぶやいているのと変わらないわけです。ソーシャルメディアがあるから利用者に向けて情報配信出来る・・・というわけではなく、ソーシャルメディアを活用することで、利用者に近づけるチャンスを手に入れたに過ぎないわけです。 人それぞれがもつ情報の流れ。その流れはカスタマイズ・パーソナライズ機能により大きな壁が作られています。

facebook

SNSにある自己表現とFacebookが見出した人の欲求

以前 脱テンプレートなFacebookの難しさと関係の変化 という記事で、SNS の構造や仕組みから見た Facebook の独自性を解説しました。今回は SNS と利用者との関わり方を重点において解説します。日本でこれからどうなるか分からないですが、海外では学生からお年寄りまで魅了している Facebook。なぜ彼等は他の SNS ではなく Facebook にハマるのでしょうか。 ハマるといえば、最近ではゲームの要素を盛り込むという話がよく出てきます。私も昨年末に ゲームをテーマにした講演 をしましたし、そこでもゲームの要素を加えることで楽しさを増幅させることが出来ると解説しました。しかし、そうした要素を追加する前にソーシャルアプリやサービスの本質を見極める必要があります。そこの理解をなしにしては、たとえゲーム的な要素を加えたり、最新技術を盛り込んだとしても意味がありません。Facebook と他の SNS のアプローチの違いを知ることで、本質を見つけ出すヒントを得ることができます。 自己表現の MySpace SNS を大手メディアを含め、多くの人に知らしめたのは MySpace です。今は音楽を筆頭にエンターテイメントを全面に押し出した見せ方をしていますが、オープン当初はホームページとSNSを足して2で割ったような存在でした。古風な多重

ソーシャルメディア

ソーシャルメディアがもつ光と闇

今年のはじめに起こったエジプトの革命。 そこではソーシャルメディアが活躍し、今まで以上に社会活動にソーシャルメディアを活用しようという声が高まった印象がある(遡れば 2004 年のハワード米上院議員の例があるが、日本で紹介したときはほとんど誰も注目しなかったが)。エジプトの件ではソーシャルメディアの底力・有用性が絶賛されたわけだが、私はそのときに「次に何か社会的な変動が起こったときにソーシャルメディアの闇もみえてくるだろう」と感じた。私がへそ曲がりだからなのかもしれないが、まぁそれはそれで。 今回の東北関東大震災で、私はソーシャルメディアに助けられた点は幾つかある。携帯電話サービスがすべて機能しない中、ソーシャルメディアが情報のライフラインとなり、家族や友と連絡をとることができた。被災地にはいないから出来た贅沢であることは承知だが、情報がまったくないという状況はほぼなかったといえるだろう。 こうしたソーシャルメディアの『光』と同時に今回は『闇』も幾つか見た。恐らくエジプトでもあったことなのかもしれないが、日本語ということもありそれが明るみになったのかもしれない。 多くの人はソーシャルメディアのもつ『社会性』をまだ実感していないように思える。私たちは Web が登場したことにより、今まで以上に膨大な情報を手軽に入手できるようになった。それと同時に入手できるのと同じくらい手軽に情報も発信が出来るのが現在である。もう何も書く必要はない。ボタンひとつで多くの人に情報を発信出来るわけだから。 情報を消化する前に私たちは情報を拡散していないだろうか。信憑性を確かめる前に【拡散希望】という必要ないラベリングにより、思考が停止していないだろうか。賛同するしない関係なくソーシャルメディア上の妙な盛り上がり(

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あなたも私もメディアカンパニー

メディアを配信することは権利に近い 以前 「ソーシャルメディアの語源から分かる課題」という記事で、ソーシャルメディアという言葉はコンテンツを共有するサイトが次第に SNS 的な機能を盛り込んできたところから生まれたと解説しました。ソーシャルという言葉が付いてくると、どうしても社会的関係性・人と人との繋がりにフォーカスされがちです。実際、ソーシャルメディアの活用といった話になると、特定の社会ネットワークに最適化されたコンテンツを配信するという話題になることがあります。活用するという結果という意味では確かにそうなのですが、ソーシャルメディアという言葉は「人と人とが繋がっているメディア」と捉えることが出来ると同時に「メディアの社会化・公共化」と捉えることが出来ます。 カタカナ英語で表現すると「ソーシャルなメディア」であると同時に「メディアがソーシャル」になったわけです。 メディアをもつということは特定の団体や個人による専売特許ではなく、普通にあるものへと変化しています。メディアを配信するという行為そのものは特別なことでも膨大なコストがかかることではないわけです。若い世代になればなるほど、メディア配信に特別な意識はしておらず、日常生活の一部と捉えているかもしれません。 従来、外注かインハウスで作ったコンテンツをマスメディアを通して配信しなければ人々に届きませんでした。その配信の役目をラジオ、テレビ、そして雑誌や新聞が請け負っていたわけですが、それらに頼る必要なく自分たちがつくりだしたコンテンツを自分たちが好きなように配信できるようになったのが現在です。 配信の仕方を考える 企業も表現者も個人もみんなメディアカンパニー from: yhassy Twitterでも書きましたが、もう誰もが小さなメディアカンパニーを持っていると同じような状態です。メディアカンパニーは、

