Datamoshingによるミックス映像
Kanye Westは、毎回おもしろいミュージックビデオをリリースしていますが、「Welcome To Heartbreak」のビデオはテクノロジーの側面からみて非常におもしろい作品です。様々なシーンがひとつになった独特な映像は「Datamoshing」と呼ばれる技法。色や動きの情報の扱い方はコーデックによって異なり、データを編集することで、ミュージックビデオのようなエフェクトが作れるそうです。例えば Hex Editorのようなソフトを使って生データを開き、指定のコードを『壊す』ことでエフェクトが作れます。
Datamoshingは、David O’ReillyとTakashi Murataによって開拓された表現方法。Takashi Miura の作品は こちらのページで見ることが出来ます。
ミュージックビデオとして Datamoshing を採用したのは Kanye West より Chairlift の「Evident Utensil」のほうが先かもしれません。
一見、データエラーのように見えますが、独特の世界を作り出している datamoshing。一度作り出された世界を一度壊して再構築するというコンセプトは Web にも繋がる部分がありますね。実際、P2Pネットワークとアーカイブデータを利用して Datamoshing を行っている Download Finished! というサイトまであります。2月24日現在は検索機能が利用出来なくなっていますが、誰でもネットに落ちている動画を利用して Datamoshing が出来るみたいですね。ひとつの表現方法として他にも見かけるようになるかもしれません。