デザイン
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抽象性と具体性の間で動けるデザイナーになろう
作れることは重要ですが デザインを「作る」を軸にして話すと、デザインの本質が失われることがあります。もちろんデザイナーは何か形にすることが仕事であるわけですが、作る話の多くは答えありきで語られることがあります。「◯◯の作り方」「△△を効果的に見せる方法」など、作ることが目的であったり、課題への答えが既に出た上でデザインが解説されていることは少なくありません。 何かを作り出すためのスキルを磨く上で、作り方を知る必要があります。しかし、答えがあらかじめ提示された状態で作るというやり方ではデザインをする仕事として必要な根本的なスキルを得ることが難しくなります。 UI の実装には、デザインの学習と成長における課題をたくさん見つけることができます。 今でも多くのサイトが採用しているカルーセル(carousel)は良い例です。「クライアントに言われたから」「作るという仕様になっているから」「競合サイトも実装しているから」という理由で作り始める場合がありますが、そこには「 そもそもなぜ必要か」という問いかけが抜け落ちています。 カルーセルの実装に留まる話ではありませんが、ひとつの UI に
コミュニケーションとしてのプロトタイプの真価
カンプ2.0になっていないか プロトタイプを作ることが今日のデザインプロセスにおいて、不可欠になりつつあります。3年前ではなかなか響かなかった話題 [http://www.yasuhisa.com/could/article/prototype-the-future/]でしたが、ますます複雑になるアプリ / Web サイトデザインにおいて、いきなり完成品に近いものを作り込むという手法が通用し難くなりつつあります。また、高機能ツール [http://www.yasuhisa.com/could/article/wcan-prototype-design/]も手軽に使えるようになったことで、 とりあえず作って見せるという行為がしやすくなりました。 実機で画面遷移を確認するだけでなく、アニメーションもコードの知識なしで作れるようになった現在。ツールはますますパワフルになっていきますが、プロトタイプツールの目的は実装のための青写真を作るためにあるわけではありません。 ビジュアルデザイン(インタラクションデザインも含)と実装には以前から大きな溝が存在します。デザインカンプと呼ばれる、あた
おすすめデザイン入門書8選(洋書編)
予習として洋書はいかがですか? 前回おすすめデザイン入門書 [http://www.yasuhisa.com/could/article/books-for-designers-2016/]を 10 冊紹介しました。どれも自信をもって紹介できる書籍ですが、選書しているときに訳本がない書籍を幾つか見つけました。私の場合、読んでいる本の半分以上は洋書なので、翻訳されていないものは渋々リストから外すことになりました。 そこで今回は、2016年2月現在、訳本が出版されていない洋書を 8 冊紹介します。前回と同様、Web やアプリに特化したものではなく、デジタルプロダクトに携わるデザイナーに向いている書籍です。いずれ翻訳される可能性があるので、そのときに備えてメモ程度に見ていくと良いかもしれません。 [https://www.amazon.co.jp/dp/0123969808?tag=could-22&camp=1027&creative=7407&linkCode=as4&
おすすめデザイン入門書10選
[http://www.yasuhisa.com/could/content/images/wordpress/2016/02/book-cofee.png] たまには本もいかがですか? セミナーやワークショップのあとに質問を受けることがありますが、「おすすめの書籍はありますか?」と聞かれることがあります。 Web には膨大な情報がありますし、英語まで手を広げると研究者による文献にもアクセスすることができます。しかし、ある特定のトピックを要所を落とさず学びたいときは書籍が便利です。 目まぐるしく状況が変わるだけでなく、デザイナーとして知っておくべき領域も広い今日のデザイン。ソフトウェアの使い方を覚えることも重要ですが、作るための考え方や伝えた方を学ぶことに多くの時間を費やしたほうが良いでしょう。自分のデザインの意図が説明できて、ようやく同僚やクライアントにデザインを理解してもらえるからです。 今回は、デザイナーとして読んでおきたいオススメの入門書を紹介。Web やアプリに特化したものではなく、デジタルプロダクトに携わるデザイナーに向いている書籍を選びました。すべて日本語で読むこ
Peach🍑から学ぶデザインに関わる4つの傾向
