しばらくセミナーで話をするという機会がなかったわけですが、先日SwapSkills 2009 vol.3にて「ウェブに向けたコンテンツ配信と戦略」というタイトルでプレゼンをしてきました。以前からこちらのサイトでも「 コンテンツを活かすためのサイト制作」という記事で改めてコンテンツを意識したウェブデザインの提案をしたほうが良いのではないかと書きましたが、さらに話を広げたのが今回のセッションでした。そもそもウェブのコンテンツは他媒体と何処が似ていて何が違うのかといったところから、効果的なコンテンツと呼ばれる6要素とその事例といった具体的なものまで紹介しました。

「コンテンツは王様だ」という言葉がありますが、その割にはウェブサイト構築において、コンテンツの作り込みは最後のほうにあるケースがあります。また、コンテンツと最も密接な関係にあり、なおかつビジュアルやインタラクションを繋げる役目であるマークアップも、最後の行程にあることもしばしば。コーディングをする方は最善の努力をしているものの、コンテンツを意識したマークアップというより、ビジュアルを保持するためのマークアップになっている場合もあるのではないでしょうか。ウェブサイト構築の行程をみるとコンテンツを王様のように作れていないケースがあると思います。

Web Directionsなどを通じて海外の方がどのようにサイトを構築していくのか見れる機会がありましたが、彼等はマークアップをしてからビジュアルを少しずつ付け足しています。Photoshop や Illustrator などを使って青写真は作っているものの、実際の作り込みはすべてマークアップがしてある文書上で行っているという印象を受けました。理想的な形のデモンストレーションと捉えることは出来ますが、ページ、サイトの情報構造を意識したり、ウェブの特性を活かしてコンテンツを掲載することを考えると必然なのかなと思います。

今では導入が当たり前になりつつある CMS ですが、実は CMS がコンテンツを活かしたウェブサイト作りの妨げになる場合もあります。汎用性が高く、効率的と呼べるかもしれませんが、デザインがテンプレート化 / カタログ化してしまいがちですし、すぐに作れることからコンテンツへのケアが後回しになってしまう可能性もあります。もちろん、これらは CMS そのものの欠点ではありませんが、道具というのは上手に使わないと良からぬ結果になりかねない一例といえるのではないでしょうか。

こうした話題は今後セミナーでも話すかもしれませんし、サイトのほうでは関連記事を幾つか書いて行こうと思います。また、同イベントで講演された株式会社エヌプラスの中村さんの話も大変興味深い内容でした。そのときの模様は Twitter のほうで実況中継致しましたので、参考にしてみてはいかがでしょうか。