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すぐに使えるノウハウではなく、「なぜそうなっているのか」を考える記事を書いています。デザインの仕事で感じるモヤモヤに、構造から向き合いたい人のための場所です。
様々な意味をもつWebサイトのスピード
「UXの測定要素 [http://www.yasuhisa.com/could/article/ux-metrics/] 」で最初にスピードを挙げたのは、Webの体験において近年重要なポジションになってきているからです。ブロードバンドだからこそスピードを要求されますし、モバイルだと欲求はさらに高まるでしょう。プログラムがより早く動作するように記述の工夫や構成の検討したり、CSS や HTML といったマークアップからでもパフォーマンスを上げることが出来ます。こうした技術的なアプローチだけではなく、情報の整理の仕方や心理的な部分からスピードを表現することが可能です。 例えば、トップページのように様々な導線も含まれた情報量の多いページがあるとします。技術的な工夫を施し、表示速度が早いページにしたとしても、情報が入り組んでいて利用者が見つけ難い構成であれば「時間がかかる=遅い」と感じるでしょう。「2つ以上の製品を比較したい」「製品の特徴を把握したい」という利用者に明確な目的がある場合はどうでしょうか。一見、きれいに情報が整理されているページだったとしても目的を達成するために複数のページを横
UXの測定項目を考えてみた
日本でも UX デザイナーと名乗る方が増えてきましたが、去年あたりから Web では一種のバズワード的な存在になっている UX (User Experience)。『バズワード』と書きましたが、重要と感じている方が多くいるからこそ注目されているわけですし、流行から次のステージに進んでいるのも事実です。デザイナーと呼ばれている方はもちろん、Web サイトを構築する様々な職種の方が UX に反応しているのをみると、ひとつの共通言語 (認識) として重要なポジションになる可能性を秘めています。 ユーザーテスト、ペルソナ設定、アジャイル開発など、水準の高い UX を実現するための様々なアプローチが存在しますし、今でも模索が続けられています。作り出すほうだけでなく、作った後、つまりサイトの測定方法はどうでしょうか。UX を意識して作ったまでは良いですが、それをどう評価すれば良いのでしょうか。ページビューが上がる、売上が上がるという部分は重要ですが、それだけ体験を測定することが出来るのでしょうか。 UX が重要と分かっていても、言葉に「体験」と付いているが故に、見え難いあやふやな領域のように見え
D208にて残るWebサイトの特徴ついて話しました
MdN web creator が主催する Designer meets Designers [http://www.mdn.co.jp/webcre/d2/] で講演をしてきました。およそ1年半前に「さよなら Web 標準 [http://www.yasuhisa.com/could/diary/d2-03-thank-you/]」という講演をして以来の2度目になります。今回は「 好まれるWEBの7つの特徴に学ぶ、サイトづくりのキーワード」という少々長々しいタイトルで、今デザイナーが知っておきたいスキルについて話しました。 内容は今ホットな技術やテクニックについての紹介というよりかは、これからデザイナーとして又は Web に関わる仕事をしていく上で重要なことは何かという少し広い視野の内容。今話題の情報を紹介するだけでも良いのかもしれませんが、流行ネタだけでは身に付く能力に繋がらない場合もありますし、本質的なことを見失うこともあります。流れが速い時代だからこそ、ついて行くだけだと疲れ果ててしまうこともありますし、先が不安になるのではないでしょうか。今セッションでいう「知っておきたい
iPadは第五のスクリーンになれるか
発表前に eBook や電子出版の噂が飛び交いましたし、実際 iBooks という専用アプリケーションがあることから、iPad [http://www.apple.com/jp/ipad/] と出版業界の今後をテーマに書かれている記事が多いです。書籍フォーマットは XML/HTML ベース [http://www.idpf.org/specs.htm]みたいですし、iPad 以外のデバイスでも同じ本が読めそうな期待が出来きますが、iPad はもう少し大きなビジョンをもったデバイスです。iPad は今までになかったスクリーンの提案をしようとしています。 第五のスクリーンが現れるか 「メディアの消費の仕方の変化 [http://www.yasuhisa.com/could/article/evolution-of-media-cunsumption/] 」という記事で、メディアの消費の仕方が大人数から次第に個人の体験へと変化しているということを書きました。映画という巨大スクリーンからテレビ、パソコン、そして携帯電話へと、私たちが見るスクリーンのサイズも小さくなっていきました。スクリーンと
Bandcampが提案する今時の音楽販売
