Yasuhisa Hasegawa

Yasuhisa Hasegawa

Web やアプリのデザインを専門しているデザイナー。現在は組織でより良いデザインができるようプロセスや仕組の改善に力を入れています。ブログやポッドキャストなどのコンテンツ配信や講師業もしています。

apple

iPadは第五のスクリーンになれるか

発表前に eBook や電子出版の噂が飛び交いましたし、実際 iBooks という専用アプリケーションがあることから、iPad [http://www.apple.com/jp/ipad/] と出版業界の今後をテーマに書かれている記事が多いです。書籍フォーマットは XML/HTML ベース [http://www.idpf.org/specs.htm]みたいですし、iPad 以外のデバイスでも同じ本が読めそうな期待が出来きますが、iPad はもう少し大きなビジョンをもったデバイスです。iPad は今までになかったスクリーンの提案をしようとしています。 第五のスクリーンが現れるか 「メディアの消費の仕方の変化 [http://www.yasuhisa.com/could/article/evolution-of-media-cunsumption/] 」という記事で、メディアの消費の仕方が大人数から次第に個人の体験へと変化しているということを書きました。映画という巨大スクリーンからテレビ、パソコン、そして携帯電話へと、私たちが見るスクリーンのサイズも小さくなっていきました。スクリーンと

ビジネス

Bandcampが提案する今時の音楽販売

photo taken by auggie tolosa [http://www.flickr.com/photos/auggie_tolosa/3253632500/]もう1年半くらい前からありますが、Bandcamp [http://www.bandcamp.com/] は音楽系のサイトではトップレベルのサイトです。デジタルミュージックを販売するサイトはたくさんありますが、ここは幾つか工夫がなされています。 * 音楽配信に最適化されたカスタムページ * 非圧縮ファイルをアップロードすれば、複数フォーマットに自動変換される * ミュージシャンは無料から有料まで自由に設定できる * 音楽に反応して動くビジュアライザ付き * リスナーが値段を決める形式にも対応 * 低音質は無料で高音質は有料という分類が可能 * 豊富な共有オプション * どの音楽を最後まで聴いて、どれをスキップしたのか分かるアクセス解析 * 自分の音楽が何処で話題になっているか分かるリファラ表 ソーシャルメディアを利用するユーザーを意識したデジタルミュージック販売のひとつの形を Bandcamp は

資料

HTML5に関するW3Cのスライドをリデザイン

先日、Twitter経由で「Web標準化 (W3C) とHTML5の状況 (PDF形式) [http://www.soumu.go.jp/main_content/000048595.pdf] 」というスライドが総務省のWebサイトで公開されているのを知りました。早い時期から国に働きかけているのだなと関心しましたし、どのような内容を紹介しているのだろうと興味があったので早速ダウンロードしてみました。HTML5 の概要をコンパクトにまとめている点は良かったのですが、プレゼンのスライドとしての質はあまり高いものではない内容でした(一番最後のページに「ありがとうございました」と書いてあるのでスライドの可能性大)。 W3Cに携わる教授という視点だと考えられなくはない内容なのですが、国の方(もしくは IT プロフェッショナルではない方)に向ける内容ではない気がしました。せっかくHTML5を多くの方に知ってもらうという素晴らしい機会があってもこれではどうかなと私は思いました。以下が私が気付いた課題点です。 * 配布資料とスライドの兼用になっている。結果的にスライドの情報量が多くフォーカスがし

コンテンツ

コンテンツの質を上げるための第一歩

昔から量より質だった 「Top 25 Blogs About Blogging [http://www.dailyblogtips.com/top-25-blogs-about-blogging/] 」では、ブログに関するアドバイスなどを記載しているブログのトップ25がリストされています。Google や Alexa のスコアなどを基にランキングされているこのリスト。複数のライターを抱える大規模サイトもあり、それらは毎日情報を更新していますが、大半は毎日更新していないのが分かります。平均で 2,3日に一回更新しています。同サイトは「Top 25 SEO Blog [http://www.dailyblogtips.com/top-25-seo-blogs/]」や「Top 25 Web Design Blogs [http://www.dailyblogtips.com/top-25-web-design-blogs/]」という別分野のトップ 25 を同じ採点方法でランキングを出していますが、こちらも傾向が似ていて毎日更新しているサイトがトップに来ているわけではなさそうです。 > 数よ

