コンテンツ評価をする前にしておきたい質問
質問で変わる調査の仕方
Web解析は、コンテンツの質を評価するために欠かすことができません。しかし、いきなりデータの海へ飛び込んでも、目的を見失うことがあります。手軽に膨大なデータへアクセスできるようになった今だからこそ、データに触れる前に何を見るのかを明確にしておく必要があります。
コンテンツの評価とは、大まかに言うと「コンテンツがうまく機能しているかどうか」を調べることです。データを通して、人々はどのようにコンテンツに触れ、どのような体験をしているのかを見出すのが解析の主な目的になります。つまり、何をもって「うまく機能している」「していない」のかを理解した上で、評価しなければいけません。もちろん、アクセス解析だけですべての答えを見つけることはできませんし、並行してユーザー調査もしたほうが良いですが、いずれの場合でも何を評価するのかを事前に理解しておきたいところ。
アクセス解析において、ページビューや滞在時間はよく取り上げられる指標ですが、サイトの種類によって適していない指標になることがあります。例えばショッピングサイトであれば、ページビューや滞在時間よりショッピングカートへ追加したかといった具体的な行動を指標に含めるだけでなく、製品がどのようなニーズに応えるのか、具体的に何ができるものなのかを理解しているかどうかも評価の対象になります。利用者による具体的な行動の引き金になったものは何か … それを調べるのもコンテンツ評価の目的のひとつです。
プロジェクトによってさらに詳細な質問を考えなければならないことがありますが、よくある質問は以下になります。リストはコンテンツワークシートの「コンテンツの評価」項目のほうにまとめられています。
製品・サービス販売
- コンテンツを通じて製品について正しく理解していますか?
- 製品が何か、何ができるのか、どのようなニーズに応えるのか理解していますか?
- 競合製品との違いを理解していますか?
- 製品について誰かと共有していますか?
- 製品を購入することで、どのような価値が見出せるか理解していますか?
メディア
- コンテンツが役に立つと思いますか?
- コンテンツを配信しているサイトを信頼していますか?
- 複数ページを観覧したいと思いましたか?
- ターゲットにしている人にリーチしていますか?
- コンテンツを誰かと共有していますか?
- サイトを誰かに勧めたことがありますか?
カスタマーサービス・サポート
- コンテンツを通じて、解決のための手順を理解していますか?
- 手順を理解して、手順通りに正しく行動ができていますか?
- コンテンツがあるにも関わらず、同じ内容のお問い合わせがありますか?
何を知りたいのかを予め明確にしておくと、データの見方や、インタビューの仕方が変わります。今あるコンテンツを正しく理解するために、行動の引き金になるコンテンツは何で、どのような状態なのかを調査しましょう。