Yasuhisa Hasegawa

Yasuhisa Hasegawa

Web やアプリのデザインを専門しているデザイナー。現在は組織でより良いデザインができるようプロセスや仕組の改善に力を入れています。ブログやポッドキャストなどのコンテンツ配信や講師業もしています。

プロセス

未来をプロトタイプしよう

12月15日に年末恒例のイベント CSS Nite Shift [http://lp25.cssnite.jp/] が開催されました。今年はカバーする分野もグッと広がり、合計 9 セッションという大イベントになりました。また、参加者のおよそ半数が都外からの方で、 Web サイト制作に関わる専門家たちが全国から集まった日になりました。 今年の基調講演は 未来をプロトタイプしよう というタイトルで話をしました。今年は何度か プロトタイプをテーマにした話 [http://www.yasuhisa.com/could/article/webdesign-and-prototyping/] をさせてもらいましたが、昨年から感じていた課題へのひとつの回答だと思っています。 繋げるためのプロトタイプ 昨年の CSS Nite Shift [http://www.yasuhisa.com/could/article/shift5-the-end-of-websites/] で、従来の Web サイト制作のあり方は終わり始めているという話をしました。当時は、Web サイトを制作することだけを

コンテンツ

小さくなる配信パッケージと思考・設計の変化

先週、iPad 専用の雑誌として注目を浴びていた The Daily [http://learn.thedaily.com/] が、12月15日で廃刊 [http://www.theverge.com/2012/12/3/3721544/the-daily-ipad-news-mag-shutdown-december-15th] になりました。創刊後、Web にプレビュー記事を公開したり、多デバイス化を進めていましたが、うまくいかなかったようです。 2 年前に iPad が登場して以来、紙の雑誌と同じような見た目にインタラクティブ性を加えた「タブレット雑誌」は幾つかでてきました。しかし、多くのタブレット雑誌の売れ行きは 印刷版の10%も満たない [http://www.themediabriefing.com/article/2012-05-31/Data-shows-magazine-publishers-are-failing-to-join-tablet-revolution] と言われており、複数バージョン作らなければならないコストに合うかどうか難しいところ。まだ伸び

ユーザビリティ

模索が加速するユーザーテストのコツと今後の可能性

テストするとは模索すること ユーザーテストをすることのメリットは、Web やアプリの開発に携わる方であれば周知のことだと思います。例えば、スポーツ系 SNS Sidelines [http://sidelinesapp.com/] は、6 つの異なる A/B テストを実施 [http://quicksprints.com/post/32792397474/how-we-increased-landing-page-conversion-from-5-to-55] したことで、コンバージョンを 5% から 55% まで上げることに成功しました。 最近見つけたユーザーテストの面白い例といえば、先月の大統領選挙でのオバマ大統領のメール戦略 [http://www.businessweek.com/articles/2012-11-29/the-science-behind-those-obama-campaign-e-mails] 。キャンペーンEメールの件名を「有権者の皆様にお会いしたいです」のようなよくある件名から、「支出が多過ぎるかも」みたいなちょっと変わったものまで様々なパターンを

プロセス

ツールなんてどれでも良いですよ

以前から ピクセルパーフェクトなカンプを作ることに意味はない [http://www.yasuhisa.com/could/article/cssnite-takamatsu/]と話してきました。Photoshop や Fireworks のような絵描きツールは、様々は誤解を引き起します [http://www.yasuhisa.com/could/article/visual-tools-and-webdesign/] し、ピクセルパーフェクトな世界を作り上げることは、可変で自由自在に変化する [http://www.yasuhisa.com/could/article/wd101-no-edge/] Web の世界では不可能に近いです。開発の初期段階でカンプと呼ばれる架空の完成図を作り込むことのリスクは実は大きかったりします。 しかし、それが「Photoshop / Fireworksを使うな」という意味ではありません。 絵描きツールは、ビジュアル面での試行錯誤するときに [http://www.yasuhisa.com/could/article/creative-lag

