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仕事

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デザイナーとしての失敗との付き合い方

失敗を恐れないわけがない 「失敗はたくさんしたほうが良い」「失敗を恐れるな」という言葉を耳にしたことがあります。確かに失敗を通して学ぶことは少なくありませんし、書籍やセミナーで学んだことより残る知識になることもあります。しかし、だからといって失敗したくないのが本音です。また、失敗は私たちの社会では 許されざること と捉えられている場合もあります。「失敗を恐れるな」の前に「失敗は許されない」という考えが先立ってしまって、なんとか失敗せずに済む方法、失敗から免れる手段を選ぼうとしてしまいます。 ただ、失敗しないための努力をしたところで、失敗してしまうことはあります。また、周りからそう思われていなくても、自分にとって失敗を感じることもあるでしょう。事業がうまくいかなかったとき、提出したデザイン案がやり直しになったとき、プレゼンテーションの反応が良くなかったとき、同僚と話したときに生じたぎこちない雰囲気など、大小様々な失敗があります。 失敗のやっかいなことは、いつまでも私たちの頭の中に残っていることです。残るからこそ学びに繋がることはありますが、恐怖や不安として半年、1 年残ることもあ

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デザイナーに必要な「作る」と「考える」バランス

作るだけだと失うバランス スキルが多ければ就職のチャンスが増えるでしょうし、デザインとコードの間を取り持つためのコミュニケーションの手間も省けます。新しい技術を取り入れたデザインが考えられることで、表現の幅も広がるはずです。柔軟性、拡張性のあるデザインを作るときに コード脳が役立ちます [http://www.yasuhisa.com/could/article/code-and-thinking/] が、デザイナー自らがコードを書く必要性はないと考えています。 小さな組織、フリーランスであればコードを書かざるを得ない状況があるので、それは仕方ありません。『書けるべき』という強い表現が、どのような状況にも当てはまるように聞こえてしまうことに疑問を感じます。また、制作スキルばかりに力を入れても、デザイナーとしてのスキルの伸びに限界がある考えています。 デザインは人によって様々な定義が出てくるややこしい言葉ですが、私の中で「作る」ことと「考える」ことの 2 つに分けています。作ることは、何か目に見えるもの、触れることができるものを作り上げること。Web サイトが作れる、アプリの U

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根拠や成果を超えたデザインに思いを馳せる

人間中心設計だけでは見えないこと 今では見なくなりましたが、ひと昔の MacBook Pro や Power Mac の本体側面にあるスリープインジケーターや電源ボタンは、スリープ時に点滅をしていました。これがただの点滅ではなく、まるで人が眠っているときの呼吸のような動きをしていました。Apple はこの点滅のデザインの実現のためにコストをかけ、特許も取っています [http://www.freepatentsonline.com/6658577.html]。 Apple 製品は小型化・薄型化が進んでいるので、こうした『演出』が少なくなっていますが、今振り返るとスゴいなと思うわけです。誰も気にしないディテールに拘るという点はもちろんですが、製品に実装してしまっていること自体がスゴいなと。 最近は「利用者のニーズを引き出して、実装しましょう」「そのデザインに効果があったか数値化しましょう」という文脈の中でデザインが語られることが多いわけです。たぶん、そうした中で「電源ボタンを人間の呼吸のように点滅させる」というアイデアが実装されるのか疑問です。利用者から「電源ボタンに心地の良い点

デザイン

なぜ多彩なデザインツールが出てきているのか

2010年代は『革命』 2000年代であれば、デザインツールは Adobe 以外の選択肢を考えることができませんでした。小さなツールは幾つか出ていましたが、仕事で使おうと思えるデザインツールはほぼ皆無。しかし、2010年に Sketch [https://www.sketchapp.com/] が登場して以来、状況が大きく変わり始めてきています。他に使おうと思えるものがなかった 2000 年代に対し、2010 年代は次から次と魅力的なツールが登場しています。今では「また出た」とウンザリしている方もいるかもしれませんが、2000 年代の静けさと比べると革命といって良いほどデザインツールが増えています。 こうした変化のなか、Adobe も Experience Designer [http://www.adobe.com/jp/products/experience-design.html] という Creative Cloud には今までなかった種類のアプリを 2016 年にリリースしました。今までデザインツールを独占していた Adobe でさえ、2010年代に起こっている変化に対

