Yasuhisa Hasegawa

Yasuhisa Hasegawa

Web やアプリのデザインを専門しているデザイナー。現在は組織でより良いデザインができるようプロセスや仕組の改善に力を入れています。ブログやポッドキャストなどのコンテンツ配信や講師業もしています。

コンテンツ

文脈にある2つの分類と人間らしさのバランス

今後デザインしていく上で重要となる文脈 [http://www.yasuhisa.com/could/?s=%E6%96%87%E8%84%88] の理解。文脈と一言でいっても範囲が広過ぎて何処から何をすれば良いのか分かり難い言葉です。文脈によって活かされるコンテンツ配信 [http://www.yasuhisa.com/could/article/context-content/] で取り上げたような実例があると「あぁこういうことか」と分かるものの、実際自分でするとなると始めるための具体的な要素が知りたくなります。 文脈は、ヒューマンとテクニカルの2つに大きく分類することが出来ます。ヒューマン側のコンテキストは人間の態度・行動・思考への理解が必要になる分野です。社会学・心理学とったアカデミックな分野も取り込んで研究するのも手段ですし、ペルソナを用いたデザイン思考プロセスでも導き出すこともできます。 テクニカル側のコンテキストは今の技術をつかって取得することが出来ます。HTML5 の geolocation [http://html5demos.com/geo] はその典型的な例

UX

感情デザインの必要性と評価のためのヒント

あなたは上の写真を見て、ちょっと笑顔になりませんでしたか? 笑わなかったかもしれませんが、悲しくなったり怒ることはなかったと思います。 人は感情の生き物です。自分の想いを表情や仕草によって表現することが出来るだけでなく、他から影響を受けたり、影響を及ぼすことが出来ます。見知らぬ子供の写真を見て、自分の感情が変わったのも私たちが感情の生き物であることの表れでしょう。 ポジティブな感情をデザインを通して引き出すことが出来るのでしょうか。「Design for Emotion [http://www.abookapart.com/products/designing-for-emotion] 」のような書籍が昨年出たのも、感情とデザインの関連性が強いことを示していますし、利用者に注目したデザインプロセスや、文脈 [http://www.yasuhisa.com/could/?s=%E6%96%87%E8%84%88] を考慮したデザインが注目されるのは、人の感情をどうデザインするかを探求するための手段なのでしょう。 従来のコンピューターと人間の関係は比較的シンプルでした。大きな装置に向

アクセシビリティ

見えるアクセシビリティをデザインする

先週の金曜日、アクセシビリティキャンプ東京 キックオフミーティング [https://www.facebook.com/events/149976381777809/]に参加しました。既に世界各地で開催されている アクセシビリティキャンプ [http://www.accessibilitycamp.org/]の東京版を始めるそうで、その最初のミーティングになります。 私自身はアクセシビリティの専門家ではありませんが、今のアクセシビリティ周りの活動や課題、そしてアクセシビリティに関わるプロフェッショナル達が抱く想いを知りたくて今回参加してみました。 見え難いアクセシビリティ 以前から奇妙だと思っているのが、コンテンツ/デザイン/機能など様々な物事において付加価値が重要視されているのにも関わらず、アクセシビリティになると付加価値ではなく、ボランティアに近いサービスとして見られる点。その要因として、健常者は省かれてアクセシビリティが捉えられている、障害者のためにある配慮になっているからかもしれません。アクセシビリティはコンテンツ/デザイン/機能の付加価値になるのですが、そこがまだリンクし