IA

関係作りとしての IA の役割

IA (Information Architecture) において「関係」は重要なキーワードです。ページを構成する情報と情報との関係、サイト内のページとページとの関係。コーポレイトサイトであれば、メインサイトとサテライトサイトというサイトとサイトの関係も考慮します。これに加え、利用者という別の軸の関係も考慮して情報を組み立てて行きます。こうしたことから、IA の専門家達は、建築、情報科学、インダストリアルデザイン、認知学など様々な分野の知識に長けている方が少なくありません。彼等はその広い知識を活用することで様々な情報と コンテキスト [http://www.yasuhisa.com/could/diary/css-nite-lp7/] を繋ぎ合わせている(関係を作り上げている)といえるでしょう。 近年、情報とコンテキストが多様化し初めています。 情報の種類はテキストから動画まで様々ですし、サイズや扱われ方もたくさん出てきました。また、利用者が情報にアクセスする背景を考えてみると、自社の Web サイトという小さな存在だけでは語り尽くせない状態です。Web がパソコンからの情報だけの

ビジネス

デザイナーが相手にアイデアを伝えるときの心構え

日本国内外問わず、優れたデザインのサイトが増えてきているのを見ると、デザイナーと開発者が分断されているイメージは昔のものと感じることがあります。全体的に見ればそうなのかもしれませんが、悩んでいる方も少なくないも現実。技術的な要素が非常に強いと同時に、感性だけでは成り立たたない Web デザインにおいて、自分とは違う分野の方とのコミュニケーションは永遠の課題といえるでしょう。良いデザインを作り出すためには、どのようなことに気をつければ良いでしょうか。 以前執筆した「建設的な会話をするために気をつけておきたいこと [http://www.yasuhisa.com/could/article/constructive-feedback/] 」も似たようなトピックを扱っているので興味がある方はどうぞ。 開発者になる もちろん本職として仕事にしろという意味ではありません。Perl でも PHP でも Ruby でも何でも良いので、簡単なプログラムを作ることで彼等がどのような考えでモノを作り上げているのか分かります。開発者の声を聞いたり、書籍を読むのも手段ではありますが、体験することが最も効果

Twitter

ブログの価値を再確認する時期

今、ソーシャルメディアに参入しようとか、Twitter はスゴいと言った話があります。それもあってブログはもう終わった、次はソーシャルメディアと飛躍した発想も見かけるようになりました。Twitterでも紹介しましたが、現在 Twitter 内だけでもソーシャルメディアエキスパートと名乗る人が16,000人 [http://twitter.com/yhassy/status/7359352975]いるくらいですから、一種のバブルですね。SNS が流行った時期も似たようなフレーズがありましたが、また同じパターンを繰り返しているといったところでしょうか。そんな今だからこそブログを再検討する価値があると思います。 そもそも理解しなければならないことが、ブログは日本で流行りだした 2004 年あたりから、既に過大評価された流行モノだったということです。確かにブログには大きな可能性を秘めていますし、使い方によっては大きな変化になります。しかし、ツールは所詮ツールであってそれ自体が何かしてくれるわけではありません。つまり「ブログが儲かる」というのは簡略し過ぎた表現であり、儲かった理由は「このブログ

CSS

Blueprint CSS と仲良くなるツールあれこれ

ごくたまにですが、自分の本編講演が始まる前に簡単なツールの紹介をすることがあります。小難しいことを話す前にキャッチーな話題に触れて講演に少しでも注目してもらおうと考え、時間がうまく調整出来たときにしています。昨年9月に開催された CSS Nite LP7 [http://www.yasuhisa.com/could/diary/css-nite-lp7/] では、Blueprint [http://www.blueprintcss.org/] という CSS フレームワークを紹介しました。 Blueprintは、様々なレイアウトパターンを class 属性を変更するだけで作ることが出来ます。カラムの数、コンテンツエリアの横幅、ボックスの移動、そしてフォームの作成など手軽に操作が可能です。柔軟性に長けているだけあってコードの量やファイルの分け方が独特なので、納品物として出せない場合がありますが、HTMLでプロトタイプを作りたいという方には良いツールです。 CSS フレームワークと呼ばれるツールセットは他にも幾つかありますが、Blueprintは関連ツールが豊富にあるのが利用するひ

ビジネス

クリエイティブを伝えるためのヒント

Illustration is from H is for Home [http://www.flickr.com/photos/h_is_for_home/2310455009/]仕事を伝えるためのクリエイティブ ここ数年、デザインやクリエイティビティへ注目が集まっています。ものづくりの世界だけでなく、ビジネス戦略や組織論にまでデザイン思考やクリエイティブであることの重要性が強調されています。また、顧客のクリエイティブを利用したマーケティングキャンペーンやサービスも少なくありません。もちろん、中には誤解しているものもあれば非生産的なものもありますが、少なくとも言えることはビジネスの世界でもデザインやクリエイティブの価値は高いということです。 こうした中、私たちは何が出来るでしょうか。作品を単に見せるだけでは、クリエイティブを伝えるには物足りない場合がでてきます。今後、自分たちのクリエイティブを伝える上で、考えておきたい4つの項目があります。 * 作り上げるための道筋 (クリエイティブプロセス) を説明することが出来るか * クライアントが言う「クリエイティブ」の意図を読み解け