マーケティング

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コンテンツ

デザイナーが見たオウンドメディアの課題と接点

4月21日に開催されたオウンドメディア勉強会に参加してきました。肩書きがデザイナーの参加者は私ひとりという個人的に珍しい環境での集まりでしたが、自身のサイトでもコンテンツに関わる記事を幾つか書いていますし、何か学べることがあると思って参加しました。バズワードと化したオウンドメディアやコンテンツマーケティングですが、第一線で活躍されている方たちの実態を知るという意味でも有意義な時間になりました。 バズることは重要なのか 毎回テーマを変えてディスカッションをしているオウンドメディア勉強会ですが、今回の議題は「バズ記事を生み出す編集会議」。バズ記事という言葉を聞くと、PV を稼ぐために釣り記事を作るための施策?と思う方もいるかもしれません。Yahoo! トピックスに載るという緩い目標も耳にしましたが、そもそも何をもって『バズ』と呼ぶのかといった根本的なところから意見交換ができました。具体的なビュー数を出すところもあれば、KPI や滞在時間といった別の指標を組み合わせて判断しているという方もいました。 バズという言葉は、今までリーチしなかった人々へどれだけ届けることができるのかという意味も含まれていると思います。そのようにバズを捉えるのであれば、初めて訪問された方の割合がどれくらいあるのか、今まで見られなかったサイトからの流入があったのかを調べるのも判断材料になるかもしれません。 今回のディスカッションはグループに分かれてされましたが、私が参加したグループで興味深かった傾向として、バズという現象に強い興味を示していなかった点。もちろんたくさんの方に見てもらうために日々努力しているわけですが、むしろお問い合わせといった KPI や、定期訪問者獲得のために何ができるのか模索しているようでした。 私も幾つかのメディアサイトのアクセス解析をしたことがありますが、バズる記事になればなるほど直帰率が上がったり、訪問時間も短くなるという傾向を見たことがあります。バズ記事を通してたくさんの方に見てもらったという事実は残るものの、それを中長期的な視点からメディアサイトを評価したときに利益になるのかどうか疑問が残りました。 やっていることはデザイン ページビューではなく、自社の利益のために何ができるのかを考えていることから、コンテンツもその目標のために作られています。

コンテンツ

Mediumでコンテンツ配信して気づいたこと

遠くなりはじめた Web サイト 2015年11月から12月にかけて Medium のほうでコンテンツ配信をしていました。 Medium は昨年から日本へ本格進出をしていることから、注目している方も少なくないと思います。Medium の人気の秘密は、使いやすくコンテンツの邪魔をしないライティング環境を提供している部分だけではありません。Twitter の創業者のひとりであり、現 Medium の CEO である Evan Williams を中心としたスタートアップ & テック界隈から徐々に Medium の文化が広がったという背景も魅力。こうした機能やデザインだけでは表現できないところまで日本語化されているわけではないですし、日本では昔からあるブログプラットフォームをはじめ、書く環境が豊富に揃っています。 私の場合、情報発信ができる環境が既にあるので Medium に魅力を感じていなかったわけですが、ある実験・検証をしたくて始めることにしました。 ここ 1, 2 年感じていることですが、自サイトのみでコンテンツ配信することの限界を感じています。以前であれば、記事を書いて、ソーシャルメディアで告知すれば人が集まっていましたが、今はそれだけでは通用しなくなりつつあります。