デザイン

チーム内コミュニケーション設計に使える視覚化あれこれ

通じ合うための設計 デザイナーの仕事はコミュニケーションを設計することだと思います。Web サイトやアプリの画面設計をするのはもちろんですが、その画面が使う人たちにどのような影響を及ぼすのか、彼らがインプットをした場合、どのようなフィードバックを提供するのが適切なのか考える必要があります。ここで言うコミュニケーションの設計とは、製品と人、もしくは人と人との関係をどのように取り持つのかを考えることです。その関係を視覚的に伝えることができるのがデザイナーの強みと言えるでしょう。 ただ、デザイナーが考えなければいけないことは、製品とそれを扱う人たちの関係だけではありません。クライアント、開発者、マーケターといった、制作に携わる人たちの関係を設計することも含まれています。プロジェクトの全体像を見渡せるようにしたり、携わる人たちが共通認識をもてるようにするためのツールが必要になります。チームメンバー同士の関係性を円滑にするためのツール作りもコミュニケーションの設計の一部だと考えています。 抽象的な表現に留めない言語化は必要ですが、「かわいい」「モダン」といった緩い表現を許さない現場も良く

仕事

手段を切り離したら楽になったデザイナーの仕事のお話

元々デザインの仕事は広範囲だった ここ数年でようやく Web・アプリの世界で「デザイナーは広範囲でいろいろ知っておかなければならない」という声が高まりましたが、元々デザイナーの仕事は範囲が広いものでした。例えばファッションデザイナーはデザイン力はもちろん、技術に基づいた設計、製造工場との交渉、流行や市場の動向の理解などが必要とされています。インダストリアルデザイナーや建築家も同じです。ただデザインができるというだけでは一人前として見なされない仕事がすぐそこにのあるにも関わらず、なぜ Web・アプリでは目新しく見えてしまうのでしょうか。 ひとつの仮説として考えられるのが、DTP デザインなどに見られるデザインの分業化・効率化です。1984 年に登場した Apple Machintosh [https://ja.wikipedia.org/wiki/Macintosh] には Adobe の PostScript が実装されました。翌年に発売された PageMaker [https://ja.wikipedia.org/wiki/Adobe_PageMaker] によって、高機能か

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作るだけではないデザイナーの生きる道

職種を超えたデザイナーの集まり 3月20日、浜松市にてDORP INSPIRATION 2016 [http://www.dorp.jp/event/dorp-inspiration-2016/] が開催されました。様々な分野で活躍するデザイナーを対象にしたイベントだけあって、Web デザイナーの来場者数は半分以下。グラフィックデザイナーはもちろん、建築家やインテリアデザイナーの方も参加していました。デザインという限定されたテーマではありますが、様々な分野のデザイナーが集まるイベントは珍しいと思います。 参加者だけでなく、登壇者も多彩な顔ぶれ。オイシイワークス [http://oisiiworks.com]の佐藤実紗さん。書籍「なるほどデザイン [https://www.amazon.co.jp/dp/B012VJNW6Q?tag=could-22&camp=1027&creative=7407&linkCode=as4&creativeASIN=B012VJNW6Q&

デザイン

抽象性と具体性の間で動けるデザイナーになろう

作れることは重要ですが デザインを「作る」を軸にして話すと、デザインの本質が失われることがあります。もちろんデザイナーは何か形にすることが仕事であるわけですが、作る話の多くは答えありきで語られることがあります。「◯◯の作り方」「△△を効果的に見せる方法」など、作ることが目的であったり、課題への答えが既に出た上でデザインが解説されていることは少なくありません。 何かを作り出すためのスキルを磨く上で、作り方を知る必要があります。しかし、答えがあらかじめ提示された状態で作るというやり方ではデザインをする仕事として必要な根本的なスキルを得ることが難しくなります。 UI の実装には、デザインの学習と成長における課題をたくさん見つけることができます。 今でも多くのサイトが採用しているカルーセル(carousel)は良い例です。「クライアントに言われたから」「作るという仕様になっているから」「競合サイトも実装しているから」という理由で作り始める場合がありますが、そこには「 そもそもなぜ必要か」という問いかけが抜け落ちています。 カルーセルの実装に留まる話ではありませんが、ひとつの UI に

デザイン

海外の動向からみるデザインツールの現在

デザイナーとツールは切っても切り離せない関係です。ときにはデザイナーのスキルはツールの熟練度や使い分けの仕方で決まることもあります。長く使い続けたいですが Web やアプリのデザインは、テクノロジーと密接に繋がる仕事であるが故に、いつの間にか新しいツールが主流になることがあります。 特にここ 10 年でデザインの仕事は大きく変わりました。今でも Web デザイン、アプリデザインにおいて Adobe 製品 [https://www.amazon.co.jp/dp/B00FOHQZPI?tag=could-22&camp=1027&creative=7407&linkCode=as4&creativeASIN=B00FOHQZPI&adid=1CY484XRPNWJFAPJ9TD9&] は多大な影響力をもっていますが、それがほぼ唯一の選択肢だった頃と今は違います。また、今まで以上にデザインにスピードと柔軟性が求められているので、Adobe 以外のツールも必要になってきています。 [http://tools.subtraction.