LEAFから始まるソーシャルメディアの対話
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LEAFから始まるソーシャルメディアの対話

SIPSからみえてくる課題 先日サトナオ・オープン・ラボがソーシャルメディアに対応した新しい生活者消費行動モデル概念「SIPS」を発表しました。今の時代における消費者の行動を Sympathize (共感する)、 Identify (確認する)、Participate(参加する)、Share & Spread(共有・拡散する)という4つのステージに分解。共感から共有へ。そしてまた共感へと繋がるサイクルを分かりやすく表現しています。資金をもつ企業だけが情報を伝達できるのではなく誰もが影響力をもつということを前提に、顧客とどのようにコミュニケーションをとれば良いか考える上において SIPS は基本といえるのではないでしょうか。 しかしながら、SIPS のサイクルには幾つか検討しなければならない点があります。 解説ではソーシャルメディアという一般消費者も影響力がある世界を意識してはいるものの、

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キーワード2011: Analyze(分析 / 観察)

キーワード2011Empower(元気づける)Analyze(分析 / 観察)Talk Now(今すぐ対話)Fun(楽しむ) 2010 年のキーワードを事例と共に紹介するミニシリーズ。今回は「Analyze」です。Google Analytics のようなツールがあるので、Webサイト制作をしている方であれば馴染みのあるフレーズ。データという単なる数字から意味を見出すのが分析になります。 従来の分析の対象はユーザーを獲得する(サイトに招き入れる)ことでした。ページビューやユニークユーザー数がその価値の指標として価値があったわけですが、徐々に現状は変わりつつあります。ユーザーを獲得するという考えから、ユーザーをどのように保持する(サイトに滞在してもらう)かという考え方に変化しています。ページビューはもう時代遅れだと言ったのは 2006 年頃でしたが、それが具体的になりはじめたのが昨年でした。2011年は定着し始める年と同時にサービスとして提供する企業も増えてくるでしょう。 文脈から人間像をつかみ取る 新規で顧客を手に入れるのは、既に顧客に対してアプローチするより 10 倍のコストがかかるといわれています。既に築き上げたユーザーとの関係をいかに深めるのかがユーザーの保持に繋がります。ユーザーの保持とは言い換えればエンゲージメントのことといえるでしょう。サイトに実際訪れている人々の姿を見極めるためにデータは強力なツールですし、そこから彼等が何を求めているかを見出さなければいけません。この分析の作業はコンピュータだけでは行えません。

ソーシャルメディア

社会契約から分かるソーシャルメディアでの対話の仕方

社会契約とソーシャルメディア 社会契約とは、ジョン・ロック、ジャン・ジャック・ルソー、トマス・ホッブズが提唱した概念です。非常に小難しい言葉ですが、簡単に説明すると「私たちは何かの契約・同意の下、社会と関わりをもっている」と表現できます。憲法やルールのように文書としてまとめられている契約もありますし、作法、マナー、雰囲気のように契約書を交わすわけでもなく、なんとなくお互いが同意しているものもあります。私たちは自由意志で気ままに暮らしているのではなく、契約を交わすことで様々な社会形態をとっているというのが社会契約の基本概念。国、地域、そして人と関わるときの前提になるといわれています。 ソーシャルメディアでの対話をどう行うかを考えるとき社会契約の概念は参考になります。 企業がソーシャルメディアを通して利用者にサービスや情報を提供する際、何かしらの社会的同意が前提になります。ただ、企業の視点で売りたいもの、宣伝したいものを好き勝手に行うと疎外・無視されることがありますし、ときには炎上という結果になることがあります。これは企業が訪問した場の社会契約を破った結果と考えることができます。 情報配信と情報交換の違い ソーシャルメディア上で何かをするにあたり、個々のサービスに存在する社会契約を理解する必要があります。もちろん、Twitter にしろ Facebook にしろサービスごとの漠然としたルールがあります。それは機能ではなく、コミュニケーションの取り方の違いです。