コンテンツ

コンテンツから始める人間中心設計

11月23日、岡山市で amplifizr, Vol. 3 [http://amplifizr.jp/seminar-event/vol3-basis-of-content-design-on-the-multi-device.html] が開催されました。ポッドキャスト [https://itunes.apple.com/jp/podcast/automagic-podcast/id74183614]の第 51 回、54 回に出演された 大月さん [http://twitter.com/ohtsuki2843]が主催するこのイベント。 1 時間弱のセミナーが多い中、amplifizr は数時間つかってじっくり学べる場になっています。 今回は、「マルチデバイス化を見据えたコンテンツ設計 基礎講座 」と名付けて、スマートフォンやタブレットという今流行のデバイスをはじめ、今後登場するであろう未知のデバイスを利用する人々に対して、どのようにコンテンツを配信したら良いのかという話をワーク(練習問題)も交えて行いました。今までも何度かコンテンツを話題にした講座を行っていますが、今回は長時

Byword
ソフトウェア

Byword

最近新たに私のワークフローに加わったアプリといえば、Byword [http://bywordapp.com] です。 Byword のような、UI を極力省いたシンプルなテキストエディタは珍しくありませんが、マルチデバイス対応で Markdown [http://daringfireball.net/projects/markdown/] が利用できるエディタはそう多くはありません。 テキストのように書きながらも、HTML に書き出すことができる Markdown。ショートカットひとつで HTML のプレビューを表示してくれるだけでなく、マークアップを生成・コピーもできます。ブログの下書きは Markdown で書いて、あとでシステムにコピペするといった流れにしています。Byword で作ったファイルは、iCloud [http://www.apple.com/jp/icloud/] に置いてあるので、そのとき使えるデバイスをつかって文章を書いています。 元々メモは Evernote [http://evernote.com/intl/jp/] を利用していましたが、

デザイン

メタデザイナーを育成するデザイン教育

今月末から デジタルハリウッド大学院 [http://gs.dhw.ac.jp/curriculum/subject/list-all/index.html#future_interface] でプロトタイピングをテーマにしたコースを受け持つことになりました。1時間くらいの短い講義で話をしたり、ワークショップの経験はありますが、数週間にわたって生徒と交流しながら進めていく授業をするのは始めてになります。少々不安ではありますが、今までの経験を活かして教育の分野に貢献できればと思います。 今、デザインの教育に関わることは非常に意味のあることだと考えています。 先月開催された UX Kanazawa [http://www.yasuhisa.com/could/article/uxkanazawa-prototyping/] で、成安造形大学でデザインを教えていらっしゃる大草真弓 [http://grasslands.biz/] さんが参加されていました。大草さんとの懇親会での会話やメール交換は、私の中で大変刺激になりました。デザインといっても製造・制作の要素が強かった従来の捉え方から

アクセシビリティ

コンテンツのアクセシビリティが未来を保証する

「その情報にアクセスできるかどうか」 これが私にとっての Web アクセシビリティです。一般的に Webアクセシビリティ [http://ja.wikipedia.org/wiki/アクセシビリティ] といえば、主に高齢者や障がい者への配慮という見方が強いですが、数年前からは私は上記のように捉えて仕事をするようにしています。少し極端な考え方かもしれませんが、「その情報にアクセスできるかどうか」ということを意識して設計するときに、高齢者や障がい者といったごく一部のグループを考えることはありません。 全ユーザーが特殊な存在 近年の Web 利用者の動向をみると、高齢者や障がい者を意識しなかったとしても、情報にアクセスできるかどうかを真剣に考えなければ、見られない・読まれないコンテンツになることが分かります。 * デスクトップだけでなく、タブレット、スマートフォンなど様々なスクリーンサイズをもったデバイスで Web にアクセスしている。また、デバイスにより初期設定やカスタマイズ方法も様々である。 * インプットする方法も多様化しはじめている。マウスやキーボードといった従来

UX

ポジティブ心理学から学べるデザイン思考

[https://www.amazon.co.jp/dp/4757210442/ref=as_li_ss_til?tag=could-22&camp=1027&creative=7407&linkCode=as4&creativeASIN=4757210442&adid=0JVXP9BVDZTF9TJHAGNN&] デザインはよく「問題を解決するための設計」と解釈されることがあります。HCD の観点からみると、その意味合いは強いでしょうし、人が扱うアプリケーションに携わる仕事をしている方であれば、常に問題解決のためのデザインを意識されていると思います。タスクを完了するためにはどうすればシンプルで効率が良いのか、ゴールに辿り着きやすくするための使いやすさを設計するのがデザインですが、それだけではありません。 目の前にある問題を解決するだけではなく、いかにポジティブな感情を引き出すのかもデザインの大きな課題です。ポジティブな感情を引き出すためのデザインをするという意味合いから UX という言葉が使われることがあります。「気持ちのよい」「爽快な」といったポジティブな言葉をつかってデザ