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すぐに使えるノウハウではなく、「なぜそうなっているのか」を考える記事を書いています。デザインの仕事で感じるモヤモヤに、構造から向き合いたい人のための場所です。
人との関わりから考えるタッチUIのあり方
タッチ UI のデザインで難しいのは、表層的な部分だけを設計すれば良いものになるわけではないという点です。技術もきちんと理解することで、Web なら Web らしい、アプリならアプリらしいデザインになります。表層的な部分から入ると、見た目は良いけど使い難くなったり、「なんとなく違う」という声に繋がることもあります。 だからといって、絵を描きながら UI を模索することを否定しているわけではありません。しかしながら絵を描く過程があったとしても、人がデバイスとどのように関わるのかを理解していることが前提になります。人はどのように UI に触れて、どのようなフィードバック(アウトプット)を期待しているのでしょうか。 タッチデバイスにある新しい挑戦 多くの方がタッチデバイスを扱うようになって数年経ちますが、今はもう画面に触れるだけが唯一の方法ではありません。人とデバイスの関係はより親密になったと同時に、関わり方は多様で複雑になりました。 おさらいという意味も含めて、最近のデバイスと人との関わり(インプット & アウトプット)をまとめてみました。 多種多様なインプットとアウトプットが
コンテンツの視覚化から始まるマルチデバイス設計プロセス
先月、岡山で開催された amplifizr, Vol. 6 [http://amplifizr.jp/seminar-event/vol6-content-strategy-for-multi-device-environment.html] を皮切りにマルチデバイス化のためのコンテンツ戦略がスタートしました。全国、合計5ヶ所で開催されたマルチデバイス化を見据えたコンテンツ設計 基礎講座 [http://www.yasuhisa.com/could/article/content-for-multidevices/]の続編になります。 スマートフォンサイトを制作するためのノウハウは国内外でたくさん見つかりますし、素晴らしい見た目のサイトも増えてきました。しかし、コンテンツがパソコン中心に作られていることから、スマートフォン向けにうまくコンテンツが移行できなかったり、過剰な省略がされていることがあります。サイトの見た目のマルチデバイス化は進んでいますが、コンテンツのマルチデバイス化はまるで進んでいないというのが現状です。 ここ 2, 3 年 アダプティブデザイン [http:/
マルチデバイス体験のためのデザインの課題
ここ 1, 2 年のアプリ購入の条件はマルチデバイスでシームレスな操作ができることができることが前提になっており、その傾向はますます強くなっています。私が愛用している Byword [http://www.yasuhisa.com/could/review/byword/] も保存という操作をすることなく、マルチデバイスですぐにデータにアクセスできることが購入のキッカケになっています。 [https://itunes.apple.com/app/id532016360] 明るさ調整や、スピードダイヤルといった機能もあり。連携できるアプリも順次増えています。 マルチデバイスと同様、重要になってくるのがアプリ間のデータのやりとりや操作が可能なこと。Web サービスを基にして作られたアプリであれば大丈夫ですが、孤立した状態で存在で存在するアプリも少なくありません。Android だともう少しスマートな解決策がありそうですが、iPhone の場合だと Launch Center [http://appcubby.com/launch-center/] は便利です。TextExpander
コンテンツからはじまる新しいWebワークフロー
4月27日にCSS Nite in AOMORI Vol.7 [http://cssnite.studiomd.jp/vol07/] が開催されました。毎年、 来青させていただいています [http://www.yasuhisa.com/could/article/webdesign-and-prototyping/] が、CSS Nite として参加するのは今回で 2 回目になります。今回は コンテンツからはじまる新しい Web ワークフロー と名付けて、コンテンツの設計をしっかりしないと、モバイルをはじめとした他デバイスに向けて Web サイト制作をしても意味ないよというメッセージを込めた講演を行いました。そして、コンテンツを基軸にして画面構成やビジュアルデザインを組み立てていく新しいワークフローの提案も行いました。 今までこのサイトでも何度かプロトタイプ [http://www.yasuhisa.com/could/?s=%E3%83%97%E3%83%
自己主張ファーストなコンテンツを排除しよう
