Yasuhisa Hasegawa

Yasuhisa Hasegawa

Web やアプリのデザインを専門しているデザイナー。現在は組織でより良いデザインができるようプロセスや仕組の改善に力を入れています。ブログやポッドキャストなどのコンテンツ配信や講師業もしています。

デザイン

共感から始めるデザインの対話

より多くの方にクリエイティブプロセスに参加してもらうために、デザイナーの中には試行錯誤を繰り返している方もいると思います。「自社にUX文化を広めるコツ [http://www.yasuhisa.com/could/article/evangelize-ux/] 」という記事でミニワークショップやデザインについて語れる時間を築くと良いと書きましたが、話に参加してもらえない、理解してもらえない、やっぱり自分はデザイナーではないと拒否されるという場合もあると思います。 相手に物事を伝えるために、自分たちのコミュニケーションの仕方を変えるという方法がありますが、それだけではありません。相手がどのような視点で話をしているのかを理解することで次の試行錯誤に繋がることがあります。デザイナーにとってはごく自然なことであるデザイン思考も、他に方にとって途方もなく難しいこと、又は自分たちの考え方とは正反対と考えている方もいるわけです。 人にとってミステリアスで難しそうに見えるデザインプロセスに参加してもらうためにどうしたら良いでしょうか。考えられる課題と提案を幾つか挙げてみました。 根本的に考え方が

UX

モバイルにある3つの場所レイヤー

モバイルコンテキストの見分け方と注意点 [http://www.yasuhisa.com/could/article/mobile-context/] という記事で、モバイル機器とそれに触れる人間との間で生まれる文脈を、誰が使っているか・何を使っているか・何処にいるのかの3つに分けて解説しました。しかしこの3つは文脈を理解する上での始まりにか過ぎません。例えば何を使っているか(What)を想定するにしても、ハードウェア、OS、ソフトウェア、そして前回の記事でも指摘した回線速度など幾つかの考慮項目があります。今回は、何処にいるのか(Where)をもう少し深く掘り下げてみたいと思います。 「何処にいるか?」という質問を「電車にいる」「お店のショーウィンドウを見ている」といった場所・地名だけに限定できません。もう少し視野を広げて「何処」という意味を探ることで、モバイル利用者の像がより明確に浮かび上がる場合があります。ここでは「何処」を3つのレイヤーに分けてみました。 文化レイヤー 経済、社会構造、流行など、利用者が住む社会がどのようなものか、そしてそこから生まれて来る価値観(エチケット)

ザ・コーポレーション
映画

ザ・コーポレーション

法律によって「人」とされている法人に対して精神分析をしたらどうなるだろう?それがドキュメンタリー映画『ザ・コーポレーション [https://www.amazon.co.jp/dp/B000FIHDHA/ref=as_li_ss_til?tag=could-22&camp=1027&creative=7407&linkCode=as4&creativeASIN=B000FIHDHA&adid=02KCTT9XEQF2M1RQKSEP&] 』のテーマです。どん欲に利益を求め続ける法人の行動が、環境・社会・動物・人を傷つけていることがあります。嘘つきで長期的な関係を続けることが出来ない法人は、人格障害者と変わらないと判断されてもおかしくないそうです。しかし、法に守られ、法によってつくられた人であるが故に犯罪にならず、今日も利益を追い求めています。 映画でも指摘していますが、

UI

ジェスチャーUIの課題と対策

タブレットやスマートフォンで積極的に導入されているマルチタッチテクノロジー。デジタルなオブジェクトに触れているような感覚が味わえるタッチインターフェイスは、抽象的なマウス操作に比べて直感的だと言われています。スクリーンに触れるだけの動作は直感的で簡単そうですが、これにジェスチャーが加わることで突然ややこしくなる場合があります。感覚的・直感的というよりかは、操作を覚えなくてはならない負荷がかかる可能性もあります。 未来のインターフェイスを語る上でよく出て来るのが映画『マイノリティ・リポート [https://www.amazon.co.jp/dp/B00006CTJN/ref=as_li_ss_til?tag=could-22&camp=1027&creative=7407&linkCode=as4&creativeASIN=B00006CTJN&adid=14NPG0DWDPFKW1YA2AQA&] 』。この映画に登場するマルチタッチ UI の技術は一般化されつつあるといっても過言ではありませんが、大きく腕を振りかざし、長時間立ち続けなければならないのであれば、すぐに疲れてしまいそう

