Yasuhisa Hasegawa

Yasuhisa Hasegawa

Web やアプリのデザインを専門しているデザイナー。現在は組織でより良いデザインができるようプロセスや仕組の改善に力を入れています。ブログやポッドキャストなどのコンテンツ配信や講師業もしています。

アクセシビリティ

コンテンツデザインから始めるWebアクセシビリティ

[http://www.yasuhisa.com/could/content/images/wordpress/2015/12/cover-content-a11y.png] 理解という名のアクセシビリティ Web アクセシビリティの課題には大きく分けて 2 種類あります。ひとつは、色、形状、動きといった視覚に関わること。そしてもうひとつは、マークアップをはじめとしたマシンリーダブルに関わることです。マークアップが正しく記述されていて、視覚的にも分かりやすいことは Web アクセシビリティの確保において必須ですが、これらとは別に『第三の課題』のようなものがあると考えています。 それは利用者が理解できるコンテンツを制作・配信する という課題です。正しくマークアップされていたとしても、そのマークアップされたコンテンツが人にとって理解しにくいものであればどうなるでしょう。利用者はタスクを達成することができないでしょうし、情報を求めて彷徨うことになるかもしれません。 単に情報へアクセスできるだけでなく、意味のある情報へアクセスできるようにする必要があります。利用者の目的が達成されない

コンテンツ

コンテンツをデザインするということ

見た目はとても重要だけど 第一印象は Web サイトやアプリデザインでも重要です。見た目が良いということで、使い始めてくれる場合がありますし、製品やサービスの評価が中身ではなく見た目で判断されることがあります。人は 0.05 秒で Web サイトの良し悪しを判断する [http://www.tandfonline.com/doi/abs/10.1080/01449290500330448#.VmtzuBp96Aw] 傾向にあるので、見た目は良くしておくべきでしょう。しかし、長く使われる要因がビジュアルではなく、コンテンツということは多々あります。 例えば Reddit [http://www.reddit.com/] はデザインが洗練されたサイトとは言えませんが、世界的に利用されているサイトです。 利用者が求めているコンテンツがそこにあれば、見た目が少し良くなくても人は戻ってきます。 しかし、これは良質のコンテンツがあれば、デザインは必要ないという意味ではありません。先述したように、見た目で印象が変えることができますし、使い勝手も向上すればコンテンツへアクセスしやすくなる

UX

データに踊らされないようにするためのデザインアプローチ

11月28日に MTDDC Meetup Tokyo 2015 [http://mtddc2015.mt-tokyo.net/] が開催されました。 Movable Type [http://www.sixapart.jp/movabletype/] に関わるセッションだけでなく、特定の CMS に囚われないディレクションやサイト設計・運用の話もありました。昨年もそうでしたが、WordPress [https://wordpress.org/] や Drupal [https://www.drupal.org/] といった他 CMS のコミュニティメンバーを交えた座談会もあるのも MTDDC の魅力です。 今回は「データと上手に付き合ってデザインする方法」と題して、クリエイティブとデータを繋げるための考え方や手法を紹介しました。 数字が嘘をつくこともある 近年、すべてを数値化して測定・評価しましょうという動きがあります。本サイトでもデータの重要性を伝え続けています [http://www.yasuhisa.

コンテンツ

Webサイトの成熟へ導くシンプルな視点

11月7日に Jimdo で作成された年間ベストページを決定する「Jimdo Best Pages 2015 [http://www.jimdopages.com/]」が開催されました。このイベントで、株式会社ウェブライダー [http://www.web-rider.jp/]の松尾 茂起さん、株式会社インプレス [https://netshop.impress.co.jp/]の瀧川 正実さんと一緒にベストページの審査をしました。 個人的に文脈をきちんと理解していない Web サイトを評価することに躊躇がありました。漠然とした印象の評価にならないように、自分なりに情報収集をしたり、アワードとは別の視点から評価指標を設けるなど工夫をしました。手間のかかる作業になりましたが、Jimdo の枠を超えた課題を幾つか見つけることができました。CMS、画面設計、コンテンツ運用の課題が、表層的なデザインにも影響するものだと改めて思いました。 初めての次へどう進むか Jimdo のユーザー層で特徴的なのが、本サービスで初めて Web サイトを作ったという方が多い点。Jimdo は多くの方に「始