コンテンツ

肥大化するコンテンツ市場で生き残るための対処法

コンテンツ配信はパンク状態 「良いコンテンツを配信していきましょう。」 「利用者が必要なのはコンテンツです」 正論ではありますが、難しい課題ですし、ひとつの限界が見えてきています。 良いコンテンツを作ることは言うほど簡単なことではありませんし、配信し続けるとなると至難の業です。質の高いコンテンツを作り続けることができたとしても、それが多くの方へ届くとは限りません。コンテンツを配信していくことが重要視されているものの、日々数万、数億の情報が人々のデバイスに向けて配信されている時代です。 随分昔はブロガー全員をリンク集に並べることができました。そのときはちょっとしたコンテンツでも多くの方に見られましたが、今はそうはいきません。 多くの情報の中から自分たちのコンテンツを見てもらうには、配信戦略を練るのはもちろんですが、コンテンツの質をさらに上げていかなければならなくなります。情報の流れも速いわけですから、せっかく作ったコンテンツも数時間後には忘れ去られてしまう可能性もあります。質が良いから見られる…というほど簡単ではありません。 「利用者が必要なのはコンテンツ」ですが、激しさが増す『ノイズ』の中から自分たちのコンテンツを見てもらうのは簡単なことではありません。数年前と同じような効果をコンテンツ配信で得るには、当時よりコストをかける必要がでてきます。受け取り側(顧客)のほうは満腹状態で、自動フィルタをかけて限られた情報をみるようになっています(例えば グノシー とか SmartNewsですね)。 コンテンツ制作のコストが上がり続けるなか、人はコンテンツを受信する量を狭めている現在。コンテンツが増えても時間が増えるわけではないので、当然の結果といえるでしょう。情報発信者側と受け取り側との距離は短くなってきてるものの、

Webデザイン

良いWebサイトのなかにある静と動

シンプルな言葉のなかにあるニュアンスの違い 「なぜ、Web サイトが必要なのか?」 とてもシンプルな質問ですが、回答は様々です。 「利用者にとって良いコンテンツや体験を提供したいから」という回答をする人もいるでしょう。しかし、この模範解答のような言葉でさえ、人によってニュアンスが異なります。特に、マーケッター寄りの人と人間中心設計を実践している人では『良い Web サイト』の捉え方が大きく異なります。 マーケッターの視点で Web サイトをデザインするとは、どういうことでしょうか。彼等が考える「良いコンテンツ」は、サービスや製品を購入してもらうための説得材料です。写真、映像、文章、機能リスト・・・、こうした要素は、説得するために必要だと考えています。顧客が Web サイトへ訪れることによって、「買ってみようかな」と思ってもらえるような画面に設計することが重要だと考えられています。 それでは、人間中心設計の視点で Web サイトをデザインすると、どうなるでしょう。彼等が考える「良いコンテンツ」は、

コンテンツ

自己主張ファーストなコンテンツを排除しよう

私はよく「コンテンツがない。壊れている。」と主張していますが、人によっては「既に自分たちには素晴らしいコンテンツがある。アピールするための素材もたくさん用意されている。」と考える方もいると思います。しかし、それは利用者からの視点からすればコンテンツでも何でもないノイズということもあります。 昨年末から全国で開催しているマルチデバイスを見据えたコンテンツ設計講座で、企業は的外れなコンテンツを出していることを事例を挙げながら紹介しています。クオリティの高い写真、映像、文章が使われているものの、中身は利用者のことを優先していない自己中心なメッセージばかりということがあります。残念ながら企業 Web サイトの大半はそんなところが多かったりします。 上記は Break Up という、広告主と消費者の関係を人間関係に見立てて表現した 2007 年のビデオです。以下、簡単にやりとりを抜粋しておきますが、動きや表情を見るだけでも参考になることが多々あるので、ぜひご覧になってください。会話がない一方的な関係にウンザリする消費者と、ナルシストで思い込みの激しい広告主の関係をコミカルに描いています。 消費者: 別れたい。全然話しかけてくれないじゃないの。 広告主: あんな大きな広告をつかって愛を宣言したじゃないか。 消費者: 愛していると言っているだけで、とてもそうは見えないわ。 広告主: そんなことはない。代理店は絶賛していたよ。 消費者:

コンテンツ

ネイティブ広告は新たな接点をつくれるのか

昨年頃から注目を浴びている広告形式で「ネイティブ広告(Naitive Ads)」というのがあります。詳しくは Techcrunch(米)のコラム Where You Can Go Right, And Wrong, With Native Ads を参照していただきたいですが、様々なメディア媒体の形式に合わせた広告を指します。例えば Tumblr の右側にある「Tumblr Radar」のように、見た目がサービスのデザインに馴染んでいて、あたかもコンテンツの一部のように見えるものが多いです。 私が最初にこのタイプの広告を見たのは、数年前の Digg でした。昨年に大幅リニューアルしてしまったので今はありませんが、スポンサーのニュースが他と同じデザインでリストに紛れ込んでいました(もちろん Sponsored という表記はありましたが)。最近だと Facebook が Social Graph を利用して広告をタイムラインに挿入したり、

