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デザイン

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UX

良い体験に繋がるちょっとした後押し

UXの話で必ずといっていいほど出て来る「良い体験を提供する」というフレーズ。もちろん、その良い体験は利用者の視点に立って定義させるわけですが、私たちは本当に私たちが設計した体験を提供するべきなのでしょうか。あまりに体験を提供する(作り上げる)ことを考え過ぎることで、利用者にとって窮屈な環境を作り出してしまう可能性があります。 体験を作り出して提供するべき分野は幾つかあります。例えば映画はシナリオ、サウンド、編集、撮影を駆使してひとつの体験を作り出し、それを視聴者に感じてもらいます。その体験に対するリアクションは様々ですが、提供される体験そのものは皆同じです。映画のようにシナリオが一本線で、提供する体験を制作者側が明確に定義できる場合、制作者が思い描く良い体験を提供することになるでしょう。 しかし、映画と同じように Web サイトを作るとしたらどうなるでしょう。ページフローは明確に定義され過ぎて自由がきかない。寄り道ができない、ミスが許されない、世界観を強要しているようなグラフィックなど。Web の場合シナリオは一本線でもありませんし、感情やリアクションという分かりやすい結果を引き出

UX

デザインのなかにある魔法と活用の仕方

2010年の iPad のプロモビデオ。この辺から「Magical」という言葉をよく聞くようになった印象があります。先月再開したポッドキャスト「Automagic」 [http://www.yasuhisa.com/could/announcement/automagic-podcast/] には「Magic(魔法)」というフレーズが含まれています。名前の由来についてはぜひエピソード1を聴いて欲しいですが、魔法という言葉をここ1年よく耳にするようになった印象があります。iPad のようなハードウェアだけでなく、何気なく訪れる Web サイトなど、私たちの周りにはたくさんの魔法が存在します。私たちのように技術や仕組みに深く入り込んでいる人間からすれば、大したことのないと感じることでも利用者の視点からすれば魔法のようだと感じることは幾つかあります。 Twitter の会員登録プロセスをみてみましょう。 登録を済ませるとワンクリックで友だちを見つけだし、その場でフォローをすることが可能です。ひとりで初めても楽しくない Twitter ですが、初めてすぐに何人かの友だちをフォローして Tw

デザイン

ポッドキャストを再開します

2005年1月から2009年まで「Inflame Casting」という名のポッドキャストを配信していました。日本では初期から配信していたポッドキャストのひとつで iTunes Store にもなぜかオススメポッドキャストとして表示されていた時期もありました。聞いてくださっていた方もいるのではないでしょうか。2008年あたりからこのサイトの記事の内容を濃くするために時間を割くようになってから、反比例するかのようにポッドキャストの配信が減り自然消滅してしまいました。 いつか再開しようと考えていたのですが、またやるのであれば中途半端にしたくありませんでたし、YouTube や Ustream のような動画配信がある中、あえてオーディオでやるというおもしろさも再確認したいという気持ちもありました。今年に入って実験的に Facebook グループ [ http://www.yasuhisa.com/could/announcement/facebook-group/] にてポッドキャストを毎週配信していました。限定的な配信でしたがフィードバックもいただけたり、それなりのダウンロード数を確保

UX

文脈を理解したWebコミュニケーションデザイン

パッケージングの違いは文脈の違い 前回の記事「あなたも私もメディアカンパニー [http://www.yasuhisa.com/could/article/you-are-media-company/] 」で、コンテンツを制作するだけでなくメディアカンパニーのように配信の仕方にも工夫をしなければならないという話をしました。コンテンツを配信する際に考えておきたいポイントを記事で幾つか紹介していますが、制作者として注目しておきたい要素は「パッケージング」です。情報を利用者・顧客に届けるために、どのようなパッケージングをすると最適なのかを考えなければいけません。 パッケージングは、制作者であれば意識しなくても常に考えていることです。パソコン上で動作する Web ブラウザ上でどのように Web サイトの情報を表示させれば良いかを常に考えていると思います。最近だとスマートフォン向けの Web サイトをどう作るか考えている方も多いでしょう。パッケージングでまず最初に考えておきたいのが、どの情報をどのように見せるかです。 例えば Web サイトのモバイル版を作るとしても、単に PC 版の情報をモ

