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的確なデザインアドバイスをするための確認事項

段階的に考えるデザインのアドバイス 時々「デザインのアドバイスもらえますか?」という依頼を受けることがあるわけですが、応えるのに困ることがあります。尋ねている側は「もっと良い見た目、さらに使いやすくするにはどうしたら良いか?」というニュアンスを含めて質問しているわけですが、初めて見る成果物に対して評価するのは極めて困難です。 成果物は突然生まれるものではありません。価値共有を行ったり、あえて省いた機能や、意図的に作られた表現もあります。こうした過程を経て Web サイトやアプリという成果物があるわけですから、それらを理解する前に評価するとなると、どうしても「好き」「嫌い」といったリアクションに近いものになりがちです。「 これはどうですか? [http://www.yasuhisa.com/could/article/starting-design-critique/] 」と尋ねても、的外れなフィードバックが来る場合があるのはそのためです。 ムードボード [http://www.yasuhisa.com/could/article/webdesign-control/] を作ると

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Palmが教えてくれたプロトタイプの真髄

Palm Pilot は木片から始まった 90年代から00年代にかけて手の平で使える PDA(Personal Digital Assistant)と呼ばれる種類のコンピューターが市場で出回っていました。ノートパソコンよりスペックが劣るものの、予定を管理したり、マルチメディアコンテンツを楽しむことができる『小さなパソコン』。後にスマートフォンやタブレットに吸収されて姿を消してしまいましたが、PDA はスマートフォンの前衛とも呼べる存在でした。 そんな PDA の代表格が Palm [https://ja.wikipedia.org/wiki/Palm] 。ハンドヘルドコンピューティングという概念を打ち立てたジェフ・ホーキンス氏によって考案されました。90年代初頭といえば、パソコンは机の上に置いてある大きな機械でしたし、ノートパソコンも今より数倍分厚くて重たいものでした。そうしたなか、パソコンよりスペックが劣り、2 台以上パソコンを持つことがまれだった時代に PDA のようなデバイスのニーズは未知数でした。そもそもコンピューターを手軽に持ち運ぶことが便利だと感じる人はごくわずかだっ

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なぜ多彩なデザインツールが出てきているのか

2010年代は『革命』 2000年代であれば、デザインツールは Adobe 以外の選択肢を考えることができませんでした。小さなツールは幾つか出ていましたが、仕事で使おうと思えるデザインツールはほぼ皆無。しかし、2010年に Sketch [https://www.sketchapp.com/] が登場して以来、状況が大きく変わり始めてきています。他に使おうと思えるものがなかった 2000 年代に対し、2010 年代は次から次と魅力的なツールが登場しています。今では「また出た」とウンザリしている方もいるかもしれませんが、2000 年代の静けさと比べると革命といって良いほどデザインツールが増えています。 こうした変化のなか、Adobe も Experience Designer [http://www.adobe.com/jp/products/experience-design.html] という Creative Cloud には今までなかった種類のアプリを 2016 年にリリースしました。今までデザインツールを独占していた Adobe でさえ、2010年代に起こっている変化に対

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ありがちなプロトタイプ失敗パターン

次へ進むための『何か』 プロトタイプは今日の設計プロセスにおいて必須の役割を果たしている … といった論調を見かけることがあります。特にアプリの場合、Web サイト制作以上に開発者とデザイナーの密接なコミュニケーションが必要になるので、単なる静止画データの受け渡しでは不十分です。そこで「プロトタイプを作りましょう」となるわけですが、他のツールと同様、手法を取り入れただけで制作における課題が解決されることはごくまれです。 プロトタイプは、紙で作るもの [http://www.yasuhisa.com/could/article/reintroduction-to-paper-prototype/]から、 Principle [http://principleformac.com/] のようなアプリケーションを使ってインタラクションを加えるものまであります。プロトタイプの完成度も制作スピードもツールによってまちまちなので、どのように扱えば良いのか迷う方も少なくありません。また、新しいツールを採用してプロトタイプ(のようなもの)を作ってみたけど、以前と状況が変わらないどころか、大変に