仕事

あなたが定義するWebの仕事を見つけるために

1月13日イマジカデジタルスケープ主催イベントOPEN-iセミナー [http://www.zusaar.com/event/186002] が開催されました。様々な情報やトレンドが目まぐるしいスピードで流れては消えていくので見定めれない。今までのような作り方では続けられないかも・・・となんとなく思いながらも変えることが出来ない方はいると思います。先月の CSS Nite Shift 5 [http://www.yasuhisa.com/could/article/shift5-the-end-of-websites/] では、従来の Web サイト制作は終焉を迎えると話しましたが、そこでは「ではどうする?」といった部分は深く掘り下げませんでした。今回は「 テクノロジー×クリエイティブ視点でみる、Webの仕事の行方」と題して、今後の Web プロフェッショナルの姿をテクノロジー視点、クリエイティブ視点から紹介しました。 あなたが職種を定義している 「Webデザイナーってなに?」「Webディレクターって何をしてるの?」「これから Web デベロッパーってどうなるの?」みたいな話を時々

Webデザイン

レスポンシブにデザインするために克服すること

画像の課題は解決されつつある 先日 Web担当者 Forum で、レスポンシブ・ウェブデザインの功罪とモバイルファースト [http://web-tan.forum.impressrd.jp/e/2012/01/10/11911] という記事が掲載されました。Media Queries [http://www.w3.org/TR/css3-mediaqueries/] を活用するなど実装のための概要を説明した上で、非表示だけど読み込まれているから膨大な画像素材が存在する PC サイトのレスポンシブデザインは不適切であると書かれています。 現存の Web サイトを Media Queries だけでレスポンシブ・ウェブデザインをするのであれば、Web担当者 Forum での指摘は間違っていませんが、実際のところレスポンシブにデザインすることは、Media Queries による対応だけではありません。例えば、画像の表示のさせ方を工夫すれば、記事で指摘している課題はある程度解決できます。Web担の記事からもリンクされている CSS Rador

インターネット

キーワード 2012: Everyscreen(スクリーンワールド)

スクリーンに囲まれた世界 「デジタルとリアルの境目がなくなってきた」 「リアルな交流が Web でも出来るようになった」 そんな言葉を耳にするようになった理由のひとつは、Web へアクセスする手段がパソコン以外からでも手軽に出来るようになったから。いつでも何処でもアクセス出来るわけですから、Webを身近に感じるのは当然のことなのかもしれません。スマートフォンだけでなく、 iPad [http://www.apple.com/jp/ipad/] や Kindle Fire [http://www.amazon.com/Kindle-Fire-Amazon-Tablet/dp/B0051VVOB2] をはじめとしたタブレット機器も利用され始めたことで、パソコンから Web を見るという行為は過去のものになりつつあります。 Ciscoの調査結果によると [http://newsroom.cisco.com/press-release-content?type=webcontent&articleId=5892556] 、2015年までにモバイル機器のインターネットのデータ送受信量は今の2

インターネット

キーワード 2012: Cultivate(耕作する)

昨年「キーワード 2011」と題して注目のテーマを幾つか紹介しましたが、今年もやります。最初のキーワードは「Cultivate 」です。農業に挑戦しようという意味ではなく、耕作するときのような視点と振る舞いをしようという意味が含まれています。このキーワードはデザイナーだけでなく、Web に関わる様々な仕事に通じます。 Webの狩猟時代は終わった Web だけではありませんが、今までのビジネスは石器時代の狩猟社会に似ていると思います。顧客をたくさん獲得すること、ひとりでも多くの振り向いてもらうこと、自分たちの場所に集めること・・・これらは野生の動植物を採取していた石器時代の狩りと重ねることができます。Web でもページビューや会員数の価値は未だに高いですし、ソーシャルメディアだと言っても結局 Like 数やフォロワー数といった『採取数』が重要視されています。とにかくたくさんの人に注目してもらうにはどうしたら良いのか、という考え方は狩猟社会的な価値観かもしれません。 人の顔が見え難く、ひとりひとりのニーズを聞き入れることが難しい状況であれば、たくさんの人を『刈り取る』くらいしか出来なか