アイデア

人の関係を考慮したレビューの見せ方提案

陳腐化しているレビューコンテンツ 製品を購入する際に、 製品情報だけでなくレビューに目を通す方は多いと思います。公式の製品情報だけでは分からない感覚や着眼点が書かれていることがあるレビューは製品購入の決定の際に多大な影響を及ぼします。Nielsen が 2009 年に出した調査結果 [http://blog.nielsen.com/nielsenwire/consumer/global-advertising-consumers-trust-real-friends-and-virtual-strangers-the-most/] によると 70%〜90% 以上の方が知人や購入者の意見を信用するといっています。これはブランドのWebサイト (70%) や雑誌などの記事に書かれているコラム (69%) より高い数値です。Facebook などをはじめとしたソーシャルネットワークやレビュー専門サイトで人々が製品やサービスについて話しているのは、彼等がレビューやレコメンデーションを求め合っているからなのでしょう。 私たちの行動に大きな影響を及ぼすことがあるレビューですが、現状レビューがうま

デザイン

デザインについて語れる批評をするコツ

批判ではなく批評 個人プロジェクトでない限り、公開前に誰かにデザインを見せる機会があると思います。相手はクライアントかもしれませんし、同僚・上司なのかもしれません。デザイナーの中には見せるのを躊躇している方もいるのではないでしょうか。知恵とスキルを出し切って作り上げた子供のような存在なので、万が一批判されたのであれば自分自身も批判されているように感じるのではないでしょうか。IDEOの Time Brown 氏が TED の講演で「デザインはデザイナーだけに任せるには重要過ぎる [http://www.ted.com/talks/tim_brown_urges_designers_to_think_big.html] 」という言葉を残しているとおり、デザインを皆で考える機会を作るべきです。デザイナーは早い段階から他の誰かとアイデアを共有するべきですが、会話が批判的なものになりすぎているのであればデザイナーも積極的に参加もしてくれませんし、デザインを前提とした会話にはならないでしょう。 「この色は違う」「使いにくそうだ」「分かっていない」 自分の作りだしたアイデアに対してこんな言葉が出

デザイン

直感を殺した効果測定崇拝は止めよう

宗教になった効果測定 昔、Webデザインは直感・経験・感性のみで作られていました。しかし、低価格・無料のデータ解析ツールが登場したことにより、より多くのサイトがデータ解析をサイトの成果測定に利用するようになりました。従来はページビューという大まかな数でしか価値を測定することが出来なかったわけですが、その場にいる利用者の姿も徐々に見えてくるようになりました。現在はページビューだけでなく滞在時間、訪問頻度、コンバージョンなど様々な要素を効果測定要素として取り上げるようになりましたし、それらを基に改善のプロセスが組まれるようになってきました。 ビジネスを考える上において、直感・経験・感性に行き過ぎていた従来の Web デザインは不十分な存在でした。そこで効果測定を積極的に取り入れようという動きが生まれたわけですが、今度は効果測定が『宗教化』してしまい本質を奪ってしまう場合も出て来ています。 効果測定は魅力的な存在です。なぜなら自分たちが作り上げたサイト・サービスの価値を確固たる数字として分かりやすく提示するからです。分かりやすい数値として表示されるからこそ、同僚・クライアントなど多くの人

らくだをデザインしていませんか?
デザイン

らくだをデザインしていませんか?

> A camel is a horse designed by committee. (ラクダとは委員会によって設計された馬である) Alec Issigonis [http://en.wikipedia.org/wiki/Alec_Issigonis] らくださんがかわいそうですが、いろいろなアイデアを盛り込むことで結果的に何がなんだか分からない不細工なものが出来てしまうという意味が込められています。「We just made a camel(らくだをつくってしまった)」という表現を使う場合がありますが、語源は上記の格言になります。デザインの決定権をもっている人がたくさんいて、彼等の意見をすべて取り入れてしまうことで最初のビジョンとはかけ離れたものになってしまう・・・なんとも人ごとではないシナリオです。 以前「デザインが失敗してしまう理由 [http://www.yasuhisa.com/could/article/why-designers-fail/] 」でもデザインをしない方や知識のない方が決定権をもつことが失敗に繋がると紹介しました。プロジェクトに携わっているのであれば

ゲーム

キーワード2011: Fun(楽しむ)

キーワード2011 * Empower(元気づける) [http://www.yasuhisa.com/could/article/2011-empower/] * Analyze(分析 / 観察) [http://www.yasuhisa.com/could/article/2001-analyze/] * Talk Now(今すぐ対話) [http://www.yasuhisa.com/could/article/2011-talk-now/] * Fun(楽しむ) 2010 年のキーワードを事例と共に紹介するミニシリーズ。最後に紹介するキーワードは「Fun 」です。楽しいという感情は様々な障害を越えてしまう可能性を秘めています。たとえ使いやすそうに見えるサイトでも楽しくなければ再度使ってもらえないかもしれません。楽しいという感情とゲームを関連付けさせて先月 WCAN で講演しました [http://www.yasuhisa.com/could/diary/wcan2010-gamedesign/] が、