去年あたりからレコメンデーション系のサービスが目に付くようになりました。音楽だとPandoraTasteKidechonest。映像だとJinni。書籍だとBookLamp。TwitterでもTwolloというサービスがあります。総合的なものだと The Filter がよく出来ているサービスのひとつです。それぞれ異なるアルゴリズムを持っているので特定は出来ませんが、レコメンデーションは以下のような要素が基本になっていると思います。

  • 利用者の購買/使用/消費履歴
  • 商品に対する評価
  • 製品の属性/メタデータ
  • 利用者のネットワーク
  • サービスを利用する全員のデータ

こうした要素を用いて提案されるレコメンデーションとは「あなたは○○が好きだから、きっと△△も好きですよ」「○○を買った人は△△も買っていますよ」といったものになります。自分の趣向に合ったものを提示するのもひとつのレコメンデーションではありますが、それだけがレコメンデーションの意味ではないと思います。「あなたが気に入るかどうか分からないけど□□はすごく良いですよ」「いつも○○買っているみたいだけど、実は□□も良いですよ」といった利用者の趣向とは離れたレコメンデーションもあります。

Last.fmを使っていると分かりますが、自分の好みの範囲だけでも新たな発見はいくらでもあります。しかし、そこには全く思いもよらない発見はありません。現在もショッピングサイトでは特集記事を掲載して「(読者の趣向に関係なく)□□を買うべき」といった切り口で紹介していますが、これも思いもよらない発見を作るひとつの糸口です。また、自分のソーシャルネットワーク (友達) から勧められた場合も思いもよらない発見に繋がることもあるでしょう。Web レコメンデーションシステムにはまだ思いのよらない発見は少ないと思います。

今までのようなストライクゾーンに投げてくるお勧めではなく、ストライクゾーンぎりぎりだったり、ストライクに近いボールを投げてくるお勧めも欲しいですし、ストライクゾーンを広げてくれるカーブボールも欲しいですね。

レコメンデーションが発達すると、自分に都合が良いものばかりになって発見がなくなると思っていたらそれは間違いで、たとえ自分の趣向に合っていなくても新たな発見へと導いてくれる場合があると思います。