最近イランと政治という話題が Twitter を中心に話題になっています。従来、ジャーナリズムといえば取材した情報に編集を加えて媒体に適した形で配信するという、いわばパッケージングされた情報でした。最近では、まずいちはやく情報を配信して、配信しながらニュースの全体像を徐々に形作るプロセス型のジャーナリズムが登場しました。Twitterだけでなく、Guardian のライブブログはその一例です。ジャーナリストがプロセス中心の情報配信になっただけでなく、従来読者と呼ばれていた方もプロセス型になっており、ニュースサイトにそういった機能を組み込んでいるところもあります。CNNが運営している iReport は、市民ジャーナリスト向けの動画サイト。利用者が動画を共有する別サイトとしてではなく、CNNのコンテンツとして記事ページに掲載されており、TV番組まであります。 断片的な情報が有益な情報になる瞬間 情報の断片をいちはやく配信するという点でいえば、ジャーナリストも一般ユーザーもやっていることは変わりありません。しかし、ここで重要になってくるのが「誰」がどの情報の断片を配信してるかになります。情報の断片は増える一方ですし、情報量が少ないのでどれが本当の情報なのかどうか見極めるのも難しいです。誰が情報を配信しているのか分かるだけでも、その情報に信憑性が出てきます。 私がある報道の実況を書くより、あなたが知っているジャーナリストが実況を書いてくれた方が信頼出来ます。逆にあなたが私のことを知っているかどうかで私のほうが信頼性の高い実況が書ける可能性もありますし、特定の分野であれば書けるという信頼を証明しているので、そこで信頼性を勝ち取ることが出来るかもしれません。同じ文字数のテキストなのに、それが活きた情報に変わるのは、何が書かれているというより、誰が書いているかによって決まるのではないでしょうか。 NY Times