ゲームの要素を盛り込むことで、難しい問題の解決に繋げたり教育に活用することを「シリアスゲーム」と呼んでいます。最近あまり取り上げていませんが、シリアスゲームに関しては 3,4年前に高い頻度で記事として紹介していました。ダルフール紛争の難民問題どう解決するかをゲーム化した Darfur is Dying。2004年スペインでおこった列車爆破事故を基にした Madrid などなど。Kuma/War というサイトには世界中の紛争・戦争をモチーフにしたゲームがたくさん紹介されているだけでなく、実際遊ぶこともできます。ただ銃を撃ちまくったり点数を稼ぐというゲームではなく、与えられた状況化でいかに最適なソリューションを提供するのかという考え方をゲームを通して学ぶことができます。

シリアスゲームというジャンルは元々アメリカで始まったらしく、Serious Game Initiative という機関があります。今では世界中に点在しており日本機関のサイトではときどきシリアスゲームに関するニュースが配信されています。

シリアスゲームは、高い予算を使ったコンソールゲームよりコンパクトにまとまっているとはいえ、誰でも作れるものではありません。また、ゲームを作る人と遊ぶ人が明確に分かれているのも特徴のひとつです。一緒になってゲームをし、その活動の中でお互いのアイデアを共有する手法のひとつとしてレゴを使ったシリアスプレイというのがあります。4年前に執筆した「レゴでビジネスも大成功」で紹介しましたが、 LEGO 社も公認しているひとつの楽しみ方です。日本でもレゴを利用したシリアスプレイが何度か開催されていますね。

Gamestorming書籍の表紙

レゴを使うというのもひとつの方法ですが、ゲームのようにシナリオ (設定) を用意してアイデアを出し合うという手法が注目を集めています。「Gamestorming (ゲームストーミング)」と呼ばれているらしく、書籍も刊行されています。書籍の作者である Dave Gary 氏は Go Gamestorming というサイトを立ち上げており、そこで今からすぐできるゲームストーミングのアイデアを公開しています。ある企業の社員になりきって、ライバル社の競合製品開発に関わるといったロールプレイだけでなく、カードを並べたりテンプレートになっている絵に自分のアイデアを埋めるなど頭だけでなく身体も少し動かす内容もあります。

ゲームストーミングという名前は目新しいですが、特に新しいことではなく会議やワークショップでされている様々な手法を「ゲームストーミング」というひとつの言葉でまとめられている感じがしますね。

ワークショップや会議でアイデアを出し合うおもしろさの秘密は、知らないことを知ることが出来るという点。頭ではなんとなく答えが出ていることでも、考えるプロセスを通して今まで気付かなかったことの発見に繋がります。他の人が加わることで答えはひとつではないということに気付きますし、皆が頭を動かしている環境下にいることが早くアイデアを出すためのトレーニングにもなります。青森CSS Nite でおこなったワークショップがおもしろいなと感じた理由は、短時間に発散されるエネルギーと始める前は思いつかなかったアイデアをたくさん見ることが出来たことです。驚きと発見、そしてスピード感が仕事に繋がるのではないかと思いますし、だからこそまた機会があればやろうと思っています。

ワークショップや会議もゲーム的な要素を盛り込むことでよりインタラクティブで楽しめる内容になるかもしれませんね。ゲームストーミングで挙げられている例は参考になります。