UI

すべてがUIになるVRの世界

先日、報道を VR で楽しむ NYT VR [http://www.nytimes.com/newsgraphics/2015/nytvr/] を試してみました。VR はゲームをはじめとしたエンターテイメント性の高い分野で注目されていましたが、 NYT VR はジャーナリズムからのアプローチだったので新鮮でした。これは仮想空間だと分かっていても、次第に世界に没頭してしまい、現実と仮想の境目が曖昧になる感覚は VR 体験ならではです。 スマートウォッチをはじめとしたウェアラブルや IoT の登場によって、従来のような GUI を前提としたインタラクションデザインではなく、No GUI のデザイン [http://www.yasuhisa.com/could/article/designer-should-use-wearable-now/] が注目され始めています。すべてをボタンのような操作 UI で表現するのではなく、音声、触感、行動でインプット・アウトプットすることがありえます。しかし、VR

コンテンツ

Webサイトにある3つの成長段階

成長するWebサイトの違いはなにか 昔は立ち上げることだけで価値があった Web サイトですが、次第にそうではなくなりました。きちんとした戦略を立てなければ、ターゲットにしているお客様に届かなくなりましたし、関係を維持するための施策がなければ、すぐに関係が絶たれることもあります。今は Web サイトを作ったことだけで満足していては自己満足で終わってしまいます。 Web サイトはどのように成長していくのでしょうか。作っただけのサイトと、成長過程にあるサイトの違いは何でしょうか。Web サイトが成熟するための段階が 3 つあると考えられます。 まず最初の段階にあるのが、企業側(コンテンツ配信者側)が必要だと感じることを優先的に出す状態。自分たちが扱っている製品やサービスがどれだけ素晴らしいかをアピールしたり、短期的に利益を上げるための施策を重要視します。見せたいコンテンツがたくさんあるので、訪問者側が欲しいと思うコンテンツの優先順位が低かったり、見せたいコンテンツは訪問者も欲しいと思い込んでいる場合もあります。 Web サイトを初めて立ち上げる企業は、Web サイトは自分たち

デザイン

デザインにある様々な対立について思うこと

デザインの議論で以下のような対立を見かけることがあります。 * アプリ/Web * 文系/理系 * テキスト/ビジュアル * アート/デザイン * アクセシビリティ/視覚表現 * UI/UX 私たち人間は様々なことを分類することを好みます。一見相反するものは、明確に分類しようとしますし、それぞれの定義を明確にしようともします。片方を選ぶことで、もう片方は諦めなければいけないと考えている方もいると思います。それぞれの言葉の意味を理解しておくべきですが、どちらかを選ぶというものではないと考えています。 ふたつを合わせることで、私たちの仕事の可能性を広げることができるはずです。 * 自分の仕事をアプリか Web いずれかに絞ることはありません * 文系だからといって数字が弱いということはありません * テキストとビジュアルが合わさることでコンテンツが増幅します * アートと呼べるような問題解決は存在します * 視覚的な表現が豊かでもアクセシブルにはできます * UI から生まれる体験もありますし、体験の理解が UI を生むこともあります 深みにハマった定

デザイン

ひとりから始めるデザイン批評

孤独だから見えにくい デザインは孤独な作業になりがちです。ひとりでデザインファイルと向き合う時間が長いので、自分がつくったものに対し感情的な繋がりができてしまうことがあります。また、プログラムのように、ひとつのファイルを何人かが触るということも少ないので、ある程度のステージに到達するまで誰もデザインを目にしないことがあります。つまり、『完成品』しか提示されないので、その間どのような試行錯誤がなされたのかも分からないわけです。 自分の視点だけに閉じこもることを避けるために、デザイン批評 [http://www.yasuhisa.com/could/article/design-ciritique/] を通して、何が改善できるかをクライアントや同僚と話し合いをおこないます。批評を意識した会話は、ひとりのデザイナーとしての成長にも大きな影響を及ぼしますが、誰でも会話ができる環境にいるわけではありません。フリーランスはもちろん、まだデザインの会話を始めにくい環境で働いている方もいるでしょう。 デザイン批評は複数人で実践するのが理想的ですが、ひとりで自分のデザインを批評することもできます

アクセシビリティ

今からできるWebコンテンツの次のコト

10月25日、仙台で The NEXT WEB CONTENT 2015 [https://weba11y.jp/the-next-web-content-2015.html] が開催されました。主催である株式会社インフォアクシア [http://www.infoaxia.co.jp]設立11周年記念として、Web アクセシビリティを中心に、デザイン、ユーザビリティ、SEO など、Web に関わる様々な話題を扱ったイベントになりました。トピックは広く浅いわけですが、異業種の専門家が集まることで、新たな視点の発見や共通点を見つけることができました。 本イベントの様子は Togetter #tnwc2015 [http://togetter.com/li/891063] をご覧ください。 Web利用は『終わった』のではなく『変わった』 ここ1年「Web は終わった」というニュアンスが含まれた話題を国内外で耳にします。Mashable