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すぐに使えるノウハウではなく、「なぜそうなっているのか」を考える記事を書いています。デザインの仕事で感じるモヤモヤに、構造から向き合いたい人のための場所です。
ミニマリズムUIの課題と対策
実世界のオブジェクトのような質感を UI に加えることで、使いやすさを向上させるアプローチは 親しみやすさを生み出す [http://www.yasuhisa.com/could/article/habit-ui-ixd/] ことから、インターフェイスデザインによく採用されるようになりました。これとは別にアプリの UI デザインでよく見かけるのが、モダニズムを彷彿させたミニマムなデザイン。装飾を最小限に抑え、グリッドで整理された見せ方になります。 代表的なのが Flipboard [http://flipboard.com/] や Pulse [http://www.pulse.me/] のようなニュースリーダーアプリ。Textdeux [http://teuxdeux.com/iphone] や Sparrow [http://sparrowapp.com/] といった仕事に使えるアプリでもミニマムなアプローチをよく見かけます。Instapaper [http://www.instapaper.com/] や Read
デザイン話にある三角構造
デザインの話で、ときどき噛み合ないことがあると思います。装飾について熱く語っている人もいれば、論理的にデザインの意図を解説する方もいます。どちらかが間違っているのではなく、デザインの前提が異なっていることから生まれるミスコミュニケーションです。デザイン話にも様々な目的と方法があることを教えてくれた論文があるので紹介します。 2010年に Daniel Fallman と Erik Stolterman が発表した「Establishing Criteria of Rigor and Relevance in Interaction Design Research [http://ewic.bcs.org/content/ConWebDoc/36491] (厳格で適切なインタラクションデザイン調査ための基準つくり)」という論文があります。サイトから論文の全文(PDF)を読むことができます。 この論文によると、デザイン調査は3つの異なる形式による三角構造になっているそうです。三角構造に含まれる 3つとは以下のとおり: Design Practice (実践としてのデザイン)実世界で何
透明化するデバイス、流動化する情報
今必要とされているデザインは、特定のデバイスと、それを使う人を意識したモノ・コトはなく、人のライフスタイルに合わせて流動的に変化する世界観ではないでしょうか。 今のところ電子書籍で Amazon Kindle [https://www.amazon.com/dp/B0051QVF7A/ref=as_li_ss_til?tag=wwwyasuhisacom&camp=0&creative=0&linkCode=as4&creativeASIN=B0051QVF7A&adid=1NGXDJRDJT2N2EZFF86K&] がリードしていると感じる要因は、細かいことを考えなくて良い流動性にあると考えられます。独自形式ですし、DRM だってもちろんあります。しかし、Kindle (ハードウェア) 以外でも読むことが出来ますし、スマホで読んだ続きを、すぐにタブレットで読むことも出来ます。ページ数を覚えたり栞をする必要もありません。細かい設定は不要ですし、
習慣になるまでの UI と操作の変化
タッチしてもらうための第一歩 タッチデバイスへの違和感や不安をもっている方はまだ少なくないと思います。 毎日の生活に登場するタッチデバイスの代表といえば、ATMや電車の切符販売機がありますが、処理速度が遅くスクリーンのオブジェクトを触れている感覚はあまりありません。そのせいか、スクリーンを強く押している方をたまに見かけます。また、タッチインターフェイスだけでなく、触れて押すことができる物理的なボタンが用意されている場合もあります。タッチへの不安を解消するための配慮なのかもしれません。 毎日の生活から比較すると、タッチデバイスでスイスイいろいろな操作が出来るというのは、未知の世界に見えてもおかしくありません。操作の仕方が分かる iPad や Galaxy の CM が TV で流れているとはいえ、「本当にタッチでこんなに動くのか」という不安をもっている方もいるはずです。 UI デザインのひとつのアプローチとして、親しみやすさをつくる という方法があります。特に新しいアイデアや価値を提供しなければならないときに有効で、広く知られているもの、ターゲットにしている人にとって既に知っているこ
Beyond IE Six というページをつくりました