私はよく「コンテンツがない。壊れている。」と主張していますが、人によっては「既に自分たちには素晴らしいコンテンツがある。アピールするための素材もたくさん用意されている。」と考える方もいると思います。しかし、それは利用者からの視点からすればコンテンツでも何でもないノイズということもあります。 昨年末から全国で開催しているマルチデバイスを見据えたコンテンツ設計講座 [http://www.yasuhisa.com/could/article/content-for-multidevices/] で、企業は的外れなコンテンツを出していることを事例を挙げながら紹介しています。クオリティの高い写真、映像、文章が使われているものの、中身は利用者のことを優先していない自己中心なメッセージばかりということがあります。残念ながら企業 Web サイトの大半はそんなところが多かったりします。 上記は Break Up [http://www.youtube.com/watch?v=D3qltEtl7H8] という、広告主と消費者の関係を人間関係に見立てて表現した 2007 年のビデオです。以下、簡
Fireworks後のツールとワークフロー
Fireworks 以外の選択肢は? Adobe Creative Suite が終了し、Cloud の一本化が発表 [http://www.adobe.com/jp/cc/letter.html] されました。今回の新製品ラインナップでニュースになったのが、Fireworksの開発中止 [http://blogs.adobe.com/fireworks/2013/05/the-future-of-adobe-fireworks.html] のニュース。最新版の Fireworks CS6 の次期 OS へのサポートをすると宣言しているので、すぐに使えなくなるということはありませんが、視野を広げて別の選択肢を探さなければならなくなるでしょう。 Fireworks が数年後には使えなくなるかもしれないから、Photoshop に移行するべきなのかといえばそうでもありません。写真やグラフィックといったビットマップ画像編集であれば Photoshop は素晴らしいですし、ベクターシェイプやレイヤースタイルを使えばある程度柔軟性を保つことはできます。しかし、Webサイトデザインにふさわしい
世界最初のWebサイトが教えてくれるデザインの原則
[http://info.cern.ch/hypertext/WWW/TheProject.html] 4月30日は World Wide Web にとって重要な日。先日 CERN が、W3 の関連技術をパブリックドメインにしてから、20 年を迎えました。 CERN 公式サイト [http://info.cern.ch/] では W3 の歴史を振り返ると共に、1993 年に公開された 最初の Web サイト [http://info.cern.ch/hypertext/WWW/TheProject.html] もオリジナルの URL に再公開されました。 構造化された情報は未来に繋げるためのディープインプレッションになると話した「スマートフォン戦略から始まる新たなコミュニケーションデザイン [http://www.slideshare.
構造とプロセスとクリエイティブについて
デザイン思考の盲点 利用者への理解を深めながら新しいプロダクトやサービスを作り出すときにデザイン思考が役立つと言われています。異領域の人たちによるコラボレーションや試行錯誤を繰り返しながら完成に近づけるプロセスは、イノベーションの原動力とも言われています。日本でもデザイン思考を取り入れて新しい価値を生み出している企業が増えてきました。 私もプロトタイプ [http://www.yasuhisa.com/could/article/dh-prototyping-course/] をキーワードとして、デザイン思考を取り入れている人間のひとりではあるものの、デザイン思考による盲点が気がかなりになることがあります。 デザイン思考はプロダクトやサービスを作るための考え方・メソドロジーであるが故に、短期的かつ狭い視野に留まりがちになります。人のもつ課題や不満を解決するのは、プロダクトやサービスである場合も多々あるわけですが、時には社会構造、エコシステム、文化といった部分に注目したほうが効果がある場合があります。 例えば朝の満員電車で人が怪我して危険という問題があります。これを解決するためのサ
カンプがなくなったときのデザイナーの役割
手段を再想像する 昨年末に開催された CSS Nite Shift 5 で「Reimagination(再想像する) [http://www.yasuhisa.com/could/article/prototype-the-future/] 」の話をしました。人とコンピュータの関わり方が行動や価値観を再定義しているのと同じように、Webサイト制作にしても同様のことがいえます。今までの当たり前を疑い、未来に柔軟に対応できるワークフローが必要とされています。 例えば従来必須だと言われていたワイヤーフレームも考慮対象です。少し前に ASCII へ「柔軟性あるデザインプロセスへ移行するためのヒント [http://ascii.jp/elem/000/000/776/776868/] 」という記事を寄稿しました。ワイヤーフレームが果たそうとしているコミュニケーションの目的は間違っていませんが、つくるためのツールや手法に問題があるのではないかという疑問を投げかけた記事。絶対いると思い込んでいるものも、今の時代にマッチしなくなってきているものは少なくありません。 また、Photoshop や