デザイン

対話から生まれる今後のビジネス観・デザイン観

従来のやり方は通用しない 上図は Economist Intelligence Unit が 2012 年 11 月に発表した Outside looking in: The CMO struggles to get in sync with the C-suite(PDF)から抜粋したものです。CMO が現状、投資に力を入れている分野と、3 年後重要になると考えている分野の割合を比較しています。あくまで CMO の希望ではありますが、今後のマーケティングの青写真といえると思います。 ソーシャルメディアやモバイルといった新しい分野が伸びをみせていて、ブランド広告が大きく落ちているのが分かります。また、CRMという顧客のデータを管理をする時代から、それらのデータをつかってどのような傾向や対策が見出せるのかという視点に変化しているようにも見えます。このデータから仮説する今後のマーケティングの姿は; 企業は顧客との長期的な関係を築こうとしている 従来のマーケティングでは顧客に響かなくなってきている マスではなく個々とのコミュニケーションを作り出そうとしている 人々の消費や行動が変わったので、

インターネット

Louis C.K. とネットプロモーションの挑戦

Louis C.K.というアメリカのコメディアンがいます。人や社会を皮肉な視点で描写しつつも、そのストレートなコメントがおもしろく聞こえるという点では George Carlin に似ているところがあります。そんな彼が最近 Web を活用して興味深い実験を行いました。 日本のお笑い芸人と同様、アメリカのコメディアンもライブの模様を DVD で販売しているわけですが、先日インターネットで個人販売を始めました。5ドルでしかも DRM なし。購入したらすぐに彼のライブを好きなデバイスで楽しむことが出来ます。 個人販売といっても6つのカメラで撮影され、プロによって編集された本格的なライブ作品。販売を始めてから3日間で 500,000 ドルの売上を記録。チケット販売である程度、映像制作のコストはまかなえているそうですが、Web サイトのシステム構築などを含めたコストもデジタルダウンロードを通してカバーしているだけでなく、利益にもなっているそうです。 彼の声明によると、大手メディア企業に映像を売り払ったほうが手間もかからないし、利益もあるそうです。しかし、値段は 20 ドルくらいに上がるだけでなく、DVD なので観覧する方法が限られてしまいます。リージョンコードや DRM といった不便も視聴者に与えてしまう点では、

デザイン

過去の束縛から解き放たれたWebの可能性

行き詰まり始めているWeb 私たちは過去の知識や事例をモデルにして未来を考えることが多いと思います。今の電子書籍に関する議論がされるときも、紙の書籍や CD-ROM を使ったマルチメディアなど、過去に作られた形との比較が多くされます。Webビジネスもそうですね。「Web 2.0」は従来の Web の進化型、そのさらに進化したかたちが「Web 3.0」。名前からして過去の形を継承しています。最近も「ソーシャルなんたら」みたいなフレーズは実にたくさんありますが、まったく新しい概念というよりかはブログ、CGM、掲示板など従来からあった様々なコミュニケーションツールが進化したものです。 物事を理解するときに、過去にあったものと比較すると分かりやすい場合があります。また、未来を考えるときも過去に起こったことは大変参考になります。過去は今の私たちの立ち位置の確認になったり、進むべき方向を示すときがあるわけですが、我々は過去にとらわれ過ぎではないかと感じることがあります。Web は人類に与えられたまったく新しい道具のように表現されることがあるものの、活用方法は『過去の実績』にあまりにも捕われ過ぎているような気がします。 それが結果的にツールや技術が変わっているけど根本的には何も変わっていない状態に陥っているのではないかと考えています。 ここ数年の Web マーケティングを振り返ってみましょう。 Mixi, Twitter, Facebook

