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すぐに使えるノウハウではなく、「なぜそうなっているのか」を考える記事を書いています。デザインの仕事で感じるモヤモヤに、構造から向き合いたい人のための場所です。

デザインはビジネスも世界も変えなくて良いと思う
ビジネス

デザインはビジネスも世界も変えなくて良いと思う

今は過剰な夢を売り込むより、模索でも良いから実践して前へ進める時期ではないかと思う今日この頃です。

Nov 17, 2016
アート

文脈の共有から始まるデザインの会話

知ることで変わるアートの見方 ジャクソン・ポロックが描く抽象表現主義の絵画を見て、「分からない」「何かゴチャゴチャしている」という感想を述べる方はいると思います。彼の作品だけでなくとも、美術・芸術作品にはパッと見ただけでは理解が難しいものは数多くあります。「素晴らしい」と絶賛される芸術作品でも、昔から普遍的にそうであったとは限りません。例えば世界で最も有名な絵画といっても過言ではないモナ・リザも、1911年にあった盗難事件で一気に有名になったと言われています( 参考記事 [http://www.ibtimes.com/why-mona-lisa-so-famous-310480])。 アートは自分の好みで「素晴らしい」「美しい」というリクアションを語ることができますが、それだけではありません。芸術家が歩んできた人生や歴史背景を知ることで、作品への理解が増すだけでなく、作品の見方が大きく変わる場合があります。 ジャクソン・ポロックは、幼少の頃厳しい生活をしていたのが彼の生き方にも影響していますし、メキシコ壁画運動が大型でダイナミックな彼の作風の土台を作り出したと言われています

Nov 15, 2016
ガイドライン

NASAのマニュアルからデザインシステムを学ぶ

Web サイトやアプリのデザインにおいて、再利用可能な部品(UI)をカタログしたスタイルガイド [http://www.yasuhisa.com/could/article/frontend-styleguide/] が必要とされています。公開されてから次のリニューアルまでデザインが変わらないという状況はまれですし、即座に対応しなければならない場合もあります。制作時は想定されていなかった要素も出てくるでしょうし、対応できる技術が変われば、コードから見直しも考えられます。変わり続けるのはコンテンツだけででなく、デザインにも同様のことが言えるわけです。 Web サイトやアプリといったデジタルプロダクトだけでなく、紙媒体やソーシャルメディアなどあらゆる場でデザインの一貫性が求められています。そうした場合、フロントエンド寄りのスタイルガイドだけでは不十分で、ロゴ規約や書体の扱い方などデザインに関わる様々な素材・ツールを揃えた何かが必要です。 デザインSDK [http://www.yasuhisa.com/could/article/design-sdk/] のようなもの。特定のデザイナ

Nov 7, 2016
プロセス

プロセスなんて下手でも我流でも気にしない

デザインプロセスの儀式化 随分昔の話になりますが、茶道(表千家)をしばらく学んでいた頃があります。日本伝統をひとつでも知っておきたかったというのもありますし、茶道にある特有の礼儀に興味があったのが理由です。茶道は、使う道具はもちろん、たてかた、飲み方にも決まったルール・プロセスがあります。できあがった茶の味だけでなく、茶がたてられる過程も楽しむのが茶道の魅力であり奥深さです。 完成品だけでなく、過程を重んじるのは茶道だけの話ではありません。日本に昔からある芸道だけでなく、「寿司を食べる」といった食の世界にもあります。美味しく寿司をいただくには、決まった順序がありますし、正しいとされる礼儀もあります。プロセスというより、一種の『儀式』と呼ぶことができるでしょう。 過程(プロセス)を重んじ、儀式のように進めるという行為は日本文化だけでなく、他国でもあります。プロセスには言葉として表現するのが難しい魅力があるものの、無心で信じるのは良くありません。今日のデザインにおいて、どの環境、どのプロジェクトでも適応できる完全無欠のプロセスは存在しません。しかし、それでも私たちは確実性や安心を求

Nov 4, 2016
デザイン

的確なデザインアドバイスをするための確認事項

段階的に考えるデザインのアドバイス 時々「デザインのアドバイスもらえますか?」という依頼を受けることがあるわけですが、応えるのに困ることがあります。尋ねている側は「もっと良い見た目、さらに使いやすくするにはどうしたら良いか?」というニュアンスを含めて質問しているわけですが、初めて見る成果物に対して評価するのは極めて困難です。 成果物は突然生まれるものではありません。価値共有を行ったり、あえて省いた機能や、意図的に作られた表現もあります。こうした過程を経て Web サイトやアプリという成果物があるわけですから、それらを理解する前に評価するとなると、どうしても「好き」「嫌い」といったリアクションに近いものになりがちです。「 これはどうですか? [http://www.yasuhisa.com/could/article/starting-design-critique/] 」と尋ねても、的外れなフィードバックが来る場合があるのはそのためです。 ムードボード [http://www.yasuhisa.com/could/article/webdesign-control/] を作ると