コンテンツ

Year in Review 2011

#a01文脈を理解したWebコミュニケーションデザイン [http://www.yasuhisa.com/could/article/context-web-communication/] 今年の Web デザインを語るのにひとつの軸になった記事。モバイルにフォーカスした記事も書きましたが、来年も文脈をテーマに幾つか記事を執筆することになると思います。 記事を読む [http://www.yasuhisa.com/could/article/context-web-communication/]#a02 デザインのなかにある魔法と活用の仕方 [http://www.yasuhisa.com/could/article/design-magic/] 仕組みが分かっていると、どうしてもこうした感覚を失いがちになりますが、重要な視点だと思います。デザイナーは錬金術師であれ。 記事を読む [http://www.yasuhisa.com/could/article/design-magic/]#a03ソーシャルメディアがもつ光と闇 [http://www.yasuhisa.com/coul

UI

伝わるアニメーションのための第一歩

2011年 UI/UX トレンド [http://www.yasuhisa.com/could/article/ui-ux-2011-trends/] で、アニメーションが実装される機会が増えるだろうと予測しました。今はアプリだけなく、Webサイトでもよく見かけるようになりました。実装が簡単に行えることから、何気なく使われていることが多くなったわけですが、正しく実装するのが意外と難しかったりします。 アニメーション効果はコミュニケーション を円滑にするために使われるべきです。アニメーションが発生した瞬間に何かしらのコミュニケーションがインターフェイスと利用者の間に生まれます。つまりアニメーション効果を実装するということは、コミュニケーションの目的を明確にすることから始まります。コミュニケーションを確立しているかどうかで、アニメーション効果がギミックになるのか、意味のあるものになるのか決まります。 アニメーションと一言でいっても様々な形があります。例えば jQuery [http://jquery.com] には以下のようなアニメーションが実装可能です。 .animate()C

インターネット

Louis C.K. とネットプロモーションの挑戦

Louis C.K. [http://en.wikipedia.org/wiki/Louis_C.K.] というアメリカのコメディアンがいます。人や社会を皮肉な視点で描写しつつも、そのストレートなコメントがおもしろく聞こえるという点では George Carlin [http://en.wikipedia.org/wiki/George_Carlin] に似ているところがあります。そんな彼が最近 Web を活用して興味深い実験を行いました。 日本のお笑い芸人と同様、アメリカのコメディアンもライブの模様を DVD で販売しているわけですが、先日インターネットで個人販売 [https://buy.louisck.net/]を始めました。5ドルでしかも DRM なし。購入したらすぐに彼のライブを好きなデバイスで楽しむことが出来ます。 個人販売といっても6つのカメラで撮影され、プロによって編集された本格的なライブ作品。販売を始めてから3日間で 500,000 ドルの売上を記録。チケット販売である程度、映像制作のコストはまかなえているそうですが、Web

インターネット

開かれたWebと閉じたWebの間で

先月の WordCamp の講演 [http://www.yasuhisa.com/could/article/wordcamp-contentstrategy/]で、CMS は API のような存在になると話しました。Webサイトに訪れてもらうために情報(ページ)を管理するための CMS から、様々なデバイスやサービスへ配信することを考慮したコンテンツ(データ)を保持する CMS へ変化する。そのためにも、CMS を扱う私たちは Web ページという枠に囚われない設計が必要になるという内容でした。 WordCamp という場だったので、CMS にフォーカスした内容になりましたが、実のところ Web そのものが API になりつつあります。 従来 Web上にある様々なデータを読み込んで、人が理解できるインターフェイスにするのは Web ブラウザの役割でした。パソコンに最初からあったことと、多くの方に使われていたという理由で Web ブラウザという名のアプリで動作する技術が使われ続けていました。 Web ブラウザ上で情報を表示させたり動作させるためには