Webデザイン

顧客ロイアリティをあげるための8要素

近年、ページビューといったマス視点の数稼ぎではなく、ひとりひとりの利用者にどのようにリーチして関係を作るかといった部分が注目されています。それはEコマースだけでなく、コンテンツサイト、そして私が運営しているような個人サイトでもいえることだと思います。また次も訪問してもらうためには何が必要なのでしょうか?コンテンツ (製品やサービスを含)があることが必須ですが、他に何があるとロイアリティを上げることができるのでしょう。Webデザインという視点からみても幾つか提案できることがあります。 2002 年 Journal of Retailing に掲載された「Customer loyalty in e-commerce: an exploration of its antecedents and consequences (PDF)」という記事 には、顧客ロイアリティを上げるためには8つの要素が絡んでくると解説しています。随分昔の記事ですが、ソーシャルメディアと騒がれている今にも通じる重要な点が挙げられています。 カスタマイズ サービスや製品のカスタマイズだけでなく、利用者に合わせた情報を提示することで、見つけやすくなるだけでなく製品/サービスとの距離がより近くなります 顧客とのインタラクション 顧客をサポートするための情報やツールが充実しているかによって、利用者に一度に提供できる情報量も大きく変わります。

コンテンツ

Webを活用したマニュアルの役割とは

先週、新宿で開催されたテクニカルコミュニケーションシンポジウム2010にて、パネルディスカッションのパネラーとして参加させていただきました。Web技術やデザインに関連する話ではなく、ネット社会のいまとマニュアルのこれからを考えるという内容でした。マニュアル(テクニカルライティング)という世界はあまり詳しくありませんでしたが、出演のオファーをいただいた2ヶ月前から調査・勉強をし、このサイトでも紹介しているような情報を交えて話に加わりました。 そもそもマニュアルとは? 電子書籍でもハマる問題ですが、今までのマニュアルの見た目・印象を活かしつつ電子化してしまうと、紙のように見えて紙ではないよく分からないデジタルマニュアルになります。「よりリッチに」ということでインタラクティブなコンテンツが盛り込まれた CD-ROM が同封される場合もあります。しかし、そんな形ではマニュアルの電子化に未来はありません。 『電子化』という言葉が出てくると、「いかにモニターに映し出すか、どう操作させるか」の議論になってしまい、肝心の本質が抜けてしまっている場合があります。そもそもマニュアルはどのような役割をもっていて、人はそこから何を欲しているのかを理解した上で『電子化』をしなければ本末転倒のようなことになりかねませんし、先述したような『リッチ路線』に走ってしまうわけです。逆にマニュアルのもつ役割を果たしていれば、紙媒体のときとは見た目が変わってモニターに表示されていても、利用者は違和感なく利用することが出来るのではないでしょうか。 では、マニュアルとして必要とされる要素・性格とはどういったものがあるでしょうか。シンプルにまとめると以下の3つになります。

インターネット

情報の流れの変化を意識したウェブ戦略

左にあるスライドは、私がよく講演で使う図です。1つ目のスライドが今まで利用者が Web サイトへアクセスしてたのが、Web サイトの情報が直接利用者のほうに届けられるようになったということを示しています。例えば RSS のような情報をポータブル化出来る技術がそうですし、Netvibes のようなマイページと呼ばれる種類のサイトもそうです。 2つ目のスライドは、Web サイトへアクセスしなくても人が集まるところに情報が届けられていることを示しています。そして、その情報が多くの人々によって共有されたり、コミュニケーションのきっかけにもなっています。Facebookで企業が情報配信しているのがひとつの例でしょう。Compete Inc の調査によれば、Web サイトへのトラフィックは Google より Facebook からのほうが多いそうです。Pew Internet Research のレポートでは、アンケートを受けたアメリカ人の 75% がメールや SNS 経由でニュースを読んでいるそうです。 Facebook や Twitter のようなソーシャルメディアを利用して、自社サイトへ誘導するという形式は随分前からされていますし、人々の情報の入手の仕方を反映したアプローチです。少し違う試みとして

