先日、ティム・オライリー氏が Government 2.0 というアイデアを提唱しましたが、彼のいうとおり、公共機関や政府は Web サイトを構築するというよりかは Web サービスを立ち上げる姿勢が必要だと思います。広報新聞やパンフレットを作るというより、Web 上に新たな公共施設を設けると想像すれば良いのでしょう。

オライリー氏記事では幾つか具体的な例も含めて書かれているので、これだけ読むだけでもいろいろイマジネーションは広がりますが、彼の考えるビジョンにたどり着くには何をしたら良いのか考えてみました。

コミュニケーションの隔たりの明確化

SNS でもブログでも何でもいいですが、とりあえず技術を取り入れたものの上手く機能しない場合がありますが、その原因は組織の構成である場合があります。縦割りのコミュニケーションが普通に行われている中、それとはまったく違うコミュニケーションを前提にしたツールを導入してもうまくいかないのは当たり前です。情報公開や共有を得意とする Web ですが、幸い様々な状況に適応出来るツールも存在します。

組織がどのようにコミュニケーションをとっているかを観察することで、課題と解決へのステップもみえてくるでしょう。また法的な側面、プライバシーや著作権ついても明確にする際に考慮しておきたい項目です。

情報の透明化

統計局をはじめ、幾つかの機関が Excel や PDF などで資料を公開していますが、印刷してバインダーなどに保管することが前提にしたものが多く、Web コンテンツとしての再利用を前提しているものが少ないです。また、実態調査的なものが多く、政府や公共機関がどのような仕事をしているのか、法案が動いているのかといった情報が手に入り難い印象があります。

マニフェストという形で約束は詳細まで読めるようになりましたが、政治家の活動が透明化されているとはいえません。中央、地方、又は規模に関係なく可能な限りすべての情報が公開されるべきでしょう。公開をすることにより、国民からのインプット / 参加が増える可能性はあると思います。

セマンティックWebへの積極的な取り組み

Webアクセシビリティは音声・点字ブラウザなどごく限られた利用者に向けた配慮という認識が未だに強いと思います。「目的に到達しやすい、わかりやすい」といった本来の意味合いを強くするにも、利用者が思うような形でデータを利用出来る環境を整える必要があるでしょう。検索結果がより利用者が探しやすい形で表示出来るだけでなく、流用や比較もしやすくなる可能性もでてきます。

データフォーマットが政府や公共機関で統一されればサイト制作の効率化にも繋がりますし、広範囲の検索でもより正確な結果を導きだすでしょう。

シングルタスクなサイトを構築

Time誌が先日今年のトップ50サイトを掲載しました。紹介されているサイトの多くはひとつのテーマやタスクに絞られています。利用者に提供出来るものをたくさん並べるのではなく、訪問した利用者が具体的に何が出来るのかを明示するサイトが増えてくると便利です。ゴミカレのようなサイトを運営するのもアリではないでしょうか。もし今後、公共組織のサイトが Webサービス/プラットフォーム化されるのであれば、より目的にフォーカスしたサイトが増えてくると思います。

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