コンテンツ

Webサイト制作の終わりと始まり

12月10日に年末好例のイベント CSS Nite Shift [http://lp20.cssnite.jp/] が開催されました。Webサイト制作に関わる様々なキーワードに触れながら1年を振り返るこのイベントも既に5回目。今年は「我々が知る世界の終わり(けど大丈夫) 」と題し、Web に関わるプロフェッショナル達が、今後クライアントや利用者に向けてどのような価値を提供できるのかというテーマで話をしました。 Webサイトを作ることが目的になっていないか いつの間にか、公式サイトを作って公開することが当たり前になっている今日。CMS が広く導入されるようになってきた頃から、「とりあえず作る」という傾向が強くなった印象があります。システムを上手く活用すれば、コンテンツはあとで後で流し込めるので、コンテンツが揃う前に作れる(装飾をする)という考えが定着したのかもしれません。作ることが目的になっているからこそ、Web サイト制作における価値も作るためのスキルと、早く作るための効率化が中心になりがちです。 いつの時代になってもスキルや効率化は重要です。しかし Web サイトを作ることが目

コンテンツ

文脈によって活かされるコンテンツ配信

今年の始めに執筆した「文脈を理解したWebコミュニケーションデザイン [http://www.yasuhisa.com/could/article/context-web-communication/]」で、利用者の文脈を理解して Web サイトを設計する必要性を解説しました。当時は Web サイトデザイン全般について供述していましたが、コンテンツ戦略にとっても文脈は大事です。 先日のWordCamp [http://www.yasuhisa.com/could/article/wordcamp-contentstrategy/] で紹介した NPRの映画レビューのページ [http://www.npr.org/2011/11/22/142652996/hugo-from-a-master-a-love-letter-to-his-medium] が好例です。PC版では大きなスクリーンサイズと高速回線を活用して、大きな写真や動画だけでなく本文に付随する様々な情報が用意されています。しかし、モバイル版では小さな画像と本文のみが提供されています。小さなスクリーンで移動中かもしれない利

コンテンツ

コンテンツを意識してWebデザインするとは

11月27日に WordCamp Tokyo 2011 [http://2011.tokyo.wordcamp.org/] が開催されました。そこで「 コンテンツ戦略を意識した今後の CMS の姿」という講演をしました。WordPress を中心にしたイベントでしたが、私の講演では WordPress に留まらず、今後必要とされる Web コンテンツに必要とされる CMS のあり方について解説しました。講演の意図について知りたい方は前回の記事「 コンテンツを軸にしてCMSを使おう [http://www.yasuhisa.com/could/announcement/contentstrategy-cms/]」をご覧ください。 機能至上主義からの離脱 CMSの話になると、どうしても機能の話になるのは以前から疑問を感じていました。日本だと Movable Type [http://www.movabletype.jp/] の支持は高いですが、MT と WordPress を機能比較でしか議論できないのはどうも寂しい気がします。

wordpress

コンテンツを軸にしてCMSを使おう

WordPress は世界で最も使われているオープンソース CMS に成長しました。日本でも全国各地に散らばるモチベーションの高いサポーターの努力とエネルギーにより、ブログだけではなくサイト構築にも役立つシステムとして有力な選択肢にまでなりました。WordCamp Kobe に続き、今回の Tokyo イベントでもたくさんの方が訪れるのもそれを裏付けています。Webサイトを構築することを仕事にしている方から情報発信のツールとして利用しているブロガーまで様々な背景をもった人たちが東京に集まります。 たくさんの方に支持されている WordPress。皆、WordPress が好きで集まっていると思いますが、好だからこそハマってしまう落とし穴もあります。 それは、WordPress というツールを使って何かを作るということが前提になってしまうということです。 今の WordPress は出来ないことを見つけるのが難しいほどいろいろなことが出来ます。プラグインを組み合わせることで、様々な種類の Web サイトを作ることが可能になりました。WordPress は便利ですが、その便利さが

