デザイン
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ごめんなさい、すぐに結果は出せません
手法や道具にある幻想 手法や道具はやっかいな存在だなと思うことがあります。それを導入すれば組織の文化が変わって物事がうまくいくのではないかという期待が寄せられることがあるからです。ここ数年のデザインの世界では UX [http://www.yasuhisa.com/could/tag/ux/] に似たような期待をしてしまっているところがあります。この摑みどころがあるようでない UX を『導入する』ことで製品やサービスが改善されると考える方も少なくありません。 この記事の冒頭に掲載してあるイラストのような概念図を見たことがあると思います。インフォグラフィックと言い表しても良いような図でデザインプロセスが紹介されているのを見て、「なるほど、この通りにやれば良いのか」と感じる方もいるでしょう。そうした図を作って紹介しているデザイナーや組織は、実際そのとおりやっていると思います。しかしそれは単にプロセスを導入したというより、そうしたプロセスが動かせるような文化を作り出した結果だと考えています。 UX を導入するということ自体ありえないと 3 年前の講演で話したことがあります [ht
デザインドキュメンテーションにある制作と共有の課題
ドキュメンテーションのための3つの課題 Web サイトデザインはもちろん、アプリデザインでも画面ではなく部品から始める [http://www.yasuhisa.com/could/article/wd101-start-with-components/] ほうが有効です。画面ごとで制作していくと、いつの間にか一貫性を失うことがありますし、様々なスクリーンサイズに対応するためのルールを後付けにすると、結局またやり直しになってしまうこともあります。 では、インターフェイスを一度見直してスタイルガイド(パターンライブラリ)を作り始めれば良いのかというと、それほど単純は話ではありません。私の中で以下の 3 つの課題があると考えています。 * 人とコトの課題 – これはワークショップを通して指摘しましたが [http://www.yasuhisa.com/could/article/ui-pattern-workshop/] 、ステークホルダーによって優先順位が違えば、指している要素の呼び名が違うことがあります。制作側視点だけで作ると思わぬ誤解が発生する可能性があります。
チーム内コミュニケーション設計に使える視覚化あれこれ
通じ合うための設計 デザイナーの仕事はコミュニケーションを設計することだと思います。Web サイトやアプリの画面設計をするのはもちろんですが、その画面が使う人たちにどのような影響を及ぼすのか、彼らがインプットをした場合、どのようなフィードバックを提供するのが適切なのか考える必要があります。ここで言うコミュニケーションの設計とは、製品と人、もしくは人と人との関係をどのように取り持つのかを考えることです。その関係を視覚的に伝えることができるのがデザイナーの強みと言えるでしょう。 ただ、デザイナーが考えなければいけないことは、製品とそれを扱う人たちの関係だけではありません。クライアント、開発者、マーケターといった、制作に携わる人たちの関係を設計することも含まれています。プロジェクトの全体像を見渡せるようにしたり、携わる人たちが共通認識をもてるようにするためのツールが必要になります。チームメンバー同士の関係性を円滑にするためのツール作りもコミュニケーションの設計の一部だと考えています。 抽象的な表現に留めない言語化は必要ですが、「かわいい」「モダン」といった緩い表現を許さない現場も良く
SVGでプロトタイプを作って学んだこと
会話のような勉強会 5月20日 SVG 勉強会 という小さな集まりに参加しました。株式会社まぼろし [https://maboroshi.biz/]のデザイナーで、 ポッドキャストにも出演 [http://automagic.fm/post/131049219860/maboroshi-matsuda] していただいたこともある松田直樹さん(@readymadegogo [https://twitter.com/readymadegogo] )主催のイベント。勉強会という名だけあって、参加者全員が SVG のネタを持ち寄って、実装から可能性の模索まで様々な話題が挙がりました。 講師/生徒のような関係が生まれやすいセミナーのような場だと、どうしてもコミュニケーションが一方通行になりがちですし、参加側も受け身姿勢になってしまいます。 SVG に関する質問でもいいから、とにかく発表するという条件を設けることで、発表内容を聞きに行くという考えが薄れ、個々の積極性が増したと思います。発表者が話している最中もお構いなしに参加者が質問をするなど、会話をしているような発表時間はとても良いと思いま
ビジュアルでもできるデザイン批評