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すべては一文字書くことから始まる

「だからなに?」 Web 上で情報発信をしている方であれば、一度は頭に思い浮かべる言葉だと思います。知名度もない実力もない自分が、わざわざ外に向けて発信することに何の意味があるのだと。 今でも自分の文章が上手いとは思いませんが、昔は下手でも気ままに書いていました。2002年の記事を掘り起こしてみたところ、大学の演劇を見にいったときのことを書き残していました。以下はそのとき書いた日記の一部からの引用です。 > 僕が演劇が好きなところのは、ステージという限られた空間の中での演出や場面の変化を一望できるところです。ひとつの『場面』でもいろいろなことが同時進行していて、見方によってはいろいろ楽しめるという舞台ならではの魅力があるからかもしれません。 当時はまだ米国に住んでいて、ある制作会社で Web デザイナーとして勤務していました。ビジュアルデザインだけでなく、 HTML/CSS/JavaScript は毎日何時間も書くという生活をしていました。演劇に関する日記を書いたおよそ 2 年後に CSS の書籍を出版しているので、最先端と呼べる知識はあったと思います。しかし、ブログには仕事

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制作者であれば書けたほうが良い理由と実践のコツ

経験をスキルとして活かす 何かメディアをはじめることで、ひとつのコンテンツを作ること、そして作り続けることの難しさを体感することができます。セルフブランディングに役立つのはもちろんですが、クライアントに提案する際にも自分でメディア運営しているかどうかで違いがあります。 読者はどのようなコンテンツを求めているのか、彼らがどのように読んでいるのかを意識するのようになりますし、的確な伝え方ができるような文章構造やデザインを意識できるようになります。また、制作者である私たちの手元から離れたあとのことを考えてデザインできるようになるのも、自ら様々な形状のコンテンツを出し続けることで考えられるようになります。 頭で分かっているだけで提案するのと、体感・経験をして提案するのでは内容も説得力も変わるはずです。 しかし「書こう!」と思ってもなかなか書けないことがあります。また、今はブログを立ち上げなくても様々なソーシャルメディアで簡単なリアクションが出せるようになりました。日々の生活模様を残すのであればブログである必要もありません。ブログの形状に拘ることはありませんが、自分の考えを文字にして書

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営業から学べる、ニーズを聞き出すためのノウハウ

GitHub には早い時期から営業チームがいた [https://github.com/blog/1230-optimizing-sales-for-happiness] ことで知られています。開発者向けの製品やサービスであれば、良いものであれば口コミでどんどん広がるイメージがあります。GitHubもそういったサービスのひとつのように見えますが、より多くの方に使ってもらうために営業チームを作ったそうです。チームで使わないと GitHub のようなサービスは機能しません。また、有料サービス申し込みも PayPal で支払って準備完了!といった簡単作業ではありません。支払い権限をもっている方は GitHub を見たことも聞いたこともない方もいるはず。そういった場合、営業チームが出向いてお客様の特異なニーズを調査するそうです。 「営業」という言葉に良いイメージをもっていない方もいると思います。ハリウッド映画などで描かれている、売るためなら手段を選ばない営業像が先行しているのかもしれません。しかし、優秀な営業は製品やサービスの改善ための重要な役割を果たしています。彼らは顧客の要求、願望、

仕事

きちんとデザインの価値を伝えるための心得

良いものは理解される … わけではない 良いデザインは語らなくても、相手に伝わるという言葉を耳にしたことがあります。そういった瞬間に出くわすこともありますが、少し見るだけでも伝わるデザインばかりではありません。一見シンプルなものでも、デザイナーがどのような経緯でそこへ辿り着いたかを理解するのは困難です。 良いものを作れば理解してもらえる場はあります。しかし、デザインへの理解を共有していない人が相手だと、見せただけでは伝わりません。そもそもデザインを専門分野にしていないからこそ、デザイナーにデザインを頼んでいるわけですから、当然だと思います。デザイナーは、良いデザインを生み出すことは当然ですが、それと同じくらい 自分のデザインを営業する [http://www.yasuhisa.com/could/article/design-talk-feedback/] 能力も必要です。 「デザインを理解してくれない」と嘆くのはナンセンス。デザインを理解してもらうのはデザイナーの仕事ですし、それを相手が理解できる言葉で伝える工夫も忘れてはいけません。 デザイナーであれば、自分でデザインを語

