昨年、 Everyscreen というキーワードを提唱しました。スマートフォン、タブレットという特定のデバイスだけでなく、生活の様々なシーンに登場する「スクリーン」に対してどうデザインすれば良いのかを解説しました。今年はこの傾向がさらに強くなると考えられます。昨年は O2O のようなオフライン、オンラインの連携が注目されましたが、導線をつくることに重きを置くところがありました。しかし、人々の生活はオフライン、オンラインと明確に分離できる状態ではなくなったことで、単なる導線では十分ではないと考えられます。 同時に存在し体験する 2年前に講演した「多次元化するWebと今後のWebデザイン」。オフライン・オンラインを行き来するのではなく、常に同時に存在するという世界観を描いた内容。 上図は、あるお店に入る前から出るまでのシナリオです。 オフラインの店舗に入るキッカケをつくったのがオンラインですし、店舗にいる間もオンライン・オフラインを行き来しています。『お店の中』というオフラインの世界にいるものの、オンラインの情報に常にアクセスできる状態にあります。これはパソコンがメインに数年前では想像しにくい光景です。ひとつの仮説に過ぎませんが、スマートフォンのようなデバイスが登場したことで、オンラインとオフラインの領域があやふやになり、常に行き来して生活することが当たり前になりました。 オンライン・オフラインという垣根を失ったということは新しい課題を生み出しています。ひとつは今まで以上にすべての配信チャンネルの連携が必要になる点。そして、人がどのように動くのかが予測しにくい中で、いかに効果測定を行うのかという点です。良い