マーケティング

オリンピックとソーシャルメディアの密接な関係

スーパーボールのCMは1億人に見られる巨大なテレビイベントですが、コカコーラによると同時期にオンラインで連動広告を見た方は5億人にものぼったそうです。コカコーラはFacebookを活用しているブランドとして知られていますし、Espedition 206のようなソーシャルメディアを利用したマーケティングを得意としています。今回の結果は Web 上でのコミュニケーション経験が豊富なコカコーラだからといえるかもしれませんが、TVをはじめとした媒体を利用することでオンラインで多大な影響を及ぼすことが出来るというひとつの例として捉えることが出来ます。特に人とのリアルタイムでのコミュニケーションが発生しやすいスポーツイベントはソーシャルメディアと相性がいいのかもしれません。 コカコーラの成功もあったことから、現在開催されているバンクーバーオリンピックも大きな注目を浴びており、スポンサーは様々な試みに挑戦しています。 コカコーラ ソーシャルメディアを利用した雪合戦サイトを設立。オリンピック向けの iPhone アプリもリリースしています VISA オリンピック向けのYouTubeチャンネルを設置。TVCMもオンエア前に YouTube で先行配信をしていました マクドナルド How Do You McNugget?というサイトを通じてキャンペーンを実施中。Twitterでハッシュタグでコメント募集をしています GE GEのYouTubeチャンネルも今はオリンピック色が強い内容になっています。健康をテーマに 25 人の Twitter 要員を採用し、コミュニケーションするそうです もちろん、ゲームやウィジェットも満載です。公式でも Facebook 上で遊べるミニゲームや新着情報が見れるウィジェットがあります。NBCが提供しているiPhoneアプリのクオリティはなかなかのものです。

コンテンツ

コンテンツの質を上げるための第一歩

昔から量より質だった 「Top 25 Blogs About Blogging」では、ブログに関するアドバイスなどを記載しているブログのトップ25がリストされています。Google や Alexa のスコアなどを基にランキングされているこのリスト。複数のライターを抱える大規模サイトもあり、それらは毎日情報を更新していますが、大半は毎日更新していないのが分かります。平均で 2,3日に一回更新しています。同サイトは「Top 25 SEO Blog」や「Top 25 Web Design Blogs」という別分野のトップ 25 を同じ採点方法でランキングを出していますが、こちらも傾向が似ていて毎日更新しているサイトがトップに来ているわけではなさそうです。 数より質を評価しているのは人間だけでなく検索エンジンもそうである 2年以上前に作られたランキングなので最新のランキングでは異なるサイトが並ぶ可能性がありますが、更新の数が高い評価に直結しているわけではないことが分かります。記事数を増やしてアクセスを増やすという方法は確かにあります。しかし、時事ニュースのクリッピングや製品のちょっとした紹介、又は海外サイト記事の要約をわざわざブログして数を増やす価値がどれだけあるのか分かりません。上記のランキングをみて分かるとおり、数より質を評価しているのは人間だけでなく検索エンジンもそうであることがよく分かります。 例えば Mashable

コンテンツ

Webサイト運営でしてはならない質問

どうやったら人がもっとサイトに訪れるのか? これは Web サイトを構築・運営においてよく耳にする質問ではありますが、投げかけるべき質問なのかどうか疑問です。私が知っている方の多くは質の高い HTML マークアップが出来る方が多く、妙な SEO トリックを使うことなく検索エンジンの上位に作成したサイトを表示させることが出来るでしょう。しかし、Web サイトにたくさんの方が多く訪れたらそれで良いのでしょうか。1日に数百万の方がアクセスするようになったとしても、彼等がそこで何もしなかったら意味がありません。Web は世界中に広がる大きなネットワークですが、Web だからこそ量ではなく質がものをいいます。訪れる人たちを顔が見えない数字として捉えるのではなく、どのような人たちに来てもらいたいのか、何を提供出来るのか、何を利用者にしてもらいたいのかを問いかけなければいけません。 つまり「どうやったら人がもっとサイトに訪れるのか?」ではなく「利用者に提供したいコンテンツは何か?」を追求するべきでしょう。実はこのシンプルな質問の変化が Web サイト制作・運営に大きく関わってきます。 もしいつものように「どうやったら人がもっとサイトに訪れるのか?」と質問を投げかけるとしましょう。この質問をすると SEO 対策を真っ先に考える方がいると思いますし、賑やかしのためのキャンペーンを企画することも考えられます。これらの手法そのものが間違っているわけではありません。キャンペーンも上手くいけば口コミにのって話題になることもあります。しかし、