デザイン

これからのWebデザイン教育【2】

前回の「これからのWebdデザイン教育 [http://www.yasuhisa.com/could/article/webdesign-education/] 」の記事は、Facebook グループ [http://www.yasuhisa.com/could/announcement/facebook-group/] をはじめ様々な場で意見が飛び交いました。あのような記事を書いた理由は、不満をぶちまけているのではなく、書くことによってちょっとだけ考えてみる機会を皆に持って欲しかったわけです。今回は様々な意見が出てきたことを踏まえて、私のほうで感じたことを幾つかまとめていきます。 教育機関だけの問題ではない 教育の話になると、まず学校の改革・カリキュラムの見直しという教育機関へ向けた問題解決に集約してしまう傾向があります。しかし、実際のところ教育機関が今のようにスキル中心の教え方をしている理由は、そこに需要があるからという現実もあると思います。企業の募集ページをみると「○○が出来る方」というスキルセットがリストアップされているわけですし、即戦力とはそういったスキルがある方を指す場合

Webデザイン

これからのWebデザイン教育

Web Design Education? Webデザインにフォーカスした教育は、時々頭に浮かぶ話題のひとつ。日本全国に Web デザインに特化した学科をもつ専門学校は幾つかありますし、学ぶための書籍もたくさんあります。ただ多くの場合、スキルセットを習得することが中心というイメージがあります。ソフトウェアの使い方、レイアウト・タイポグラフィ・ドローイングの基礎などを扱うことが Web デザインの基礎教育で軸になっています。デザイン全般にしても、基本的に仕事で即時必要となるスキルセットを身につけることが先行しています。 デザイナーを「Craftman (職人・工芸家)」として捉えるのであれば、それで良いのかもしれません。腕を磨くための情報を収集し、練習・実践を繰り替えしていれば、職人としての価値がより上がるでしょう。そして、スキルを得るための最初のステップとして、ノウハウを教えるという教育は適しているのかもしれません。 しかし、私は Web デザイナーは職人ではないと考えています。 スキルセットを学ぶことが重要ではないと言っているのではなく、そのスキルをつかって形作る理由、そし

ポッドキャスト

谷拓樹さんとモバイルWebとデザインについて対談しました

震災後、諸都合で1ヶ月ほどお休みしておりましたが、その後順調に回を重ねているポッドキャスト「Automagic [http://www.yasuhisa.com/could/announcement/automagic-podcast/]」。毎週、Web デザインを中心に私が思うことを手短に話している番組ですが、今回は inkdesign [http://www.inkdesign.jp/] の谷拓樹さんをお呼びしてモバイルWebを中心に話をしました。昨年の 11 月に「HTML5+CSS3で作る 魅せるiPhoneサイト [https://www.amazon.co.jp/dp/4899772750/ref=as_li_ss_til?tag=could-22&camp=1027&creative=7407&

言葉

失敗を繰り返そう

読みにくい記事がある理由 記事ごとにレイアウトや装飾を変えるようになってしばらく経ちます。中にはおもしろいもの、うまく表現されたものもありますが、読みにくい記事も少くないと思います。文章のフローが変則的すぎて読みにくい、色の使い方が読み難くしているものなど様々だと思います。Twitter や はてブにコメントを残す方もいらっしゃるので、どれが評判が良くなかったのかも多少わかります。 なぜ読みにくいのか?なぜそんな記事を作っているのか?それは単純に私が失敗しただけです。 雑誌では奇抜な背景や色を使ったり、変則的な読ませ方をさせる場合がありますが、それを同じように Web で実践できるのか? どこまで出来るのかという考えがそもそもの発端です。縦も横も固定された紙の世界では実現しやすいことも、縦横に無限に広がり、制限もかけれない Web ではとても難しいことが分かりました。もちろん、まだ模索するべきことはたくさん残っていますし、私のスキルを磨けという部分もあります。 ただこうしたひとつの結論に至るには今までの失敗がなければ辿り着くことはできませんでしたし、失敗を通して何が可能で何を改善

デザイン

モバイルコンテキストの見分け方と注意点

モバイルにおける文脈とは 「文脈を理解したWebコミュニケーションデザイン [http://www.yasuhisa.com/could/article/context-web-communication/] 」という記事で、利用者のコンテキスト(文脈)に応じて Web サイトの見せ方も変化させる必要があると話しました。利用者から取得できるコンテキストを7つ挙げましたが、今回はモバイル環境におけるコンテキストとは一体何であるかを少し掘り下げてみようと思います。モバイルにおけるコンテキストとは何でしょうか?何を基にして仮定することができるのでしょうか? モバイルにおけるコンテキストを理解する上で以下の3つがキーになります。 * 誰が使っているか(Who) * 何を使っているか(What) * 何処にいるのか(Where) これらをリアルタイムかつ自動で取得することでコンテキストをある程度把握することができるようになります。例えば何を使っているのかを User Agent などで理解することが出来れば、PC版のフルサイトではなく自動的に最適化されたサイトを最初に表示させることが