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ごめんなさい、すぐに結果は出せません

手法や道具にある幻想 手法や道具はやっかいな存在だなと思うことがあります。それを導入すれば組織の文化が変わって物事がうまくいくのではないかという期待が寄せられることがあるからです。ここ数年のデザインの世界では UX [http://www.yasuhisa.com/could/tag/ux/] に似たような期待をしてしまっているところがあります。この摑みどころがあるようでない UX を『導入する』ことで製品やサービスが改善されると考える方も少なくありません。 この記事の冒頭に掲載してあるイラストのような概念図を見たことがあると思います。インフォグラフィックと言い表しても良いような図でデザインプロセスが紹介されているのを見て、「なるほど、この通りにやれば良いのか」と感じる方もいるでしょう。そうした図を作って紹介しているデザイナーや組織は、実際そのとおりやっていると思います。しかしそれは単にプロセスを導入したというより、そうしたプロセスが動かせるような文化を作り出した結果だと考えています。 UX を導入するということ自体ありえないと 3 年前の講演で話したことがあります [ht

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デザインドキュメンテーションにある制作と共有の課題

ドキュメンテーションのための3つの課題 Web サイトデザインはもちろん、アプリデザインでも画面ではなく部品から始める [http://www.yasuhisa.com/could/article/wd101-start-with-components/] ほうが有効です。画面ごとで制作していくと、いつの間にか一貫性を失うことがありますし、様々なスクリーンサイズに対応するためのルールを後付けにすると、結局またやり直しになってしまうこともあります。 では、インターフェイスを一度見直してスタイルガイド(パターンライブラリ)を作り始めれば良いのかというと、それほど単純は話ではありません。私の中で以下の 3 つの課題があると考えています。 * 人とコトの課題 – これはワークショップを通して指摘しましたが [http://www.yasuhisa.com/could/article/ui-pattern-workshop/] 、ステークホルダーによって優先順位が違えば、指している要素の呼び名が違うことがあります。制作側視点だけで作ると思わぬ誤解が発生する可能性があります。

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チーム内コミュニケーション設計に使える視覚化あれこれ

通じ合うための設計 デザイナーの仕事はコミュニケーションを設計することだと思います。Web サイトやアプリの画面設計をするのはもちろんですが、その画面が使う人たちにどのような影響を及ぼすのか、彼らがインプットをした場合、どのようなフィードバックを提供するのが適切なのか考える必要があります。ここで言うコミュニケーションの設計とは、製品と人、もしくは人と人との関係をどのように取り持つのかを考えることです。その関係を視覚的に伝えることができるのがデザイナーの強みと言えるでしょう。 ただ、デザイナーが考えなければいけないことは、製品とそれを扱う人たちの関係だけではありません。クライアント、開発者、マーケターといった、制作に携わる人たちの関係を設計することも含まれています。プロジェクトの全体像を見渡せるようにしたり、携わる人たちが共通認識をもてるようにするためのツールが必要になります。チームメンバー同士の関係性を円滑にするためのツール作りもコミュニケーションの設計の一部だと考えています。 抽象的な表現に留めない言語化は必要ですが、「かわいい」「モダン」といった緩い表現を許さない現場も良く

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SVGでプロトタイプを作って学んだこと

会話のような勉強会 5月20日 SVG 勉強会 という小さな集まりに参加しました。株式会社まぼろし [https://maboroshi.biz/]のデザイナーで、 ポッドキャストにも出演 [http://automagic.fm/post/131049219860/maboroshi-matsuda] していただいたこともある松田直樹さん(@readymadegogo [https://twitter.com/readymadegogo] )主催のイベント。勉強会という名だけあって、参加者全員が SVG のネタを持ち寄って、実装から可能性の模索まで様々な話題が挙がりました。 講師/生徒のような関係が生まれやすいセミナーのような場だと、どうしてもコミュニケーションが一方通行になりがちですし、参加側も受け身姿勢になってしまいます。 SVG に関する質問でもいいから、とにかく発表するという条件を設けることで、発表内容を聞きに行くという考えが薄れ、個々の積極性が増したと思います。発表者が話している最中もお構いなしに参加者が質問をするなど、会話をしているような発表時間はとても良いと思いま