マーケティング

透明化されていく多彩なレビューサイト

Webマーケティングにおいて「透明化」はよく耳にするキーワードのひとつです。企業が提供する製品やサービスだけでなく、消費者との対話も透明化されている今日。レビューは誰でも手軽に出来るようになり、消費者もレビューを読んで購入を検討しています。いわば、レビューが Web では広告そのものなのかもしれません。例えば「東京 ホテル」と検索すれば、レビューがすぐ読める状態になっています。良いサービスを顧客に提供するというベーシックな部分ではありますが、それが検索結果にも直結し始めているといえます。 幅広くレビューを扱う総合サイトは以前からありますが、最近は特化したものも少なくありません。Sleeping In Airports は、6,300の空港の寝心地具合をレビュー。レストランのレビューはたくさんありますが、dishola は、食べ物の種類ごとにレビューされています。また、Printer.com は、4,500 のプリンターと 1,950 のカートリッジのレビューを扱っています。 レビューは次第にリアルタイム性を増しているのも最近のトレンドです。Skinni Popcorn は、

マーケティング

トレント・レズナー流マーケティング論

Nine Inch Nails の Trent Reznor といえば、オンラインを活用した様々な活動を数年前から積極的に行っているアーティストのひとり。ウェブサイトもちょっとした SNS になっていますし、以前からネット上で新アルバムの無料配信、GarageBand ファイル形式で楽曲を公開、400GBのコンサートのHD映像を BitTorrent で公開といった様々な活動をしています。 レコードレーベルに対して強い意見を持っている方としても知られていますね。 そんな彼が公式フォーラムに降臨。「my thoughts on what to do as a new / unknown artist」というタイトルで無名アーティストへのアドバイスを幾つか書いています。彼の経験とリスナー/ファンの変化に敏感に反応して活動している彼らしい言葉が幾つかあります。アーティストに向けているとはいえ、他の分野にもいえることが多いです。 このスレッドでは、たくさんのコメントも寄せられており、彼も加筆して詳しい説明をしています。以下にその要約を書いておきます。 スターになりたい人へ U2 や Coldplay のようなスーパースターになりたければ、

インターネット

2009年的な影響力をもつ方法

今日 kengoさんの tweet 経由で Twitter Grade というサービスを知りました。Twitter上での影響力を調べるツールで、点数も付けてくれます。どうやって点数を付けているのかと思いこちらの記事を読んでみることに。フォローや更新数の多さから換算するような人気順ではなく RT や、@ といった他利用者とのインタラクションの頻度や誰にフォローされているのか(しているのか)といった関係も点数に影響するみたいです。ランキングをみると単にフォロワーが多かったり更新頻度が高ければ上位にいっているわけではないというのが分かります。 影響をもつためのステップ 人のネットワークをうまく利用してマーケティングしたいと考えている方は少なくありませんが、依然としてアクセス数、友達数、フォロー数、クリック数で留まっているのが現状。影響力をつくることはマスへ向けて情報発信すれば良いというものではありません。Twitter Grade の換算方法をヒントにすると何をしなければならないかがみえてきます。 まずは使って現状把握 周りの評判だけでは Twitter をはじめとしたサービスで何が起こっているのかを知ることが出来ません。何が出来るのかを考える前に、『現場』で何が起こっているのかを知ることがスタート 興味をひく会話を見つける サービスで実装されている検索機能を使ったりコミュニティに参加するなど、自ら何かアクションがとれる場をみつける 影響力のある人との関係を築く Twitter Grade のようなサービスを使わなくても、現状を追っていれば次第に影響力がある人が誰なのかみえてきます。コメントを付けたり、RTでもいいので何か繋がりをもつことが最初のステップ

