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教育

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デザイン

それでも私はデザイナー

今の働き方をするキッカケ 最近、私は業務で Sketch をはじめとしたデザインツールを開く機会が減ってきています。意図的に名を伏せるようにしていますし、実際はチームで作っているわけですから「私がこれを作りました」と言えるものもありません。それもあって周りからは何をしているか分からないと怪しまれるわけですが、それでも「私はデザイナー」と言っています。 何かを作って世に送り出すことがデザイナーと定義するのであれば、私はそう呼ぶ資格がないかもしれません。今は人の課題、部署間の課題、作り方の課題、進め方の課題、改善の課題、運用の課題といった外からでは見えにくいところを取り組んでいます。 上記の課題に興味をもったのも、出来上がった成果物への不満や失敗をした経験があるからですが、「誰のためのデザイン? [https://amzn.to/37KiEnG]」の著者であるドン・ノーマン博士が 10 年前に書いた「Why Design Education Must Change [https://jnd.org/why_design_education_must_change/]」はインスピレー

ワークショップ

ワークショップをするときに自己紹介の時間を多く費やす理由

私はワークショップの序盤に参加者全員に自己紹介をしてもらっています。自己紹介では役職名だけでなく、「仕事で興味があること、悩んでいること」を話してもらうようにしていて、上のメモは自己紹介タイムに残したものです。30 人前後参加するイベントなので結構時間をとってしまいますが、それでも実施するようにしています。 自己紹介はアイスブレイクになるのはもちろんですが、私も含めた参加者全員で文脈を共有するためにしています。「デザイナー」「Webデザイナー」「UXデザイナー」「UI デザイナー」「Web ディレクター」など役職名がたくさんあるこの業界。たとえ同じ名前でもまったく同じようなことをしている人はいません。責任範囲も違えば、現場で求められている成果物も様々です。 自己紹介を通して「なるほど、そういう働き方もあるんだ」という気づきもあると思いますし、「似たような悩みある」という共感が生まれることもあります。何よりも自分と違う価値観と環境で、様々なデザインの挑戦をしている人がいるんだという見えにくい背景を知る機会になると思っています。 登壇者⇄参加者のコミュニケーションがあるといっても

デザイン

ビジュアルでもできるデザイン批評

好き != 良い・正しい デザイン批評は、数年前から扱っているトピック [http://www.yasuhisa.com/could/article/design-talk-feedback/]し、講演経験 [http://www.yasuhisa.com/could/article/how-we-talk-about-design/] も何度かしています。デザイン学校へ行った方であれば批評の経験はしていると思いますが、なかなか機会がないのが現実。ビジネスとの関わりが密接になればなるほど、デザインについてデザイナー以外と話す機会が増えていきます。様々なデザインの手法を学んだとしても、デザインについて会話するスキルがなければ意図・目的を伝えることができません。 調査に基づいて論理的に対話ができれば理想的ですが、そう簡単にいかないのが批評の難しいところ。私たちは論理的に考えようとしますが、感情的に物事を捉える生き物です。どうしても「好き」「つまらない」といったリアクションを即座にしてしまいがちですが、「好き = 良い・正しい」とは言い切れません。つまり、自分の好みではないものでも、プ

プロセス

講師をして感じたプロトタイプの可能性

昨年暮れから今年のはじめにかけて デジタルハリウッド大学院 [http://gs.dhw.ac.jp/] 秋葉原校にて「未来のインターフェイス」講座の講師をしていました。全 8 回のこのコースは、予測不可能な社会でデザインをしていく上で、少しでも早くアイデアを形にして伝えるためのノウハウと実践に近い演習を行いました。未来的(SF的)なインターフェイスを考えるというよりかは、今あるデザインの課題へのアイデアをプロトタイプし、未来へ繋げていくためのプロセスを学ぶ講座になりました。 昨年の 5 月から、青森 [http://www.yasuhisa.com/could/article/webdesign-and-prototyping/]、 名古屋 [http://www.yasuhisa.com/could/article/paper-prototyping-seminar/]、金沢 [http://www.yasuhisa.com/could/article/uxkanazawa-prototyping/] でプロトタイプに関するセミナーやワークショップを行いましたが、デジハリ大

教育

情報だけでは価値がない時代の学びの姿

「時代の流れが速すぎて学ぶのが辛い」 「いろいろありすぎて覚えるのが大変」 このような言葉を聞いたことがあります。確かに学ぶことが多いですが、知識との向き合い方で学習の仕方が大きく変わります。学習への向き合い方の変化が、気持ちを和らげてくれることもあります。 昔は情報をもっていることが知識であり、情報を得る方法が学習と捉えられていた時期もありました。故にセミナーに参加したり、書籍を買っても自分が知らない情報があるかどうか、たくさんの情報が書かれているかどうかが評価の基準になり、情報を得たから「学べた」という満足に繋がったのかもしれません。昔の学校の授業は情報が中心なっていたのも、何か関係しているかもしれません。 終着点があった従来の学習 従来の情報の取得方法。わずかなソースから情報を受け取ることが知識になった。 知識を得る方法が書籍、新聞などといった媒体の場合、そこに書かれている情報が知識であり、学びの『終着点』でした。 その理由は媒体の制約が関係しています。 新聞や書籍の情報は紙面という制約があることから、「もっと知りたい」「この言葉がわからない」「関連した動向は何」といった

デザイン

メタデザイナーを育成するデザイン教育

今月末から デジタルハリウッド大学院 [http://gs.dhw.ac.jp/curriculum/subject/list-all/index.html#future_interface] でプロトタイピングをテーマにしたコースを受け持つことになりました。1時間くらいの短い講義で話をしたり、ワークショップの経験はありますが、数週間にわたって生徒と交流しながら進めていく授業をするのは始めてになります。少々不安ではありますが、今までの経験を活かして教育の分野に貢献できればと思います。 今、デザインの教育に関わることは非常に意味のあることだと考えています。 先月開催された UX Kanazawa [http://www.yasuhisa.com/could/article/uxkanazawa-prototyping/] で、成安造形大学でデザインを教えていらっしゃる大草真弓 [http://grasslands.biz/] さんが参加されていました。大草さんとの懇親会での会話やメール交換は、私の中で大変刺激になりました。デザインといっても製造・制作の要素が強かった従来の捉え方から

デザイン

デザイナー育成のための3つのキーワード

Don NormanEngineering Design Education Engineers are trained in narrow specialties but do not get the broad systems thinking or the appreciation of human-centered design necessary for engineering design in the 21st century. 2008年なので、少し古い Don Norman 氏のインタビューですが、共感するところが多々あったので紹介。近年のエンジニアや徹底的に狭い分野で技術力を磨いていくものの、広い視野をもって思考できる者が少ないと指摘しています。彼の「エンジニア」という言葉は「デザイナー」と置き換えて考えることができます。複雑な課題に対して「何か」を作る際に、特殊化されたスキルは役に立ちますが、そもそもの課題の解決のプロセスには、