Yasuhisa Hasegawa

Yasuhisa Hasegawa

Web やアプリのデザインを専門しているデザイナー。現在は組織でより良いデザインができるようプロセスや仕組の改善に力を入れています。ブログやポッドキャストなどのコンテンツ配信や講師業もしています。

言葉

Q&A: エンゲージメントを与えるための考え方や手法はありますか?

> 成果物のUXにおいて、Jesse James Garrettが話しているようにエンゲージメントを与えるということが重要になってくると思います。それぞれのサイトの趣旨によっても変わってきますが、長谷川さんはどのようなアウトプットの仕方でエンゲージメントを与えようと考えますか?また、その際、気を付けていることや長谷川さんが持っている方法論等があれば教えてください。 from: toshi ここ数年、デザインやマーケティングなど様々な分野で耳にするようになった「エンゲージメント」。愛着心や絆など、分野でによってニュアンスが微妙に異なるこの言葉ですが、ここで言う「エンゲージメント」とは「積極的に行動する状態」「集中・没頭出来る状態」を指します。アプリケーションやサイトを利用において、利用者が意味のある体験をしたかどうかを測る測定値としてエンゲージメントに注目する場合もあります。エンゲージメントのある体験とは楽しいだけでなく、生産的でしょうし、簡単と感じる場合もあるでしょう。 楽しい時間を過ごしているとき、自分にとって意義のあることをしているときは、集中力が増しますし、時間がアッと言う間

google

Waveから見えてくるGoogleの弱点

発表された当時から「なんかスゴそうだけど何かよく分からない」と言われていたGoogle Wave。常に細かな改善はされていましたし、今年の 5 月に開催された Google I/O 2010 [http://www.yasuhisa.com/could/article/google-positive-ux/] では Wave を利用したカンファレンスの整理や情報交換に利用されていました。私も先月開催されたセミナー&ワークショップ [http://www.yasuhisa.com/could/diary/aomori-ux-2010/]で Wave を利用していたわけですが、発表されてわずか1年でGoogle Wave 開発中止 [http://googleblog.blogspot.com/2010/08/update-on-google-wave.html]になりました。 一般公開されている Public Wave を見てみると結構盛んなやりとりをされているものも少なくなく、

UI

メタファーが作り出す期待値と使いやすさの関係

Webをはじめとしたテクノロジーを利用したものには、馴染みのない機能や象徴的で捉え難いアイデアがあります。それらをスクリーンショットで見せたり、分かりやすい解説があったとしても伝わらない場合が多いです。そこで、他にある似たようなものと関連付けさせて理解しやすくします。これを私たちは「 メタファー」と呼びます。 メタファーはパソコンの中にたくさん見ることが出来ます。アイコンデザインがその代表格です。絵としてフォルダを表現することで、頭の中で「幾つかの書類をまとめることが出来る」という本物のフォルダと関連付けがしやすくなり、操作を促すことが出来ます。 フロッピーディスクアイコン (保存) [http://www.yasuhisa.com/could/article/meaning-of-save/] のようにメタファーからシンボルへと進化した例外もありますが、機能やインタラクションを説明せずに利用者に伝えることが出来るメタファーは、アプリケーションデザインやWebデザインでよく使われます。 メタファーが作り出す「使い難い」 ユーザビリティを向上させることが出来るメタファーですが、何

openwebdesign

記事ページのアクセス通信簿

今のような記事ページになった理由 今年の始めに記事ページを新しくしました。そのあと小さな調整を行ったり機能を追加はしていましたが、そろそろどのような結果が出たのが発表するには良い時期だと思いますので幾つか紹介したいと思います。 ご存知の方もいるかもしれませんが、今「記事」と呼ばれるエントリーはほとんどすべてレイアウトが違います。中には色を変えただけのものもありますが、レイアウトが少し複雑なものや画像が活用されているものもあります。凝り過ぎたことをすると読み難くなってしまいますが、毎回見た目が新鮮なので飽きることもありませんし、それがキッカケで読んでくれる方もいるかと思います。 最近、海外ではこうした記事ごとにレイアウトを変えるという手法が増えて来ていますが、私は10年近く前に同じようなことをしていました。当時は CMS もなく、ひとつひとつ HTML で書いていました(アーカイブページのリンクまで手書きで調整していたわけですから、今考えると信じられない手間ですね)。学生で時間があったということで日記を書く度にレイアウトを変えていましたし、場合によっては Flash も利用してい

デザイン

Q&A: ユーザー側面の変化をどのように促しますか?