好き != 良い・正しい デザイン批評は、数年前から扱っているトピック [http://www.yasuhisa.com/could/article/design-talk-feedback/]し、講演経験 [http://www.yasuhisa.com/could/article/how-we-talk-about-design/] も何度かしています。デザイン学校へ行った方であれば批評の経験はしていると思いますが、なかなか機会がないのが現実。ビジネスとの関わりが密接になればなるほど、デザインについてデザイナー以外と話す機会が増えていきます。様々なデザインの手法を学んだとしても、デザインについて会話するスキルがなければ意図・目的を伝えることができません。 調査に基づいて論理的に対話ができれば理想的ですが、そう簡単にいかないのが批評の難しいところ。私たちは論理的に考えようとしますが、感情的に物事を捉える生き物です。どうしても「好き」「つまらない」といったリアクションを即座にしてしまいがちですが、「好き = 良い・正しい」とは言い切れません。つまり、自分の好みではないものでも、プ
認知の理解で変わるプレゼンスライドのデザイン
見やすいだけでは足りないスライドデザイン プレゼンテーションのスライドは読みやすく、できれば見た目も良くしたいと考える方は少なくないと思います。私もデザイナーの端くれですから、見た目の良いスライドを作ろうとしますが、読みやすい・見やすいのと、伝わることが完全にイコールとは言えません。読みやすい・見やすいプレゼンは、そのときは良かったと思えるものでも、思い出してもらえない場合があります。 SlideShare [http://www.slideshare.net/] や Speaker Deck [https://speakerdeck.com/] でスライドの共有がしやすくなったことで、スライドを見たら分かるようにすること、共有しやすいコンテンツに仕上げることを意識する方が増えました。しかし、スライドを読めば分かるようにしてしまうと登壇者がわざわざ話す必要性がなくなりますし、来場した方にその場でしか味わえない価値が提供できない場合があります。時間とお金をつかって来場している方に何かを残せないままでは、SlideShare でたくさん共有されたとしても、プレゼンテーションとしては
コンテンツに関わる5つ課題と発見の共有
人とコンテンツとの関係 コンテンツは既にあるから、デザインができる。 あとで流し込めば良いから、コンテンツ制作は先送りができる。 こうした考えが、自己主張ファーストなコンテンツ [http://www.yasuhisa.com/could/article/me-first-content/] になっていたり、後付けのマルチデバイス対応に繋がります。現存のコンテンツが十分利用可能だったとしても、一度立ち止まってコンテンツに関わる様々な課題の発見に時間を削ぐようにします。以下の 5 つの課題の洗い出しは、大幅なリニューアルから、ランディングページまで様々な規模のプロジェクトで必要になります。 * 訪問者(読者)が求めていること * 配信側が求めていること * 配信側が実際必要になるアクション * いつ、何を配信するか * どのチャンネルでコミュニケーションをとるか 例えば CMS の選択や、そこでのカスタマイズも、どのようなコンテンツが保管・管理がされて、どのように配信されるかをあらかじめ知っておくと大きく変わります。利用者のことを見るだけでなく、配信側(企業・団体)のニ
Twitterから学ぶアプリ設計・運用のススメ
作り方ではなく進め方が知りたい スマートフォンをはじめとしたモバイル機器向けのアプリ設計・開発がはじまって数年。検索をすれば世界中の開発者、デザイナーの知見をたくさん見つけることができますが、「実際どうやって進めるの?」という部分が見えにくいことがあります。仕様書や Tips を読むだけでは分からない、プロセス特有の課題をどのように取り組めばいいのでしょうか。そんなとき、Twitter が公開している Mobile App Playbook: Lessons Learned [https://dev.twitter.com/playbooks/mobile-app-playbook] が参考になります。 Twitter アプリはもちろん、Cannonball [http://www.cannonballapp.io/] や Furni [http://furni.xyz/] のような社内プロジェクトを通して学んだこと10 項目が紹介されています。開発で躓いたこと、課題に挙がったこと、解決につながったことが経験に基づいて書かれているので説得力があります。ステップバイステップのハウツ
小さく考えて積み上げるデザイン思考
体験のグラデーション デジタルは 0 と 1 で構成された世界であることから、すべてを正確に決めることができるように見えます。しかし、実際のところ紙のデザインに比べてはるかに流動的で予測が難しかったりします。グラフィックツールでつくった世界がそのままの形で再現されることはまずありませんし、利用者の環境によって見た目を変わることもあります。 昔からすべてのブラウザで Web サイトの見た目をまったく同じにすることはできない [http://dowebsitesneedtolookexactlythesameineverybrowser.com/] と言われていますし、スクリーンサイズや OS のバージョンが多彩なスマートデバイスでも同様のことがいえます。しかし、見た目を同じにすることはできないからといって、ビジュアルデザインを諦めるという意味ではありません。Web やアプリをはじめとしたデジタルプロダクトのデザインで難しいのは、何をどこまでをデザインによってコントロールするのかを考えることです。 デザインのコントロールをブラウザが ECMAScript や CSS をはじめとした