Windows 7 デスクトップのデザインプロセス
Macユーザーではありますが、10月発売が決定した Windows 7 は結構期待しています。Vista で見つかった問題をどのように解決したのかという点も気になりますが、パソコンを利用する方達にどのようなソリューションを提案しているのかも興味深い点です。既にスクリーンショットやスクリーンキャストがウェブ上で出回っていますが、期待値が上がる UI や機能が幾つかあります。
Windows 7 のデスクトップはどのようにデザインされたのでしょうか。今年3月に開催された MIX09で、マイクロソフト シニア UX デザイナー Stephan Hoefnagels 氏が「Designing the Windows 7 Desktop Experience」というプレゼンをしました。デスクトップの細部にフォーカスして徐々に問題解決し、目指すゴールに近づけるプロセスを分かりやすく説明しています。以下に気になった部分を箇条書きしておきます。
- Windows 7 のデスクトップデザインはリサーチする方やテスターも含め30名ほどのメンバーを迎え2007年からスタート
- Vistaのデスクトップで何が改善ポイントなのかを見極める
- 最初のスケッチはデスクトップの見た目ではなく感情の共有から始まった。よってノートにはデスクトップとはかけ離れた絵がたくさん挙っている
- ブレインストーミングはデザイナーだけではなく全員参加
- ひとつの機能に絞った400種類のラフスケッチを提示。なかにはアニメーション付きのものも
- 本物の見た目に近いカンプも 150 作成
- UX原則を基づいてゴールへ向けたフォーカスを保つ
- コンセプトを減らし今のプロセスに自信を付ける
- 小さなことが良くも悪くも後に響く
- 発見しやすくするのではなく、邪魔を取り除く
- 時間がない人のために作る
- 体験のライフサイクルに価値をおく
- 「見る」「実行する」ことを心がける
- 原則は紙に印刷して貼付ける
- 世界200カ国に在住する1100万の Vista ユーザーのデータを解析
- デスクトップ全体ではなく、小さな部分から徐々に問題解決をする
- コードを使ったプロトタイプを作る
- 反復する
- 長期的に利用 (テスト) することで発見出来ることもある