サービス

OmniFocusでできるタスクに埋もれないためのシンプル設定

タスク管理は様々なツールやサービスを転々としていた時期がありましたが、ここ 2, 3 年は OmniFocus [http://www.omnigroup.com/omnifocus] で落ち着いています。私の場合、クライアントのワークフローになるべく合わせて仕事しているので、情報が分散してしまいがちです。そこで OmniFocus でタスクを収集して、整理・処理をするようにしています。デスクトップ版だけでなくiPhone版 [https://itunes.apple.com/jp/app/omnifocus-2-for-iphone/id690305341?mt=8] も購入するとなると、1万円前後の投資が必要になるので気軽に始めることはできませんが、ただ、デスクトップ版には 14 日間の試用期間があるので試してみてはいかがでしょうか。今年出た 2.0 で UI が一新されたのことで、ますます扱いやすくなりました。 OmniFocus をはじめとしたタスク管理アプリの力を発揮させるには、積極的にタスクを放り込むことが重要です。中途半端な導入ではなく、フルコミットすることで、こ

デザイン

デザインの仕事にある成熟と熟練

デザインの意味とは … といった禅問答のような質問をときどき耳にします。語源まで辿って「記号を表す」といった説明をする人もいれば、「設計をする」と応える方もいます。装飾という意味合いをデザインから離す人もいますが、装飾もデザインの一部として捉えることもできます。 デザインの定義は読者ひとりひとりに委ねますが、デザインを学習したい場合「人それぞれだから頑張って」で済ますわけにはいきません。デザインの『入り口』が必要ですし、どこへ向かっていくのかという目的地も必要だと思います。 デザイナーの成熟度は、以下のような UI を見たときの反応で判断することができます。 あるサイトの UI を基にしてつくったスケッチ デザイナーによって、この UI に対するリアクションは異なります。大きく分けると 4 つあります。 見た目を変えたいインプットフィールドの見た目が良くない。タイポグラフィの選択が良くない。色彩を変えたいといった、見た目をデザインしたいという方。 作り方を見直したいどの技術を使えば実装できるのか。何かツールを活用することで、UI を改善できるのか。どのような技法を採用すれば、

コンテンツ

なぜ緊急時になるとデザインが崩れるのか

本日話題になった銀行サイトの緊急メッセージ。このように緊急時になるとサイトデザインからかけ離れたコンテンツエリアを貼付けるサイトは少なくありません。 サイト運営は大事業 コンテンツの仕事に携わる海外のプロフェッショナルと情報交換をすることがありますが、最初驚いたことが運営人数が圧倒的に違うところ。日本で、ひとりかふたりの「Web担当者」が運営しているサイトの規模だと、海外(特に欧米)の場合、 10 人前後のチームを抱えていることがあります。10人前後の Web チームが存在するのは、メディア・パブリッシングのようなコンテンツの掲載頻度が高いサイトに限らず、様々なジャンルで同じことがいえます。大企業の Web サイトだとおもっと多くの人を抱えていることがあるそうです。 Web チームの仕事は企業によって異なりますが、共通して以下のようなタスクがあります。 * コンテンツ制作から掲載までのワークフローの調整 * Web へコンテンツを掲載するための最適化(マークアップ含) * 掲載に必要な写真や図などの素材制作 * ガイドラインに合わせてデザインを調整 当然、日本の Web

コンテンツ

ところでコンテンツは誰がする仕事なの?

専門的だが、専門でする人がいない 昨年は、1 年を通して各地で コンテンツ関連の講演やワークショプ [http://www.yasuhisa.com/could/announcement/content-seminar-workshop2/] をしてきました。アンケートの評価が高い人気講座になりましたが、多くの課題を残すことになりました。「よかった」と仰ってくださった参加者のソーシャルメディアやブログを追っていますが、学んだことを実践に繋げたり、今の仕事との関連付けに苦労しているという印象があります。これは参加者のスキルが足りないのではなく、 そもそも誰がする仕事なのか分かり難いというところに問題があると思います。 コンテンツを扱う講座では、以下のような仕事があると説明しています。 * 自社における『良いコンテンツ』を定義する * そのために、サイトへ訪れる人々の姿や文脈を明確にする * 現状のコンテンツを見直し、品質チェックを行う * 足りないコンテンツはなにか、必要なコンテンツはなにかを洗い出す * 掲載までのワークフローを見直し、必要であれば設計もおこなう * 運