ソーシャルメディア

クルートレインマニフェストが今に伝えるメッセージ

1517年、マルティン・ルターが 95ヶ条の論題 [http://ja.wikipedia.org/wiki/95%E3%83%B6%E6%9D%A1%E3%81%AE%E8%AB%96%E9%A1%8C] を発表し、カトリック教会中心のヨーロッパ社会に大きな影響を及ぼしました。そのおよそ 400 年後に同じように 95 の論題を発表した人たちがいます。その論題は TV や新聞といったマスメディアが多大な影響をもっていた当時、大きな衝撃を与えました。本当にそんな時代がやってくるのかと疑った人もいたでしょう。しかし、それは振り返ってみると今を予言しているかのような内容です。 英語ですが、詳しい解説が書かれた 書籍を購入 [https://www.amazon.co.jp/dp/0465018653/ref=

デザイン

デザインする人の価値と誠実さ

誰でも価値観をもっていると思います。 デザイナーも何か自分なりの価値をもちながら仕事をしています。ここでいう『価値観』とはデザイナーがもつ独自の美的センスや技能力を示しているのではなく、彼(彼女)がどのような姿勢で仕事をしているかという意味を指しています。 しかし、自分の価値を仕事に反映させることは、簡単そうでとても難ことがあります。 お金のこと、同僚のこと、上司のこと、クライアントとのやりとりの結果、自分の価値とは合わない出来事があるかもしれません。自分の価値を曲げて仕事をしなければならないと感じることもあるでしょう。また、そこまですることが『仕事』と感じる方もいるかもしれません。 実のところ、自分の価値観をもちつづけることは、何よりも大事なことです。価値を失うということは、仕事においてあなたしか提供できない価値をつくりあげる能力を失うことに等しいことです。給料や報酬は、あなたが作ったモノという結果だけではなく、あなたの価値に対して支払われています。つまり、あなたが価値観を失うということは、モノを作る機械と競争しているのと変わらなくなるわけです。いずれあなたへわざわざ依頼する必要

デザイン

Q&A: 日本語サイトで英語を多用しているのはどう考えていますか?

> 社会にあるあらゆるデザインについて言えますが、日本語だけで表現できるものにあえて英語を使ったり、アクセントとして英語を使うことがあります。 英語を使うことがかっこいいという理由だけなのでしょうか? from: Naoyoshi Suzuki [https://www.facebook.com/naoyoshi] 留学1年して帰国した後、唖然としたのが英語表現がおかしい T シャツを着ている人が多かったこと。自分もおかしな英語が記載されたシャツやグッズをもっていたわけですが、少し英語が理解し始めると妙に思える場合がありますね。海外でもおかしな日本語のシャツを着たりタトゥーにしている人はいるので、日本だけの現象ということではありません。 Webサイトデザインでも英語をデザインの一部として利用しているケースが幾つかみられます。英語のラベルをヘッダーやメニューに入れるケースをよく見かけますが、英語をわざわざ使うのも幾つか理由があります。 装飾としての英語 文字が意味を伝達するための手法として扱われているというより、装飾の一部として捉えられてる場合があります。欧文ならではの曲線や形状が

シンプル

目的とインターフェイスの関係で変わるシンプルの意味

先日、帰省した際に母と家電量販店を訪れました。そこで、いろいろな製品を見学したり質問に応えながら雑談していたわけですが、母が興味深い言葉を残していました。 「私とあなたではシンプルの意味合いが違う」 例えば Apple TV [https://www.amazon.co.jp/dp/B004BR2CL8/ref=as_li_ss_til?tag=could-22&camp=1027&creative=7407&linkCode=as4&creativeASIN=B004BR2CL8&adid=0DGJBZ9NQMM00MFAY35W&] は、TVに接続するとパソコンからメディアをストリーミングしてくれるだけでなく、TV番組や映画、YouTube も見れるようになります。録画して残すという考えから、クラウドを利用してオンデマンドでいつでも好きな時間に見るこという考えに変わります。何が出来るのかを理解しているのであれば 1台で様々な役割を果たす Apple TV

