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新聞

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UX

日本の新聞サイトから学ぶパフォーマンスの現在

パフォーマンスはすべてに関わる課題 パフォーマンスは利用者体験を向上するだけでなく、ビジネスにもプラスになります。コンテンツと同様、パフォーマンスはデザイン、エンジニアリング、ビジネスすべてに関わる重要な課題です。それを裏付ける事例をたくさん見つけることができます。 * 表示に 3 秒待たせることで 40% の利用者が離脱してしまう(Gomez [http://www.mcrinc.com/Documents/Newsletters/201110_why_web_performance_matters.pdf] ) * 表示速度を 68% 改善したことで、コンバージョン率が 7% 向上した(Ancestory.com [https://www.dropbox.com/s/8rffw1px0yn05gm/Velocity-NY-Jed-Wood-Ancestry-User-Centered-Metrics.pdf?dl=0] ) * 4 秒遅くなったことでページビューが 11% 低下。20秒遅くなると 44%

意見

新聞サイトの有料サービスの糸口

有料コンテンツは成功しない? イギリスの新聞サイト The Times [http://www.thetimes.co.uk/] は、6月から 有料サービス [http://www.timesplus.co.uk/] を開始し、記事の全文を読みたい場合は会員登録をしなければならないようにしました。その結果、2月のアクセス数に比べ 90% も落ちたそうです (詳細記事 [http://www.guardian.co.uk/media/2010/jul/20/times-paywall-readership] )。外サイトからリンクを辿ってアクセスした際は、自動的に登録ページへリダイレクトされるように設定されており、そのうちわずか 25.6% が先に進んでサイトを観覧したそうです。値段だけでなく、やり方も不味かったと思いますが、これは大打撃といえるでしょう。 The Times は 15,000 の有料会員を獲得したので、一概に失敗例とは呼べません。

サービス

ロイターが新聞向けに視覚化サービスを開始

部数が減って苦しい状況に置かれている新聞ですが、その新聞に向けて新しいサービスをロイターが提供を開始しました。Reuters Financial Infographics [http://thomsonreuters.com/products_services/media/media_products/news_agency/graphics/reuters_financial_infographics] は、ファイナンスデータを視覚化したものを、新聞社のニーズに合わせて提供するというもの。すべて自動化されているこのサービスは、紙面の大きさに合わせて作成してくれるだけでなく、特定の企業や業種に絞るといったカスタムビューも作ってくれます。印刷にも耐えられる EPS か PDF で、決まった日時にデータが送られるそうです。 以前、執筆した「ウェブらしい新聞サイトのあり方とは [http://www.yasuhisa.com/could/article/web-oriented-newspaper/] 」という記事で、新聞サイトはサービスプロバイダーになるべきだという話をしました。コ

意見

新聞サイトのコンテンツと広告領域

新聞だけではありませんが、雑誌をはじめとした紙媒体メディアではページの一部を広告として販売することによって収入を得ています。Webでもこの手法は流用されており、ページの場所や大きさによって値段が細かく決められています。Webにおけるこうした広告モデルは確立されていますし、すぐにお金が入るだけでなく比較的安定した収益が見込めます。Web サイトを運営するのはタダでは出来ないわけですから、広告はなくてはならない存在です。 しかし、ただ貼付けているだけの広告では読者のサイト利用の邪魔になりかねませんし、だんだん広告が「ないもの」として扱われる場合もあります。現状、日本の新聞サイトではどのように広告が扱われているでしょうか。以下のスクリーンショットは XGA (1024×768) の解像度で撮影したものです。スクリーンショットの下に書かれているパーセントは、表示領域に対して広告がどれくらい占めているかを示しています(ブラウザのボタンや検索フィールドは表示領域に含まれていません)。 朝日新聞: 32.7%日経新聞: 15.5%毎日新聞: 19.6%中日新聞: 27.1%産経新聞: 12.4%