仕事

サービスに携わるデザイナーが少ない理由を考えてみた

先日開催された [http://www.yasuhisa.com/could/article/vision-ux-ui/] イベントの登壇者のうち 2 人はサービスに携わるデザイナーでした。ひとりは Stores.jp [http://stores.jp/] のデザインを手がける河原さん。もうひとりは ココナラ [http://coconala.com/home] のデザインと運営をされている新明さんです。素晴らしいサービスには優秀なデザイナーがいるにも関わらず、デザイナーが集まらないという声をよく耳にします。サービスでデザイナーをしている方を何人か知っていますが、彼等も同じように「デザイナーが見つからない」と言います。 デザインの仕事 … と一言でいっても様々な形が存在します。 Web やアプリを手がけるサービス系のデザイナーも、他の Web 関連の仕事と同じようにみえて随分異なります。恐らくサービスを手がけるデザイナーは、今までにない新しいタイプのデザイナーなのかもしれません。今までにないからこそ見つかり難いですし、知られていないからこそ分かり難いタイプのデザイナーなのでしょう

デザイン

即興が超える領域の壁

これは、私が好きな動画のひとつ。 歴史に残る映画の名シーンは、俳優たちによる即興が数多くあります。ヒース・レジャーが魅せた「ダークナイト [http://amzn.to/1dlJUJb] 」の怪演や「タクシードライバー [http://amzn.to/19Yew3b]」の名台詞が即興というのは、知る人ぞ知る有名な話。25 の映画のシーンを見ながら、俳優達の想像力と演技力を堪能できる内容です。(英語ですが、簡単な解説がアノテーションに記載されているので、表示しながら観覧すると楽しみが増します) 映画好きなら見ておきたい動画ですが、即興について考えさせられる動画でもあります。 俳優は台本どおりに台詞を話したり、監督の指示通りに演技をすることが仕事ではありません(それを好む監督もいますが)。「俳優だから」と、自分の周りにラインを引かず、与えられた世界の中を自由に動き回ることがあります。即興は、その表れだと思います。即興は、脚本によって定められた領域に留まらず、ときには領域からはみ出ることもあります。うまくいけば、作品の世界観を広げたり、登場人物に深みを与えてくれることがあります。

コンテンツ

今のモバイル対応に抜けている大事なコト

変換だけではないモバイル対応 サイト制作の仕事の依頼がきた場合、どの手法で制作するのかという議論をするのではなく、今のコンテンツがどのような状態にあるのかを共有するようにしています。見た目だけ、なんとなくモバイル対応するのであれば、難しい仕事ではないですし、極端な話、自動変換ツールを使えば済む課題です。 しかし、作ってはみたものの、文章は途中で切れていたり、重要な情報はパソコン版で見ないと分からないといった中途半端なサイトになることがあります。「パッと見の良さ」や「今すぐあること」を重要視してしまうが故に、企業にとっても利用者にとっても不十分な結果になります。 今のモバイル対応は見た目の『変換』が最優先で、企業が担保したい体験まで設計しきれていないのが現状です。企業が担保したい体験 … それは、 企業が提供したいサービスやコンテンツをデバイスに関係なく提供できることだと考えています。 より厳しい目でコンテンツをみる きれいに包装されていても、味が良くなければ食べてもらえません。 見た目やインタラクションが体験に深く関わりがあるのは確かですが、利用者が期待しているサービスやコンテン

プロセス

コラボといっても平等ではない

2人以上が共通のゴールに向かって協力して進めるコラボーレション。クリエイティブな環境ではコラボレーションが発生しやすいわけですが、複数人がプロセスに参加するだけという形だけのコラボレーションだと、良いアウトプットが生まれません。ただ集まるだけではなく、参加者それぞれの意見やアウトプットがしやすくなる環境をつくるには、以下の条件があると考えられます。 * 信頼関係が築かれているか * プロセスが透明かどうか * オープンな対話が可能か * リスクをとることができるか * 間違いを許すことができるか 多くの人がプロセスに参加しやすい環境をつくることがコラボレーションの第一歩ですが、ゴールに向かうためのディレクションや最終的な決断を下す人がいなければ、 らくだになる [http://www.yasuhisa.com/could/article/we-just-made-a-camel/] 可能性があります。皆が平等な立場でプロセスに参加できるコラボレーションですが、ひとりひとりのアウトプットまでが平等というわけではありません。また、時には独裁者のような存在によってゴールに向かう