いろいろ学びがあるPeach Peach [http://peach.cool] というアプリ、ご存知ですか? Vine [https://vine.co] の創始者として知られている Dom Hofmann の新作。ひとことで言い表すとメッセージアプリですが、チャットと言うより、ステータスアップデートをメッセージ形式で更新できるアプリ。小さな情報を気軽にやりとりするという Vine、そして同じチームが開発している Byte [http://byte.co] と重なるコンセプトです。 今年の CES [https://www.cesweb.org] は 1 月 6 日から 9 日まで開催されましたが、イベント期間中に合わせてリリースしたというタイミングも絶妙。リアルイベントとソーシャルメディア両方で広がった印象があります。知り合いの『今』を知るためのアプリなので、 CES のように多くの方が一箇所に集まるイベントとの相性が良かったのかもしれません。 もちろんデザインについて Peach から学べることは幾つかあります。 コンテンツのメッセージ化
性別選択UIにあるデザインの課題
私は男性として生活をしています。 ソーシャルメディアなどにプロフィールを記載する場合は「男性」を選択しています。女性であればプロフィールに「女性」と選択して、自身を「女性である」と考えるでしょう。 こうした性別選択は、多くの方にとって当たり前すぎて深く考えないことです。しかし、こうした自分を表現する小さな部分にも課題は隠されています。人によっては「男性」「女性」という分類に当てはまらない方もいますし、それを特定の人にしか公表したくないという場合もあります。自分のジェンダー(gender, 性)は男性でも女性でもなく、「〇〇である」と意思表示をしたい方。自分の意向に合う呼ばれ方をしたいと考える方もいるはずです。 この課題に取組んでいるソーシャルネットワークを幾つか見かけるようになりました。男性、女性のという選択肢だけでなく「カスタム」という項目を用意し、そこに自分の性を表すのに適切な言葉を自由に記入することができるというアプローチです。 例えば Facebook の場合、誰に対して自分の性を公表するかを決めることができるだけでなく、自分をどのように呼ばれたいのか「him
デザインSDKの可能性を探る
SDKから学べること SDK(Software Development Kit – ソフトウェア開発キット)とは、ソフトウェアを開発するために必要な文書、関連ファイル、ツールが揃ったバンドルのようなものです。例えば Android SDK [http://developer.android.com/intl/ja/sdk/index.html] には、Android アプリを開発するために必要なライブラリだけでなく、プレビューをするためのエミューレータや、開発を効率良くおこなうためのユティリティが含まれています。 良い SDK には、以下の 4 つの特徴があります。 * コアライブラリが安定していて、主張通りに動作していること。 * ドキュメンテーションはもちろん Issue Tracking が維持・管理されていること。ソースを読んで学習せよでは十分ではない。 * どのように書けば動作するのか分かる例が用意されていること 。コンポーネントの互換性など、ドキュメンテーションだけでは説明しきれないことが分かるもの。 * 拡張性、柔軟性があること。別の言語で書かれたプログラ
2016年、デザイナーが実践すること
デザインってなんだっけ? デザインはこれから重要になる。 デザイナーの端くれである私ですが、そんなこと言っている状態ではないのでは?と思うことがあります。 2016 年はデザインの重要性を伝える前に、デザインへの信用を取り戻すためのアクションが必要ではないかと考えています。ここ数年、海外(特に欧米)ではデザインの役割が大きく進化してきていますが、それを真に受けて日本で同じように実践しても意味がないと思います。なぜなら、デザインという言葉や、デザイナーの仕事における考え方の『前提』が大きく異なるからです。 デザインの価値を商業的なものだけにせず、人々や社会に良い影響を及ぼすためのデザインをしようという意向を示すデザインマニフェスト [http://www.yasuhisa.com/could/article/design-manifesto/] が1964年に発表されています。見た目だけでなく、問題解決のためのデザインを考えていこうという動きが 50 年前からあります。また、アメリカのデザイナー協会 AIGA は、無料で「とりあえず作ってみて」と注文がくる Spec Work は
プロトタイプが閉じたデザインを切り開く
12月12日、名古屋にて WCAN 2015 Winter [http://wcan.jp/news/report-wcan2015winter.html] が開催されました。今年はスクリーンが 32:9 という超ワイドスクリーンがある会場でした。今までにないスライドデザインで困難なところが幾つかありましたが、良い経験をさせてもらいました。会場や観客に応じてスライドデザインは工夫していますが、その大切さを改めて痛感したイベントでした。 登壇内容も含め、イベント全体に関するレポートを参加した方々が公開しています。ぜひこちらも参考にしてください。一緒に登壇した佐藤歩さん(@ahomu [https://twitter.com/ahomu])の「HTML6 でも CSS4 でもない Web 技術のゆくえ – WCAN 2015 Winter に登壇してきました [https://havelog.ayumusato.com/news/e688-wcan_2015_winter.