photo taken by auggie tolosa [http://www.flickr.com/photos/auggie_tolosa/3253632500/]もう1年半くらい前からありますが、Bandcamp [http://www.bandcamp.com/] は音楽系のサイトではトップレベルのサイトです。デジタルミュージックを販売するサイトはたくさんありますが、ここは幾つか工夫がなされています。 * 音楽配信に最適化されたカスタムページ * 非圧縮ファイルをアップロードすれば、複数フォーマットに自動変換される * ミュージシャンは無料から有料まで自由に設定できる * 音楽に反応して動くビジュアライザ付き * リスナーが値段を決める形式にも対応 * 低音質は無料で高音質は有料という分類が可能 * 豊富な共有オプション * どの音楽を最後まで聴いて、どれをスキップしたのか分かるアクセス解析 * 自分の音楽が何処で話題になっているか分かるリファラ表 ソーシャルメディアを利用するユーザーを意識したデジタルミュージック販売のひとつの形を Bandcamp は
HTML5に関するW3Cのスライドをリデザイン
先日、Twitter経由で「Web標準化 (W3C) とHTML5の状況 (PDF形式) [http://www.soumu.go.jp/main_content/000048595.pdf] 」というスライドが総務省のWebサイトで公開されているのを知りました。早い時期から国に働きかけているのだなと関心しましたし、どのような内容を紹介しているのだろうと興味があったので早速ダウンロードしてみました。HTML5 の概要をコンパクトにまとめている点は良かったのですが、プレゼンのスライドとしての質はあまり高いものではない内容でした(一番最後のページに「ありがとうございました」と書いてあるのでスライドの可能性大)。 W3Cに携わる教授という視点だと考えられなくはない内容なのですが、国の方(もしくは IT プロフェッショナルではない方)に向ける内容ではない気がしました。せっかくHTML5を多くの方に知ってもらうという素晴らしい機会があってもこれではどうかなと私は思いました。以下が私が気付いた課題点です。 * 配布資料とスライドの兼用になっている。結果的にスライドの情報量が多くフォーカスがし
コンテンツの質を上げるための第一歩
昔から量より質だった 「Top 25 Blogs About Blogging [http://www.dailyblogtips.com/top-25-blogs-about-blogging/] 」では、ブログに関するアドバイスなどを記載しているブログのトップ25がリストされています。Google や Alexa のスコアなどを基にランキングされているこのリスト。複数のライターを抱える大規模サイトもあり、それらは毎日情報を更新していますが、大半は毎日更新していないのが分かります。平均で 2,3日に一回更新しています。同サイトは「Top 25 SEO Blog [http://www.dailyblogtips.com/top-25-seo-blogs/]」や「Top 25 Web Design Blogs [http://www.dailyblogtips.com/top-25-web-design-blogs/]」という別分野のトップ 25 を同じ採点方法でランキングを出していますが、こちらも傾向が似ていて毎日更新しているサイトがトップに来ているわけではなさそうです。 > 数よ
関係作りとしての IA の役割
IA (Information Architecture) において「関係」は重要なキーワードです。ページを構成する情報と情報との関係、サイト内のページとページとの関係。コーポレイトサイトであれば、メインサイトとサテライトサイトというサイトとサイトの関係も考慮します。これに加え、利用者という別の軸の関係も考慮して情報を組み立てて行きます。こうしたことから、IA の専門家達は、建築、情報科学、インダストリアルデザイン、認知学など様々な分野の知識に長けている方が少なくありません。彼等はその広い知識を活用することで様々な情報と コンテキスト [http://www.yasuhisa.com/could/diary/css-nite-lp7/] を繋ぎ合わせている(関係を作り上げている)といえるでしょう。 近年、情報とコンテキストが多様化し初めています。 情報の種類はテキストから動画まで様々ですし、サイズや扱われ方もたくさん出てきました。また、利用者が情報にアクセスする背景を考えてみると、自社の Web サイトという小さな存在だけでは語り尽くせない状態です。Web がパソコンからの情報だけの
デザイナーが相手にアイデアを伝えるときの心構え
日本国内外問わず、優れたデザインのサイトが増えてきているのを見ると、デザイナーと開発者が分断されているイメージは昔のものと感じることがあります。全体的に見ればそうなのかもしれませんが、悩んでいる方も少なくないも現実。技術的な要素が非常に強いと同時に、感性だけでは成り立たたない Web デザインにおいて、自分とは違う分野の方とのコミュニケーションは永遠の課題といえるでしょう。良いデザインを作り出すためには、どのようなことに気をつければ良いでしょうか。 以前執筆した「建設的な会話をするために気をつけておきたいこと [http://www.yasuhisa.com/could/article/constructive-feedback/] 」も似たようなトピックを扱っているので興味がある方はどうぞ。 開発者になる もちろん本職として仕事にしろという意味ではありません。Perl でも PHP でも Ruby でも何でも良いので、簡単なプログラムを作ることで彼等がどのような考えでモノを作り上げているのか分かります。開発者の声を聞いたり、書籍を読むのも手段ではありますが、体験することが最も効果