Adobe

アドビさんへ3

次期バージョンからのアップグレードポリシーの変更 [http://www.adobe.com/jp/support/upgrade_policy/index.html]とAdobe Creative Cloud [http://www.adobe.com/jp/joc/products/creativecloud.html]の発表で、昨日から Adobeユーザーの間から様々な声が発せられています。今年はサブスクリプションサービスの提供を開始し、さらに Cloud によって価値を高めようとしているものの、思惑どうりにはいっていないようです。今まで過去 2,3 バージョン遡ってアップグレードできたのが、1バージョン前からしかアップグレード価格が適応されなくなるのが大きな原因。今までも利用者の間では「アドビ税」と呼ばれている Creative Suite ですが、今回のポリシー変更でフラストレーションを爆発させている方も少なくありません。 ここ数年、Adobe のソフトウェア開発サイクルと戦略に疑問をもっている方は少なくないと思います。 アップグレードすることで機能の数は増えるものの、そ

テクノロジー

Siriから始まる未来のコミュニケーションデザイン

自然言語とセマンティックデータの間で Siri をフィーチャーした Apple の CMiPhone 4S に実装されている人工知能アシスタント「Siri [http://www.apple.com/iphone/features/siri.html] 」。まだ英語しか対応されていないものの、キーボード、マウス、ジェスチャーに続く第四のインプットとして大きな力を発揮するのではないかと考えています。 Siri を活用しはじめて以来、天気や目覚ましの設定など今までアプリや Web サイトから行わなければならなかった作業が、あっと言う間に完了するようになりました。今までキーボードやジェスチャーを必要とした作業が声によって入れ替わることを実体験すると、インプットの未来を感じざるおえません。もちろん、従来のインプット方法(特にジェスチャー)がなくなることはないものの、声に入れ替わることは少なくないはずです。 以下は予測される Siri と利用者によるおおまかなやりとり。 1. 自然言語で Siri にコマンドを送る。2. 自然言語からキーワードを拾い、Web やデバイスに蓄積されているデー

Webデザイン

Webデザインが抱える制約と評価の仕方

[http://design.ucdavis.edu/]先週になりますが、Don Norman 氏が PHD-DESIGN のメーリングリストで発した言葉 [https://www.jiscmail.ac.uk/cgi-bin/webadmin?A2=ind1110&L=PHD-DESIGN&F=&S=&P=189824] が話題になりました。カリフォルニア大学デービス校デザイン課の Web サイト [http://design.ucdavis.edu/] が酷いというので彼が厳しく避難した内容。こんな文字が小さい Web サイトをつくるデザイン課を受講する意味はないと言い放っています。その後、Webマスターも登場するなど様々な意見が交換されています。 Webサイトをみると分かりますが、10年くらい前につくったように見えても仕方ない見た目です。文字が小さいだけでなく、文章の背景にアニメーションを付けたいがために Flash を導入したのだろうと思わせる演出もあります。Webデザインを仕事にしている方なら思わず突っ込みたくなるところがあると思いますし、

Webデザイン

企業の透明化がブランドを高める理由

デザインに関わる様々な物事を再考しなければならない時期にきていると考え、2008年くらいから Web デザインとそれをとりまく考えや手法を『現在・未来』と照らし合わせながら記事にしています。数年前から気になっているのが、測定の仕方について。ページビューは死んだと言われて久しいですが、未だにページビューを軸にした広告モデルが根強く残っています。また、Like やフォロー数といった近年の『ソーシャル指数』にしても同様で、基本的に「どれだけ露出したか」が価値に直結しているのが現状です。 企業が伝えたいイメージを様々な媒体を活用し、何処にでもある状態をつくることで、顧客にイメージを植え付ける 「どれだけ露出したのか」「どれくらい人は時間を過ごしたのか」を大きな価値にしているのがブランディング。企業が伝えたい世界観をひとりでも多くの方に伝えるために、CM、雑誌広告、ビルボードなどを活用します。オフラインの世界では厳密な測定が出来ないとはいえ、人の頭には伝えたイメージが残っている場合があります。企業や製品名をみると、広告塔になっている芸能人や、テーマソングが脳裏に浮かんでくるのは、オフラインの