セミナー

湯川鶴章さんの勉強会へ行ってきました

前回ポッドキャストで対談した安田さんからのお誘いで、AMN 共催の広告代理店や企業のマーケ担当の方向けの勉強会に参加してきました。Webマーケティングに関して鋭い視点をもつ湯川鶴章さんの生の声と最新事情が聞けた貴重な時間でしたが、広告に携わる方が大半を占める中で、彼らの言語や視点を体感出来たという意味でも有意義な時間でした。 先月あった百式の田口さん主催の勉強会に参加されていた VC の方が、儲けたい人とおもしろいものを作りたい人の接点が足りないと指摘されていました。田口さんの勉強会が「おもしろいものを作りたい人」が多く集まった場だとしたら、今回のは「儲けたい人」が多く集まっていた場所なのかもしれません。何が軸になっていて、そこからどう展開していくかという考え方が作り手とは違うなぁと思いつつ、同時に関心するところも幾つかありました。 20世紀に確立された TV や紙媒体を利用した広告モデルをそのまま Web へもっていくのではなく、新しいモデルが必要となってきます。しかしそれは全く新しいものではなく、いわゆる昭和またはそれ以前まであった人と人との親密な関係をいかに Web で再現するかが課題だと湯川さんは指摘していました。パーソナライズということだと思いますが、これをいかに機械的に見せずにプライバシーや生活の邪魔にならないように提供するのかが課題にはなってくるでしょうね。世の中すべて広告になってしまうのかという恐怖もあると同時に、もしかすると今よりずっと便利で楽しい世の中になるのかもしれない希望もあるような気がしました。 広告モデルやテクノロジーについて最新事情を盛り込みながら紹介がされていましたが、新しい広告モデルを先に述べたような課題を解決しつつ形作るにはデザインが不可欠だなと改めて感じました。もちろん、ここで言うのは魅力的かつ使いやすいインターフェイスだけでなく、利用者がどのようにデバイスに触れてデータを活用するのかといったインタラクションデザインにまで及びます。こうしたデザインの考え方をマーケティングや広告とどのように組み合わせるのかは今後さらに重要になってくると思います。それをどのように実現するか・・・それにはまず企業内外が協力しあえる環境作りは不可欠。縦割りではなく横で繋がれる組織作りが出来るかも重要になってくるでしょう。 湯川さんは何かアイデアを提案するとき、まず究極の未来を想像するそうです。

ビジネス

お試しマーケティングいろいろ

消費者が選ぶことが出来る製品はあまりにも多く、どれが良いのか迷います。メーカーも認知してもらうために様々な種類の広告やマーケティングキャンペーンを行っていますが、やはり実物を見たり触ったりして買いたいのが消費者の本音でもあります。以前から、サンプルを試してもらうという手法は使われていたわけですが、近年その方法も実に様々でクリエイティブです。今回はそんなお試しマーケティングでおもしろいのを幾つか紹介します。 Matter 無料で登録出来る会員になりと、不定期に Matter から様々なグッズが入った箱が送られてきます。会員登録時に記入した個人情報を元に、広告主がターゲットにしたい人たちに向けて箱が送られるそうです。中身はこんなかんじ。 Wyndham Hotels & Resorts + VTech Electronic 子ども向けの学習おもちゃを作っている VTech の V.smile が Wyndham Hotels & Resorts のホテルルーム3,000室に置かれています。 SilverJewelryClub 郵送料を払うだけで、アクセサリを手に入れることが出来ます。日本にも郵送してくれるみたいです。 Evy Baby トルコのおむつメーカー。トルコ全土にあるショッピングモールの22カ所におむつを替えることが出来るベビールームを提供。もちろん、そこで

ビジネス

Webマーケティングのホットスポット

Webサイトは立ち上がってからが勝負ですが、それはサイトのメンテナンスだけでなく、マーケティングの側面からみても同じです。オープン後どのようにサイトをプロモーションしていけば良いのか、どういった方法が最も効果的なのかマーケティング担当の方は日々考えていると思います。それでは、マーケティング担当の方は今の Web で、どのような手法が利用価値が高いと考えているのでしょうか。 MarketingSherpaが、「Top Web Advertisers Rate Best & Worst Online Tactics & Budget Plans Email to a Colleague」という記事で、インターネットマーケティングを担当している 421人から得たアンケートの結果をまとめています。詳しい内容は記事を参照してほしいですが、気になった部分をピックアップしてみました。 検索とEメール 57%が SEO は他の戦略に比べて効果があると考えている(2006年は 45%) 42%がEメールマーケティングを重要視している(2006年は 47%) 34%