[http://beyondiesix.jp/] 先週いよいよ Internet Explorer (IE) の自動アップグレードが開始 [http://blogs.msdn.com/b/ie_jp/archive/2012/03/26/10287454.aspx]されました。これにより、多くの Web 開発者の頭を悩ましていたバージョン 6 (IE6) がなくなるのではないかと期待している方もいると思います。制作者の都合だけでなくても、より早く安全な Web 体験が出来ることを考えると、利用者にもメリットはいくつかあります。 自動アップグレードによって、IE6のシェアは今後さらに下がることでしょう。しかし、真の課題は IE6 がなくなっても残り続けると思います。見た目を同じにする [http://www.yasuhisa.com/could/article/progressive-enhancement-result/] という古い考え方を持ち続けている間は、IE6
ゲームから立ち返る利用者のためのデザイン
ゲーム要素がゲーミフィケーションではない 2012年3月24日に Android Bazaar Conference 2012 Spring [http://www.android-group.jp/conference/abc2012s/] が開催されました。今まで Android コミュニティとの接点がもてなかったので、今回のようなビックイベントで講演できるのは、またとないチャンスだと思いました。 今回は「人間中心遊戯設計」と題して人に注目したゲームデザインの取り入れ方について話をしました。ゲーム、特にオンラインゲームは私の得意分野。オンラインゲーム [http://www.yasuhisa.com/could/tag/%E3%82%B2%E3%83%BC%E3%83%A0/]とデザインに関する話題は 2006 年から取り上げていますし、講演でも [http://www.yasuhisa.com/could/diary/
激変するテクノロジーとの正しい付き合い方
過渡期はない 「過渡期」という言葉は、今の世界には合わないのではないかと思います。 新しいテクノロジーが出る度に、人は「今は過渡期だから大変」「過渡期だから様子見」と口にします。Webの世界は毎年目まぐるしいスピードで新しいテクノロジーやトレンドが登場することから、毎年こうした言葉を耳にします。私が「過渡期」という言葉が好きになれないのは、私たちは常に変化の中にいるという事実を見ていない、消極的な表現に聞こえてしまうからです。 CSS Nite in FUKUI で、予測不可能な世界でデザインをする [http://www.yasuhisa.com/could/article/unknown-future/] ことの意味を話しました。上の図は、そのときに紹介した技術開発の進展と製品性能の成長を表した「Sカーブ」です。ひと昔は、Sカーブはゆるやかで、サイクルも10年〜20年くらいの長いものでした。しかし、今は複数のSカーブが重なり合っているだけでなく、サイクルも1年と短い場合もあります。 常に過渡期と感じてしまうのは、S字カーブの後期にあるはずだった安定期がなくなり、常に新しい
Curator's Code からみるWeb共有のもつ課題
尊重のためのシステム Tumblr や Twitter のように、気軽にリブログやポストがしやすいプラットフォームになると、参照元が分からないポストをよく見かけます。お気に入りの画像を Tumblr で見つけても、参照元・作った人が分からないのでクリッピングしないこともあります(又は自分で検索して探すこともあります)。誰でも簡単に情報を共有できるのが Web の魅力ではありますが、参照元が失われることでコミュニケーションの奥行きが失われることがあります。 昨年の震災 [http://www.yasuhisa.com/could/diary/light-and-darkness/] で明るみになったところがありますが、多くの人は参照元を調べませんし、自分のタイムラインに現れた情報をそのまま受け入れて、再度拡散することがあります。表層的な情報だけが広まるだけで、突っ込んだ情報や議論が見え難くなる場合もあります。何を参照したのか、何を基に情報発信しているのかが分かるだけでも、情報の接し方が変わるのではないでしょうか。 こうした考えを基にして生まれたのが Curator’s Code
コンテンツ視点で考えるレスポンシブ戦略
SEOならレスポンシブに PC版の Facebook でオススメのリンクをみたら、モバイル版だった。 スマホで Twitter を見ていたら、PC版のサイトに誘導されて操作が面倒だった。 モバイルサイトのアドレスに注目すると、「m」「mobile」「i 」など、のサブドメインが最初に付いている場合があります。これは、PC版の『本家』Webサイトとは別のバージョンを表示していることを意味しています。スマホやタブレットなど、デバイスに応じて最適化されたサイトを表示しています。 利用者のために最適な環境を提供するという意味では、専用サイトは適した対策です。しかし、SEOの視点で見ると専用サイトを作って、URLを細分化してしまうのは良くない傾向です。モバイルユーザーであれば、モバイルで見たサイトをそのまま共有するでしょうし、デスクトップユーザーにしても同様です。10のリンクが付いたかのように見えても URL を見ると 2 つ 3 つに分散しています。 URL をひとつにして、サーバー側で変換するという方法もありますが、サイト全体にかかる負荷を無視するいことは出来ません。デザインの決断を