意見

ウェブらしい新聞サイトのあり方とは

2月24日に「ネット時代のメディアとジャーナリズム [http://www.nikkeidigitalcore.jp/archives/2010/02/post_218.html] 」というオープンフォーラムが開催されました。本当は会場に行くべきでしたが、丁度 Ustream で中継がされていたので視聴させていただくことに。そのときの模様は Twitter の #mf224 [http://twitter.com/#search?q=%23mf224] で追うことが出来ます。パネルディスカッションはフォーラムの題名にもなっているメディアとジャーナリズムだけでなく、ビジネスモデルの話まで広げて議論がされていました。同じ日に日経が 有料のWeb刊サービスの開始 [http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20100224/345010/] を発表しているので、こちらも踏まえて依然として存在する Web と紙とのギャップについて整理しておこうと思います。 新聞の価値がコンテンツの価値ではない 新聞はお金で買っていますが、Web にアクセスすれば無料

コンテンツ

私的今年のベストWebサイト

今年もたくさんのサイトを見てきたわけですが、個人的に最もインパクトがあったのが Boston Globe が運営する写真ブログ「The Big Picture [http://www.boston.com/bigpicture/]」。Twitter [http://twitter.com/yhassy]でいろいろな サイトを紹介 [http://www.yasuhisa.com/could/twitter/]していますが、かなりの頻度で The Big Picture を紹介しました。写真 (コンテンツ) が素晴らしいのは当然ですが、他にも注目する点は幾つかあります。 このサイトは Boston Globe という 100年以上続く新聞社が運営しています。他の新聞社と同様、発行部数は大幅に落ちており非常に厳しい状況 [http://www.editorandpublisher.com/eandp/news/article_

google

Googleが考える新聞の生き残る道

随分前になりますが、今年の 4 月に Google の Eric Schmidt が Newspaper Association of America の集会で 演説を行いました [http://newshare.typepad.com/newshare/2009/04/audio-google-ceo-eric-schmidt-addresses-the-naa.html] 。また、別のサイトで質疑応答の筆記録 [http://www.poynter.org/column.asp?id=101&aid=161441] も公開されています。新聞の発行部数も広告収入も急激に落ちて来ているアメリカでは、Web サイトに様々なコンテンツを掲載し、開けた印象を作り始めています。質疑応答のほうでは良くも悪くも Google 視点な見解と提案がなされていますね。以下に要約をリストアップしておきます。 * いずれかひとつではなく、広告、購読、マイクロペイメントの3つが収入源になるだろう。

ニュース

ジャーナリストを中心とした新しいビジネスモデル

最近イランと政治 [http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0907/01/news062.html]という話題が Twitter を中心に話題になっています。従来、ジャーナリズムといえば取材した情報に編集を加えて媒体に適した形で配信するという、いわばパッケージングされた情報でした。最近では、まずいちはやく情報を配信して、配信しながらニュースの全体像を徐々に形作るプロセス型のジャーナリズムが登場しました。Twitterだけでなく、Guardian のライブブログ [http://www.guardian.co.uk/global/blog/2009/jun/23/iran-crisis] はその一例です。ジャーナリストがプロセス中心の情報配信になっただけでなく、従来読者と呼ばれていた方もプロセス型になっており、ニュースサイトにそういった機能を組み込んでいるところもあります。CNNが運営している iReport [http://edition.cnn.com/ireport/] は、市民ジャーナリスト向けの動画サイト。利用者が動画を共有する別サイ

アイデア

ニュースサイトと新聞サイト

> インターネットの普及をはじめ、メディアの多様性が進んでいるが、我々3社は新聞こそが最も信頼性の高いメディアであり、今後もそうあり続けたい 新s(あらたにす) [http://allatanys.jp/ ]の記者会見に出て来たことばです。この言葉が Web に対する意識のズレを表していると同時に、これから良くなるかもしれない希望も隠れているような気がします。 「ニュースサイトならではのウィジェットを考える [http://www.yasuhisa.com/could/article/news-widgets/] 」で書きましたが、新聞の読まれ方とニュースサイトの読まれ方は違いますし、読者との関係も違います。異なる媒体なわけですから当然のことです。媒体がもつ独自の良さを、別媒体に移行したとしても、それはギミックにしかならず、扱っている媒体の良さを最大限に活かしているとはいえません。 ポッドキャストで種村さんと対談 [http://www.yasuhisa.com/inflame/show.php?s=111] したときに、彼が興味深いことを言っていました。 > 本の魅力を Web