> ユーザーを利用者や閲覧者などに分類するのをx軸と考えると、各タイプの成長、もしくは分類の変化をy軸と考えられるのではと思いました。最終的に獲得したいターゲットユーザーにもよりますが、例えば、ECサイトでの観覧者から消費者への変化という風に、各タイプの学びによるステップアップ、もしくは他タイプへの変化は、どういう道程・要因が考えられるかをお聞きしたいです from: CalmTech [http://twitter.com/calmtech] この質問に応えるには、まず全体像を視覚化してみたほうがよさそうですね。X軸のユーザ分類にはユーザーという言葉に潜む5つの側面 [http://www.yasuhisa.com/could/article/five-sides-of-the-word-user/] で紹介したものを活用します。左から右へ向かうにつれてユーザーがより能動的なアクションをとると見なして並べてみました。Y軸には「ECサイト」や「Webアプリ」など幾つかサイトの種類を配置。各種Webサイトがどういった側面をもったユーザに響くのか考えてみました。 例えば EC サイトだ

意見

新聞サイトの有料サービスの糸口

有料コンテンツは成功しない? イギリスの新聞サイト The Times [http://www.thetimes.co.uk/] は、6月から 有料サービス [http://www.timesplus.co.uk/] を開始し、記事の全文を読みたい場合は会員登録をしなければならないようにしました。その結果、2月のアクセス数に比べ 90% も落ちたそうです (詳細記事 [http://www.guardian.co.uk/media/2010/jul/20/times-paywall-readership] )。外サイトからリンクを辿ってアクセスした際は、自動的に登録ページへリダイレクトされるように設定されており、そのうちわずか 25.6% が先に進んでサイトを観覧したそうです。値段だけでなく、やり方も不味かったと思いますが、これは大打撃といえるでしょう。 The Times は 15,000 の有料会員を獲得したので、一概に失敗例とは呼べません。

UX

青森で話したUXの大事なコト

先週7月17日、青森のほうで UX をテーマにした講演 [http://yes-aomori.jp/?p=583]をしました。青森は CSS Nite AOMORI 2007 [http://cssnite.studiomd.jp/seminar/2007.php] 以来、毎年来青しているので「訪れる」というよりかは「戻ってきた」というイメージがしますね。2008年前はWebマーケティング [http://www.yasuhisa.com/could/diary/seminar-in-aomori-july2008/]、そして2009年は コンテンツ戦略 [http://www.yasuhisa.com/could/diary/aomori-marketing-seminar/] について話をしました。来青経験はあるものの、ほとんどのセミナーが講演のみでしたが、今回はセミナーとワークショップをワンセットにしたイベントでした。 UX

セミナー

不合理な人間から導き出すデザイン提案

作り方ではなく考え方で変わる [http://www.amazon.co.jp/gp/product/4152089792?ie=UTF8&tag=could-22&linkCode=as2&camp=247&creative=7399&creativeASIN=4152089792] 最近、行動経済学に関わる書籍や文献を読む機会が増えてきていますが、その中でおもしろかったのが「予想どおりに不合理 [http://www.amazon.co.jp/gp/product/4152089792?ie=UTF8&tag=could-22&linkCode=as2&camp=247&

UX

ユーザーという言葉に潜む5つの側面

U > X 抽象的なアイデアを話しているかのようにみえる「UX」ですが、意味をあやふやになってしまうのは実は「Experience (体験)」のほうではなく「User (ユーザー)」という部分にあるのではと感じています。「Webサイト」とひとことで表すものの、Webアプリケーション、Eコマース、コミュニティサイト、個人サイトと様々な種類があり、それぞれ人との関わり方が違います。Webでの操作は能動的なものが多く「User / 利用者」と表現しやすいですが、すべてが能動的な Web サイトではありませんし、能動的な行動にも幾つか違いがあります。 使うといっても、Webアプリケーションを操作する方と、Eコマースを訪れる方は見所が違いますし、自分がした体験の評価の仕方も異なります。つまり、UX について語るとしてもどのような人たちに何を提供したいのかという前提を共有していないと、「よい体験を」なんていうえらく抽象的で当たり前のような回答しか出てこないこともあります。「U」なくして「X」はないわけです。言葉では User と単純に表していますが、単なる利用者としてしか言葉を捉えていないとすれ