Oct 20, 2016
デザイン

Palmが教えてくれたプロトタイプの真髄

Palm Pilot は木片から始まった 90年代から00年代にかけて手の平で使える PDA(Personal Digital Assistant)と呼ばれる種類のコンピューターが市場で出回っていました。ノートパソコンよりスペックが劣るものの、予定を管理したり、マルチメディアコンテンツを楽しむことができる『小さなパソコン』。後にスマートフォンやタブレットに吸収されて姿を消してしまいましたが、PDA はスマートフォンの前衛とも呼べる存在でした。 そんな PDA の代表格が Palm [https://ja.wikipedia.org/wiki/Palm] 。ハンドヘルドコンピューティングという概念を打ち立てたジェフ・ホーキンス氏によって考案されました。90年代初頭といえば、パソコンは机の上に置いてある大きな機械でしたし、ノートパソコンも今より数倍分厚くて重たいものでした。そうしたなか、パソコンよりスペックが劣り、2 台以上パソコンを持つことがまれだった時代に PDA のようなデバイスのニーズは未知数でした。そもそもコンピューターを手軽に持ち運ぶことが便利だと感じる人はごくわずかだっ

Oct 13, 2016
ガイドライン

コンテンツ運用に役立つツールあれこれ

意外と忘れがちな運用向けツール Web サイトは作ってからが本番と言われて久しいですが、運用は簡単なことではありません。 CMS を実装することでコンテンツ入力の敷居は下がりますが、誰かがコンテンツを作らない限り何も始まりません。また、コンテンツ設計・制作・配信・分析の各ステージで必要になるツールが異なることがあります。例えば設計時であれば、ペルソナや運用ガイドラインが必要ですが、配信時であればエディトリアルカレンダーやソーシャルメディアガイドラインが求められます。 デザインもイラストも文章もひとりで作って出せる場合があります。しかし、こうした個に頼る運用では成長が難しくなります。コンテンツが作れたとしても、何か基準がなければ「我が社として適切なコンテンツを出している」と言い切れないですし、配信を躊躇することもあるでしょう。チームで役割分担した場合でも課題はあります。デザインチームがグラフィックを作るまで何もできないという状態はなるべく避けたい一方、不本意な見た目のまま公開されるのも困ります。 日々の運用に役立つツールを揃えるのは、短期的には効果が見難いですが、コンテンツ制

Oct 12, 2016
UX

製品の外にある体験を視覚化しよう

これは iPhone 7 [http://www.apple.com/jp/iphone-7/] のコマーシャルの一コマ。少年が夜中に写真を撮りに行ったときのシーンです。夜でも撮影できる、スマートフォンでも綺麗な写真が撮れるという機能的な部分を暗に語っていると同時に、少年の感情や動機も表現しています。夜中突然、撮影をしに行きたくなる動機を iPhone 7 が与えてくれてるかのように見えます。それはコマーシャルのところどころに出てくる少年の表情から見ても分かります。iPhone 7 は、彼にとって自己表現のデバイスであるわけです。 iPhone 7 のコマーシャルを 1200 メガピクセルのカメラ、手振れ補正の改善、最大10倍のデジタルズームといったスペックを中心に語ることができたでしょう。代わりに、iPhone 7 を使う人にフォーカスを当てた内容になっており、視聴者によっては感情移入した人もいるかもしれません。 こうした語りかけは、Web サイトやアプリという製品そのもののデザインをしていると忘れがちな視点だと思います。実は製品がどれだけ素晴らしいかというのは、一部のファ

Oct 11, 2016
仕事

デザイナーとしての失敗との付き合い方

失敗を恐れないわけがない 「失敗はたくさんしたほうが良い」「失敗を恐れるな」という言葉を耳にしたことがあります。確かに失敗を通して学ぶことは少なくありませんし、書籍やセミナーで学んだことより残る知識になることもあります。しかし、だからといって失敗したくないのが本音です。また、失敗は私たちの社会では 許されざること と捉えられている場合もあります。「失敗を恐れるな」の前に「失敗は許されない」という考えが先立ってしまって、なんとか失敗せずに済む方法、失敗から免れる手段を選ぼうとしてしまいます。 ただ、失敗しないための努力をしたところで、失敗してしまうことはあります。また、周りからそう思われていなくても、自分にとって失敗を感じることもあるでしょう。事業がうまくいかなかったとき、提出したデザイン案がやり直しになったとき、プレゼンテーションの反応が良くなかったとき、同僚と話したときに生じたぎこちない雰囲気など、大小様々な失敗があります。 失敗のやっかいなことは、いつまでも私たちの頭の中に残っていることです。残るからこそ学びに繋がることはありますが、恐怖や不安として半年、1 年残ることもあ

Sep 26, 2016