Latest thinking
すぐに使えるノウハウではなく、「なぜそうなっているのか」を考える記事を書いています。デザインの仕事で感じるモヤモヤに、構造から向き合いたい人のための場所です。
UIデザインのバグを減らすための施策
UIデザインにもあるバグ 今年の WWDC 2019 で印象に残っているセッションのひとつが「Introducing SwiftUI: Building Your First App [https://developer.apple.com/videos/play/wwdc2019/204/]」。SwiftUI は開発がよりスマートにできるようになるだけでなく、デザインツールの新しい可能性を示しているように見えました。SwiftUI はとてもエキサイティングですが、個人的に刺さったのが上の写真。改めて意訳した図を作りました。 UI デザインは単に理想型を作れば良いのではなく、様々な状態(ステート, State)を考慮する必要があります。情報量に応じてどう見せるかだけでなく、様々な種類のエラーにどう対応するか考えなければいけません。How to fix a bad user interface [https://www.scotthurff.com/posts/why-your-user-interface-is-awkward-youre-ignoring-the-ui-st
地方で勉強会を企画されている方へ
Webがなければ終わっていた 私は学生から就職までの 10 年間米国で暮らしていましたが、少し車を走らせれば地平線がどこまでも続く田舎町にいました。「これぞアメリカ」みたいな地域で暮らしたことは貴重な経験でしたが、テクノロジーと寄り添う仕事に就きたいと思う人には厳しい場所だったと思います。 Web デザインと呼ばれる分野が生まれたのは私が学生だった頃ですが、当時は先生もどう教えたら良いのか分からず、代わりに私が Dreamweaver の講義とアシスタントをしていました。グラフィックデザインを目指している人ばかりで、同じように web に興味をもっている人は周りにはいませんでしたし、勉強会やミートアップといった人と会う機会もありませんでした。 それでも続けられたのも、web ブラウザを開けば自分より数百倍すごい人が新しいモノを作っている姿を見ることができたから。文字通り森の中で住んでいましたが、常に世界と繋がっていたことが今の仕事ができている理由だと思っています(高速回線を使いたい放題だったのもプラスでしたが)。当時の web は『ニッチな世界』だったこともあって、同じような考
デザインとは交渉すること
専門家の視点であるべき論を語っても周りは動いてくれません。作る仕事は多くの時間を消耗しますし、簡単なことではありませんが、作ることは仕事のほんの一部です。
デザインをスケールしていくための役割分担
時々「デザイナーが見つからない」という言葉を耳にしますが、作るに関わることをすべてやって欲しいというぼんやりとしたニーズだから見つからないのかもしれません。
内向的な人でも実践できるデザインの伝え方
周りの勢いに押し流されないために準備が欠かせません。事前に『情報の交通整理』をしておけば、外向的な人が多い場でも自分の意見が伝えやすくなります。
フレームワークと共存できるデザインの向き合い方
フレームワークはクリエイティブを殺すのか プロダクトやサービスを運用しているサイトの多くは上図のようなフォーマットに収まります。画面上には大きな画像(又は動画)を背景に短めのメッセージ。3, 4 つの機能紹介、導入している企業のロゴが並ぶといった構成はよく見かけます。似たようなテンプレートがたくさんある [https://themeforest.net/search/startup]ように、定番になっていると言えるでしょう。 こうした無難な形状をした web サイトを「Bootstrap [https://getbootstrap.com/] っぽい」と表現することがあります。2011年にリリースされて以来、フロントエンドフレームワークとして多大な影響を与えた Bootstrap。模索・実装の敷居を下げたものの、同じような見た目の web サイトを量産したことを指摘される場合もあります。 フロントエンドフレームワークやデザインシステムのような『枠組み』に沿って作ることはクリエイティビティを奪うものだと危惧している方は少なくありません。実際、Bootstrap っぽい we
デザインが伝わらないシンプルな理由
ぬるま湯の会話が生む勘違い デザイナーだけに限った話ではないですが、クリエイティブ職の方との会話が楽なのは、感覚的なところもスッと通じ合えるところだと思います。見せるだけで「そうだよね!」「ちょっと違うよね」のような会話が始まります。こうしたコミュニケーションはひとつの理想ですが、言い換えると『ぬるま湯』です。気持ちが簡単に伝わるコミュニケーションだけしていると、それが当たり前と勘違いするだけでなく、周りが理解しないことに不満を抱いてしまいます。 例えば、何も文脈を共有していないまま以下のような言葉でデザインを説明しても伝わりません。 * 信頼性 * シンプル * ブランドに合う * 使いやすい * かっこいい * かわいい * 感情に響く * エモい デザイナー同士であればこうした言葉ですんなり伝わってしまうので、ついつい使いがちです。しかし周りからすればこれらはユルフワな表現で、何が言いたいのか分かりません。「信頼性」という言葉はよく使われますが、以下の質問を説明できなければ個人的な感覚に過ぎないわけです。 * そのプロジェクトにおいて
ユーザー調査を実施するための地味だけど効果的な取り組み
うまくハマらないユーザー調査 ユーザー調査という言葉を聞くと、どういうイメージを頭に思い浮かべますか? 数週間のインタビューと観察。実施するための入念な準備期間。数十ページにも及ぶ調査レポートなどを想像する人は少なくありません。本格的な調査が必要な場合はありますが、早く動かなければならないプロダクト開発の文脈では現実味がありません。例えば以下の理由で調査をしない(できていない)現場をたまに見かけます。 * アジャイルのような早いサイクルで成果物を作り続けるプロセスに、調査がうまくマッチしない場合がある * 特にスクラム開発は調査・デザインとの相性が悪い場合がある * プロセスに調査ができる人が参加していない場合がある * 時間とお金がかかるというイメージが強すぎて手が付けられない * 調査・プロダクト開発それぞれがもつ有益な情報が見えにくい 調査には「長くじっくり実施して、きちんとしたレポートを作る」という先入観が付きまといますが、それだけが調査の姿ではありません。『調査』というフェイズを設けるのではなく、今の開発プロセスの中でどういう調査(手法)が実践できるか考え
デザイン組織の成熟度に合わせたデザインシステム提案
組織の成熟レベルに応じて『デザインシステムの解像度』を分類することができます。